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AFセットを持って、駅の近くで集合し、皆で弥鈴ちゃん家に向い。チャイムを押した。元気な声が聞こえ、弥鈴ちゃんがトテトテと玄関までやって来た。
「いらっしゃいませ、アリスお姉さまさまっ……と、その他一同ども」
「弥鈴ちゃん、こんにちは。お世話になりますねっ」
「……オレたちは、その他一同らしい……」
岡部くんが愚痴ってる。
「呼ばれただけでも、ありがたく思え!」
弥鈴ちゃんはそう言って、岡部くんを軽く足蹴にした。それで岡部くんが軽く切れて、2人していがみ合ってる。
やれやれ……。
今日わたし達が泊まらせて貰う部屋を案内して貰った。本間10帖の広い部屋で十分寛げそうだった。
岡部くんたちは、離れた端っこのトイレ近くの部屋で8帖部屋だった。どちらも小綺麗にされている。
「で、ここがわたしが普段使ってる部屋です」
ここも8帖部屋で広い。AFセットがならんであった。
「で、こっちが潮間冬樹兄ちゃんがつかってる部屋。23歳、独身。彼女募集中」
ここも8帖部屋で何故かAFセットらしきモノがあった。
「あ、潮兄もAFやってるらしいんで」
「そうなの? どこの所属?」
「さあ? 詳しいことは教えてくれないので」
そこから更に角部屋を案内された。
「ここが神家基輔。うちのバカ親父の部屋です」
本間10帖の広い部屋だった。どこの部屋も小綺麗にされているのが好印象だった。
それからしばらく部屋でゆっくりしたあと、お食事に呼ばれたので居間に行った。鍋だ。しかも大きな鍋。
「わはは! 人数が多い時は鍋に限るからな。豪勢とはいかんが、遠慮なく食べてくれ」
「「はい。いただきます!」」
居間は12帖ほどの広さがあったので、十分にみんな座れた。
「この鍋、味付けがよくて、とても美味しい」
「潮兄が作ったんですよ!」
「へぇ。お料理お上手なんですねぇ」
「ほぼ毎日のことですからね。慣れですよ」
ほぼ毎日作らされてるってことか……。
「そう言えばAFやられてるんですよね? 何処の所属なんですかぁ? 因みにわたし達は南西シャインティアです」
「出来れば、余りAFの話はしたくないなぁ……」
「え? どうしてです?」
「中でも外でも忙しくなるの嫌じゃないですか。ですから中の人と連絡は取らないようにしてるんです」
神社のこととかで普段忙しいのかな?
「潮兄は神社のことの大体をやっていてくれて忙しいですからね。何処かの誰かさんがサボってばかりいるものだから」
弥鈴ちゃんはそう言って、鍋を腕て啜りながら基輔さんを半眼に見た。基輔さんは咳払いをしている。
「そういうことでしたら、まあ……」
仕方ないなと思うので、苦笑い言った。
そのあとも楽しく会話をしながら頂き、部屋へと戻った。岡部くんたちもAF終わるまでの約束でこの部屋に来ている。
「あー美味しかった」
「お腹いっぱいだね」
「人間は素っ気無いが、味付けはバツグンだったな」
「りなりぃ、そんな言い方しない」
「何だか神社の仕事で忙しいみたいだから、仕方ないよ」
「それは分かるけど、少しくらい話を合わせることできないもんかね?」
「潮兄の悪口は許さんぞ、りなりぃ」
「すみませんね。うちの姉さん、思ったことは直ぐに口に出すものだから」
友翔くんがりなりぃのことで謝ってる。困った姉さんだ。
「りなりぃの弟くんは、人間が出来ておるな……」
弥鈴ちゃんが感心している。
「確か真中は弟くんが気に入っておったろう? 告白してみたらどうだ? アレはなかなかの男だぞ」
「え? でも、そんなこといわれても……自信ないよ」
「だったら、わたしが聞いて来ようか?」
そう言って弟くんの方に向かう弥鈴ちゃんを真中は必至に止めた。
「ダメダメダメダメ!」
「何で駄目なのだ?」
「何が駄目なんです?」
弟くんが気づいて聞いて来たのだ。
「あの……わたしは……その……友翔……くん……の……」
いつまでもハッキリとしない真中に苛立って、弥鈴ちゃんはキッパリこう言った。
「要するに、真中はお前のことが好きなのだ」
「え……」
友翔くんは始め驚いて動揺していたけど、間もなく「はい! 僕も……」と応えた。
そして真中を抱きしめてる。
「真中おめでとう!」
「よっ。お二人さん、おめでとうな」
「ん?……ということは、わたしは真中のお義姉さんになるのか?」
「まだ早い、まだ早い」
まさかのこの日にカップルが誕生しちゃったけど、まあ良いかな良いかな♪
さて、そろそろ決戦だ。AFセットを着込んで皆で並んでみたら、微妙に狭かったので。真中と友翔くんは8帖部屋の方でプレイしてもらうことにした。
そして10帖のこちらでもボディスーツって、シューズって、グローブって、ヘッドギアって、それからそこで弥鈴ちゃん達と並んでタイミングを合わせ、仮面ライダーばりにシャキーン☆と格好よく?ポーズを決めた。
「……決まった?」
「決まったな」
「決まりましたね」
「決まりましたっ!」
「決まったね!」
そんな訳でっ、早速アストガルド・ファンタジーの世界へと通常ログインするっ。




