ー4ー
「ライアスさぁ~ん。居ますかぁ〜? アリスでぇーす」
「ああ、アリスちゃん、いらっしゃい! 装備品だよね? ちょっと待っていなよ。今出すからさ♪」
いつものように通常ログインし、街の中心近くにある《鍛冶屋ライアス》店内の小部屋から顔を出し声をかけると、ライアスさんが笑顔で挨拶してくれた。
わたしは装備品を受け取り、装備して小部屋を出た。
「じゃじゃあ〜ん。ってことで出来たよ。新しい装備」
「わお! どんなのですかぁ?」
【熾天使の指輪+7】 全耐性+21(対人のみ):体力+529:敏捷+27:スキル発動速度+14%アップ
「わ! 凄いっ!!」
「ちょっと狙ってたのとは違うのが出来ちゃったんだけど。うん。これも強いからね。気に入ってくれたかい?」
「気に入りました! ありがとうございます!!」
わたしはそう言って、ライアスさんに抱きついた。
ライアスさんは頬を真っ赤にして喜んでいる。
「それじゃあ、いってきまぁ〜すっ!!」
わたしは笑顔で《鍛冶屋ライアス》を手をふりふりあとにした。
すると、
「アリスちゃん。こんばんはー。今日も特売だよ〜」
ボルテさんの特売は聞き飽きたというか、デマばかりなんだよなぁ……。
「はいはい。今日は何がお安いんですかぁ?」
「この特製ニンジンQ、体力も精神力も回復する優れもの。これがなんと!!」
「なんとっ!!?」
「1個、1000リフィル!」
「………」
それは安いのか高いのかどうなのかなぁ?
「相場は分かりませんけど、新商品ですよね?」
「新商品だよー。浮遊遺跡で新エリア開放されたでしょ? そこで採掘されたアイテムで出来たのさ」
「へぇ〜」
ちょっと高い気かするけど、記念に1つ買っておくかな。
「1つください」
「まいど〜♪」
そんな訳でボルテさんとも笑顔で手をふりふり分かれた。




