ー11ー
遺跡前にはもう既に皆集まってた。
「取り敢えず、アイツを倒してからだな」
炎巨龍王 ファイヤードレイクが遺跡の前でぐーぐー寝ている。
「よし。行くぞ!!」
「「「にゃにゃん!」」」
炎巨龍王 ファイヤードレイクの攻略法は天龍姫さんのお陰で分かってる。
炎巨龍が大きく腕を振り下ろした所へ、それを交わし踏み込み、一閃!! 次に巨龍が尻尾ふりふり大回転して来たら、大きく下がり。ふりふりが終わる間際に踏み込み、一閃!! 炎のブレスと猛毒ブレスを仕掛けて来た時は、その喉元へと更に踏み込んで、連続攻撃。暴れ出したり、咆哮をあげて来た時は素早く下がって、この時に体力回復を行う。
これの繰り返し。
そうして、47分後……ファイヤードレイクは、その巨体を前のめりに大きくズシンと倒れた。
「よしっ!」
「やったあー!」
いよいよこの奥に女神デルピューネが居る。しばらく行くと巨大な魔法陣があった。
その魔法陣の中央にソロリソロリと入った。と、
『何者かが、この遺跡へ侵入したかと思えば……。まさか、アレまでをも倒すとはな。許せぬ!』
「「「──うわ、キタッ!!?」」」
言う間もなく、衝撃波がパーティー全体を襲い、装備品が激しく被弾ッ! たちまち、各装備が小破から中破!!? さらに、光のベールが辺りを包み込み、同じくパーティー全体に対し、光属性 大ダメージって体力を削ってくる!
──ぐはあっ!! こ、これは痛い……。いきなり装備品いかれた!!
やがて、辺りを包む光のベールが消えると、下半身が竜の姿をした神々しい女神が現れた。その身体全体を、黄金色に輝くルミナスオーヴ光が包んでいる。
──女神 デルピューネ──
相変わらずの、ド迫力の大型モンスターだ。
デルピューネはこちらへ『猛毒の風』を吐きつけ、範囲全体に対し、2秒度に10秒間 大ダメージという超猛毒攻撃をし、更に再び『光のベール』でパーティー全体に対し、光属性 大ダメージ。更にさら追い討ちで『闇のベール』パーティー全体、闇属性 大ダメージ。たまらず回復行動をこちらがとってる合間に、『大地震』でパーティー全体に対し、土属性 大ダメージ。「このやろう!」とばかりにわたしが召還魔法を放とうとすると、『光のカーテン』で全属性魔法防御率200%アップ、10秒間で威力半減……げふっ!!
負けじとフェイトさん達が攻撃を仕掛けるが、間もなく『闇のカーテン』で全属性物理攻撃防御200%アップ、10秒間で同じく半減。うはっ!
それから再びの『波動』による衝撃で、パーティー全体の装備品が被弾。装備状況、中破以上でやばっ!!?
くそっ、負けてたまるか!
