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アストガルド・ファンタジー  作者: みゃも
【第四期】第17章 ヘカトンケイル討伐!
195/213

ー14ー

「さて、今日はどうしますかね……モグモグ」

「周回もいいけと、飽きちゃうもんね」

「そう言えば昨日太一と、彼女彼氏らしく一緒に帰ったんだけどさ……あんなものなのかな?」

「あんなもの?」

「手を繋ぐ訳でなく、キスする訳でなく、一緒に駅まで歩いて別れて終わり」

「健全で良いんじゃない?」

「わたしの考えが不健全なのかな??モグモグ」

「うーん……どうなんだろう?」

「付き合うと決めた以上は、ちゃんとしたいのよ!」


「なにをだ?」

 りなりぃだ。


「付き合ってるなりのなにか……モグモグ」

「アリス、キスしたいんだって」

「わたしとか? わたしならいつでもいいぞ?」

「ごほっ、ごほっ! 違う違う! 太一とだし、そんなこと言ってないし!」

「太一に言えば、すぐしてくれるんじゃない?」

「そういうのは、太一の方からして欲しいので。モグモグ」

「何をです?」


 誰かと思えば、太一と岡部くんだった。


「あー、アリスね。太一くんから……、モゴモゴ」

「何をそこで言おうとするかなぁ?」

 

 わたしは真中の口を塞いだ。


「太一がキスしてくれないから、代わりにわたしとキスしたいと言うんだよ。モグモグ」

「もしもし、誰がいつそんな事言いましたかぁ?」

「え? アリスさえ良ければ、私はいつでも……」

 

 太一がそんなこと言っている。


「そこが違う。アリスが、じゃなく太一が、したい時にこうやってするんだよ……」


 りなりぃがそう言って太一を優しく抱いて、キスしようとした。わたしは無理やり2人を引き剥がす!


「何をやっているのっ!!」

「いや、練習台になろうと思って」

「練習台ならオレがなろうか?」


 誰かと思えば岡部くんだ。


「……嫌だっ。イヤらしい顔してるから」

 りなりぃから断られてる。

 確かに今の岡部くん、イヤらしい顔してる…。


「なんだよ……オレだったらキスぐらい直ぐにでもしてやったのに」

「それはそれで嫌だ」

「なんで?」

「大事にされてない気がするから」

「うん。分かる気がする」

「岡部は駄目だなぁ……」

「なんでだよぉー!!」



 そんな訳で、今日の帰りも駅まで一緒に歩いた。でも昨日と違うのは手を繋いでること。駅までたったの10分だけど、一歩前進!

 それから太一が別れ際に、頬にキスをしてくれた。


 ──2歩前進っ!!



「ただいまー」

「おかえりなさい。アリス」

「お母さん。ゴム頂戴」

「何のゴム?」

「避妊の……」

「は!? あんた達、もうそんなに進んでんの?」

「うん。今日ね、帰りに頬にキスされちゃった!」

「………」


 母さんはなぜか呆れ顔を見せている。


「まだ、そんなんじゃまだまだ先ね……。取り敢えず出してはあげるけど。使い方はわかる?」

「うん。学校で習った」

「なら大丈夫ね。ちゃんとつけてするのよ。いい?」

「うん」

「あと、念の為、安全日よ!」

「わかってる」

「じゃあ手と顔を洗ってらっしゃい」

「は~い」


 そのあとご飯って、風呂って、2階に上がりのんびりとする。それから勉強って時間が来たのでAFセットを装着し、ログインした。



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