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アストガルド・ファンタジー  作者: みゃも
【第四期】 第16章 幻獣ミドガルズオルム討伐
180/213

ー6ー

 炎の城へ光り輝きながら降り立つと、フェイトさんとランズベルナントさんがいた。き、気まずい……。

「こ、こんばんはー……」

「お、アリス。こんばんは。早いなぁ」

「こんばんは、アリス」

「えと、今日はどうするんですかぁ?」

 わたしはもじもじと聞いた。


「リンドブルムかその先の探索かな?」

「リンドブルムとかヴィラエウスたんは、カテリナさんが苦手にしてるけど、その……大丈夫かな?」

「まあ、本人が頑張るって言った訳だし。大丈夫だろ?」

「そ、そうかな……そうだよね?」

「なんだよ、アリス。今日なんか変だぞ?」

「なんたかよそよそしいというか……」

「そ! そんなことないよ!」

 とか言いながら目が泳いでしまう。そして目が合うと思わず頬が染まる。

 ヤバいな、意識し過ぎだ。


 そうこうしているうちにカテリナ達もやって来た。

「こんばんはー。今日はどうするんだ?」

「リンドブルムかその先の探索」

「探索が楽しそうかな」

「そうだな……探索にしようか」


 そんな訳で今日は探索に決まった。


 浮遊遺跡のワープポイントに移動し、リンドブルムに気づかれないように端っこを通って先に行き、しばらく行くと新雪の森が広がっていた。そこを周りを見回しながら進むと何かがとぐろを巻いて眠っていた。見ると虹色の綺麗で大きな蛇だった。



   ──エインガナ──



 モンスター名が表示される。


「戦うか?」

「もちろん!」

「では、行くぞ!」

「「「にゃにゃん!!」」」


「ご!」

「ら」

「ふぁ!」


 それに遅れ、光り輝く魔法陣が展開し、パーティー全員の攻撃速度、魔法発動速度、防御反射速度、移動速度を含めた全てが180%上がる。効果時間、約3分。と《基礎ステータスUpラディカル=ブースト》が発動。身が光の中に包まれ。更に、ファルモルが召喚された。


「ファルモル! あの者を薙ぎ払えッ!!」


 ファルモルは頷き、前方の敵に突っ込み辺りを燃やす。


 エインガナがそれで起きて威嚇してきた。フェイトさんとランズさんがそれに攻撃を加え、カテリナも遅れて攻撃。ミレネさんもスキルの連射でエインガナを射抜いた。天龍姫さんと猫パンチさんも次次と攻撃を加え、エインガナは暴れ回り攻撃してくる。そして次の瞬間、姿を消した。

「「「──!!?」」」


 その間にも攻撃はしてくる。


「くそ、厄介だな」

「消えるのか……」

「何か手掛かりはないかな?」


 よく見るとガサガサと雪原を通る跡が残っては消えている。


「あれだ!」

 フェイトさんと天龍姫さんが飛び掛かり、居ると思われる辺りを攻撃する。実際に攻撃が当たり、エインガナは姿をまた現し、暴れ回っている。マーナがそれで吹き飛ばされた。

「いてて……」

「大丈夫?」

「うん」


 エインガナはまた姿を消した。

「もうコツは掴んだからな」

 フェイトさんとランズさんが飛び掛かって、攻撃を加える。また実際に攻撃が当たり、エインガナは姿を現した。そして暴れ回っている。これには近づかない方が良い。


「ご!」

「ら」

「ふぁ!」


「ファルモル! あの者を薙ぎ払えッ!!」


 ファルモルは頷き、前方の敵に突っ込み辺りを燃やす。


 エインガナはまた暴れ回る。どうやら攻撃を受けたら兎に角暴れ回るらしい……。でもそれさえ分かれば大したモンスターではないかも?

 エインガナはまた姿を消した。少し動きが早くなったかも?


 フェイトさんに体当たり攻撃した。フェイトさんはそれを何とか交わす。

「そこだ!」

 カテリナがエインガナが居るらしい辺りを攻撃。それは当たり、また暴れ回れた。更に激しくなっている。そして姿を消し、また更に動きが早くなっている。ミレネさんが攻撃を受けた。と、思ったら今度はこっちに来てるぽい? わたしは咄嗟に逃げ回る。けど、ぶつかられた。ミレネさんが居ると思われる辺りに手当たり次第、射る! エインガナに辺り、姿を現して暴れ回る。


「ご!」

「ら」

「ふぁ!」


「ファルモル! あの者を薙ぎ払えッ!!」


 ファルモルは頷き、前方の敵に突っ込み辺りを燃やす。


 エインガナはまた暴れ回る。めちゃくちゃ動きが早くなってきた。そして皆を追いかけてくる。カテリナさんがぶつかられた。次にフェイトさんもぶつかられた。ミレネさんはエインガナにスキルで射る!! エインガナに当たり、また暴れ回り、姿を消した。

「うわあー!!」

 どこに行ったかと思えば、わたしの所に居た。思い切りぶつかられ、飛ばされた。


 天龍姫さんがスキル攻撃でエインガナが居ると思われる場所を攻撃、すると咆哮を上げ、姿を現しエインガナは倒れた。


「リンドブルムに比べたら全然弱いけど、面倒だったな」

「うん」

「で、どうする? まだ先に進む?」

「そうだな。気になるし、探索しよう」


 そこから雪の森をまた先に進むと冷気の霧が深く立ち込めてきて、前がよく見えなくなってきた。

「……何か居るな」

「マジ?」

 よく見ると長い大きな何かが蠢いていた。エインガナの3倍の大きさはありそうだ。


「エリアボスかも知れない。慎重に行こう……」

「「「にゃにゃん!!!」」」


 そこからしばらく行くと、目の前に目が8個も光る何か大きな物体が現れた。




   ──幻獣ミドガルズオルム──



 モンスター名が表示された。それは巨大な蛇だった。

「取り敢えず軽く戦おう!」

「「「にゃにゃん!!!」」」


 幻獣ミドガルズオルムはうねりながら突撃して来た。それにカテリナさんとマーナが巻き込まれた。フェイトさんが剣で攻撃したがその鱗は硬く、弾かれた。

「なんだこいつ、攻撃きかないぞ!?」


 次に氷のブレスを吐いてきた。ミレネさんが凍りつく……。


 天龍姫さんもスキルを使い、攻撃をしたが、弾かれた。

「……これはダメですね」


「ご!」

「ら」

「ふぁ!」


「ファルモル! あの者を薙ぎ払えッ!!」


 ファルモルは頷き、前方の敵に突っ込み辺りを燃やす。


 でも炎は幻獣ミドガルズオルムには効かなかった。


 幻獣ミドガルズオルムは360度凍りのブレスを吐きながらとぐろを巻く。そしてそれを解く勢いで周りに尻尾を振り回した。フェイトさん、ランズさん、天龍姫さんまでも攻撃を喰らっていた。


「ダメだな、こりゃ」

「撤退しましょう」


 そう言うことで撤退することに決めた。とんでもない強さだった。




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