「で!」
「ら!」
「あ!」
その間もわたしは定期的に《防御全耐魔法アップデルタフィルホールド》と《基礎ステータスUpラディカル=ブースト》と、《アルカミック=コンティニュ・アロー!》を発動。遠距離攻撃する。そしてカムカの実をリス顔でポリポリと食べ続けた。
「取り敢えず『波動』による衝撃波だ! あれを避けないと装備品がやばい!」
「デルピューネ、波動を出すとき、手を大きく上げてたと思う」
「よし。それだ!」
デルピューネは手を大きく上げた。
「回避!!」
皆一目散に逃げた。それでどうにか回避出来た。
「よし!これだな」
あとは女神 デルピューネの防衛力の高さを攻略しないと厳しい。以外と体力は低いのかもしれないけど。
『光のベール』でパーティー全体に対し、光属性 大ダメージ。これを受けて、マーナが倒れた。
そろそろ体力的にヤバいかも……。
『闇のベール』パーティー全体、闇属性 大ダメージ。たまらず回復行動をこちらがとってる合間に、『大地震』でパーティー全体に対し、土属性 大ダメージ。
ランズベルナントさんがやられた……。
デルピューネは手を大きく上げた。
「回避!!」
皆一目散に逃げた。それでどうにか回避出来た。
「パランティア使いますか?」
「そうだな」
わたしは指輪を外し放り投げ開放魔法を唱えた。
『ディル!』
パーティー全体の体力と精神力が回復し、復活した。
そうこうしてる間に女神 デルピューネは、『猛毒の風』を吐きつけ、範囲全体に対し、2秒度に10秒間 大ダメージという超猛毒攻撃をし、更に再び『光のベール』でパーティー全体に対し、光属性 大ダメージ。
そんな中でフェイトさんたちは果敢に攻めていた。
デルピューネは手を大きく上げた。
「回避!!」
皆一目散に逃げた。それでどうにか回避出来た。
「忙しい!!」
でも女神 デルピューネは容赦ない『闇のベール』パーティー全体、闇属性 大ダメージ。たまらず回復行動をこちらがとってる合間に、『大地震』でパーティー全体に対し、土属性 大ダメージ。
それでまたマーナが倒れた。つか、わたしも危なかった。直ぐ様に回復!!
この野郎とフェイトさん達が攻撃を仕掛けるが、間もなく『闇のカーテン』で全属性物理攻撃防御200%アップ、10秒間で同じく半減。うはっ!
わたしの攻撃も、『光のカーテン』で全属性魔法防御率200%アップ、10秒間で威力半減……げふっ!!
空かさず、女神 デルピューネは、『猛毒の風』を吐きつけ、範囲全体に対し、2秒度に10秒間 大ダメージという超猛毒攻撃をし、更に再び『光のベール』でパーティー全体に対し、光属性 大ダメージ。
ランズベルナントさんとミレネさんが倒れた。
「パランティアを使う!」
「お願いします!!」
そうした攻防がそれから40分も続き、女神 デルピューネはようやく倒れた……。
──大金星、女神 デルピューネ討伐!──
新エリア開放
ゲーム内のアナウンスにその情報が流れた。
「よっしゃあー!!」
【獲得アイテムドロップ】
女神の牙《Sレア素材》
聖なる宝玉《SSSレア素材》
熾天使セラフィムの冠《SSレア装備》
堕天使の首飾り《SSレア装備》
女神の爪《Sレア素材)》
毒蛇の尻尾《SSレア素材》
天使の羽根《SS素材》
錆びた剣ガラクタ←
カムカの実《回復アイテム》
なんかの骨 ←
腐ったリンゴ ←
「わお! ドロップ良いの出てる!!」
皆も同じようで喜んでいた。
「よし! ちょっと新エリアに行ってみようか?」
「「「にゃにゃん!」」」
新エリアは新雪の草原でその中をギガント·モス「マンモスみたいなの」が徘徊していた。
そして奥地に行くと神殿があって、そこにヴィラエウス·ヴォルガノフスがぐーぐーと寝ていた。
「……みるからに強そうだね。どうする?」
「明日にするか。今日はもう疲れたし」
「生憎明日は決戦だぞ?」
「あ、そっか」
「じゃあ、明後日だね。今日はこれで解散するか」
「にゃにゃん!」
そんな訳で今日は終わり、女神 デルピューネ討伐出来たので気分は上々だ。
「ライアスさ〜ん。居ますかぁ〜? アリスでーす」
「お、アリスちゃん。お疲れ様」
「えへへ♪ 今日の戦利品です!」
「おお! 初めて見るのがあるね!」
「えへへ♪」
「この熾天使セラフィムの冠《SSレア装備》堕天使の首飾り《SSレア装備》
これで新しい装備を作っておくよ」
「ありがとうございます!」
そんな訳でいつものように小部屋に入り装備品を全部脱いで裸になって、ライアスさんに挨拶をした。
「それではライアスさん。おやすみなさい~」
「ああ、おやすみ。アリスちゃん」
そのあとログアウトした。




