ー16ー
「ヴリトラたん、強かったねぇ〜モグモグ」
「攻略法分かったら、ユルルングルよりもね」
「装備破壊する系は、油断するとアウトだから怖いよ。モグモグ」
「大破したら取り返しつかないからね」
「そうそう、昨日ね。モグモグ」
「うんうん」
「太一と手繋いで帰った」
「へぇー」
「それでね。太一から、頬にキスされた
「わあー。急に進んだね。いいなあー」
「えへへ。モグモグ」
「よっ。アリスに真中。ここ良いか?」
りなりぃだ。
「良いよ良いよ〜モグモグ」
「アリスね」
「うん」
「昨日、太一と手繋いで帰って。頬にキスもされたんだって」
「一気に進んだなー」
「えへへ。モグモグ」
「アリス」
「ん?」
「ちゃんと避妊だけはしろよ」
「避妊って……」
「大丈夫。昨日、母さんに貰ったから」
「何を?」
りなりぃが聞いたから、わたしはゴムを見せた。
それを見て、りなりぃが口元に手を当て身を引いた。
「ま、まさか本当にそこまでやる気か?!」
「念の為よ、念の為。思い余ってってあるじゃない?」
「太一がそれ見たら喜んでするんじゃないか?」
「見せなければ大丈夫よ」
「何をです?」
誰かと思えば太一だった。
てか、そんなわたしの右手にはゴムが……。
「お前……何考えてんだ、アリス」
「違っ、違う! これは念の為であって!」
「やる気満々じゃねぇーか。なぁ? 太一」
「アリスがその気なら……」
「だ、だから違うんだって! 思い余ったら、ってあるじゃない?」
「思い余ったら、ヤってもいいのかぁ?」
「え? それは……仕方ないと思うのよ……」
「アリス、アリス! それを言ったら、それを理由にされちゃうよ!」
「え? あ、やっぱり今の無し!」
「もう遅い。太一、男としてやってやれ。で、次はオレの番な!」
「何でそうなるのよ!」
今日は最悪の昼休みだった。そして今日も太一と手を繋いで駅まで歩いて帰り、帰り際にわたしは太一の頬にキスをした。太一は喜んでいる。
「ただいまー」
「おかえりなさい。アリス」
「今日はわたしが頬にキスしちゃった!」
「あらあら、青春してるわねぇー」
「幸せでーす」
「手と顔を洗ってらっしゃい」
「は~い」
ご飯って、風呂って、2階に上がって、のんびりとした。それから勉強って、時間が来たのでAFセットを装着し、ログインした。
今日もヴリトラの居る火山近くに来ていた。皆既に集まっている。
「よし! 行こう!!」
「「「にゃにゃん!!!」」」
ヴリトラは羽ばたいてきた。そしてドスンと降り、身動きが取れなくなる。そこへ空かさず、210度、強烈なマグマの炎を吐いてきた。カテリナとわたしが火傷した。アチアチ! って、体力半分も削って来るの痛い!?
そこへ更に咆哮を上げ動けなくしてから、フェイトさんがこれに突き飛ばされた。その隙に天龍姫さんがヴリトラを一閃!
ヴリトラが身体を震わせ、次の瞬間、口を大きく開き激しい波動を浴びせてきた。
「きた!! 逃げろ!」
何とか逃げ切った!
ヴリトラは羽ばたいてきた。そしてドスンと降り、身動きが取れなくなる。ランズさんがこれに突き飛ばされた。その隙に天龍姫さんがヴリトラを一閃! 210度、強烈なマグマの炎を吐いてきた。猫パンチさんとマーナが火傷した。アチアチ!
ヴリトラが身体を震わせ、次の瞬間、口を大きく開き激しい波動を浴びせてきた。
「きた!! 逃げろ!」
何とか逃げ切った!
こうした攻防を50分続けてようやくヴリトラは倒れた。
【獲得アイテムドロップ】
火炎龍王の牙《Sレア素材》
火炎龍王の宝玉《SSSレア素材》
火炎龍王のヴェール《SSレア装備》
火炎龍王の指輪《SSレア装備》
龍王の爪《Sレア素材)》
龍王の尻尾《SSレア素材》
火炎龍の指差し《SS素材》
プラチナインゴット✕30
ゴールドインゴット✕20
赤龍の指輪《SSレア装備》
錆びた剣ガラクタ←
カムカの実《回復アイテム》
なんかの骨 ←
腐ったリンゴ ←
溶けた塊 ←
「わお! ナイスドロップ!」
「やりましたね」
「まあ、でもコイツとはもう戦いたくないからこの先のワープポイントを探そう」
言われて納得して、皆で探し回った。そこから少し先に行ったところにあった。早速、登録。
そんな訳で、今日はこれで解散した。
シャインティアの《武器屋ライアス》に入り、わたしは声をかけた。
「ライアスさ〜ん。居ますかぁ?アリスでーす」
「お、アリスちやん。お疲れ様」
「ダダダーん! 今日の戦利品です!」
火炎龍王の牙《Sレア素材》
火炎龍王の宝玉《SSSレア素材》
火炎龍王のヴェール《SSレア装備》
火炎龍王の指輪《SSレア装備》
龍王の爪《Sレア素材)》
龍王の尻尾《SSレア素材》
火炎龍の指差し《SS素材》
プラチナインゴット✕30
ゴールドインゴット✕20
赤龍の指輪《SSレア装備》
「コレはまた凄いな! 何か良いの作っておくよ」
「ありがとうございます!」
それから小部屋へと入って装備を脱いで裸になって、ライアスさんに挨拶をした。
「それじゃあ、おやすみなさい」
「ああ、おやすみ。アリスちゃん」
そうしてこの日はログアウトした。




