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「ぅわ! ホント、デカっ!」
山岳地帯の黒龍王並みか、それ以上の大きさで、画面に入りきれないほどでびっくりした。
しかも、よく観るとルミナスオーヴ光から放たれる炎のような赤い光のオーラが、その身体全体を守るかのように包み込んでいる。
触るだけで火傷しそうかも……?
「よしっ、いくぞ!」
「はいっ!!」
フェイトさんの声を合図に、みんな一斉に飛び掛かった。そしてわたしの方はそれに合わせ、防御系結界召還魔法とステータスアップと攻撃力アップを素早く連続発動させ。同じくらい素早く、『カムカの実』をボリボリと食べ、『魔聖水』をゴクゴクと一気飲みっ。
途端、赤いドラゴンは目を覚まし、大きな咆哮を上げてキタっ!?
──炎巨龍王 ファイヤードレイク──
「だはあああっ!!」
その《咆哮》は、こちらの動きを瞬間的に止め。それに遅れて放ってきた《光の波動》は、パーティー全体に掛かっているステータス変動効果を全て無効化っ!?
うはッ、もう泣きたいっ!
「アリスっ!」
「あ、はいっ!!」
そう嘆いてもられないので、素早く防御系結界召還魔法を連続発動からの『カムカ実』あんど『魔聖水』を一気飲みっ。
そのタイミングで再び《咆哮》からの、今度は《猛毒ブレス》パーティー全体に対し、猛毒を3秒度に15秒間ダメージ与えてくる。
「コイツ、炎とかじゃなくて毒かよっ!」
なんてことをカテリナが巨龍に悪態をつくなり、今度はそれに腹を立てた?ファイヤードレイクが、炎のブレスを頭きて吹き掛けてくる。
あちっ、あちちっ! 消火器、消火器っ。
「カテリナっ、余計なことは言わないでっ」
「ば、ばかっ。今のはたまたまだろう?! たまたま!」
そうこう言い合ってる間にも、ファイドレたんは、尻尾ふりふり大回転(範囲、物理攻撃)/腕を大きく振る(範囲、物理攻撃)/暴れる(物理攻撃)などの攻撃をしてきた。
めちゃくちゃ強っ!!
そうした攻防が30分以上も続いた所で、天龍姫さんが「……攻略方法がようやくわかりました」と呟いた。
「「「──!!?」」」
間もなくそれを実践して見せるかのように、天龍姫さんは炎巨龍が大きく腕を振り下ろした所へ、それを交わし踏み込み、一閃!! 次に巨龍が尻尾ふりふり大回転して来たら、大きく下がり。ふりふりが終わる間際に踏み込み、一閃!! 炎のブレスと猛毒ブレスを仕掛けて来た時は、その喉元へと更に踏み込んで、連続攻撃。暴れ出したり、咆哮をあげて来た時は素早く下がって、この時に体力回復を行っていた。
すごっ!
それを見て、みんな確認し合い、炎巨龍ファイヤードレイクへと突っ込んだ。
そうして、それから更に47分後……ファイヤードレイクは、その巨体を前のめりに大きくズシンと倒れる。
《大金星! 討伐報告:黄昏の聖騎士団/フェイト/【炎巨龍 ファイヤードレイク】討伐、〈成功〉》
【獲得アイテムドロップ】
巨龍の牙《Sレア素材》
赤龍の宝玉《SSSレア素材》
巨龍の爪《Sレア素材)》
龍の尻尾《レア素材》
産みたての卵《素材》
錆びた剣 ←
カムカの実《回復アイテム》
なんかの骨 ←
腐ったリンゴ ←
「「「やたっ!」」」
「「「よっしゃあーっ!!」」」
わたし達は互いに抱き合ってそれを喜び、跳びはねてはしゃぎまくった。
まあ、討伐が大変だった割には、ドロップアイテム微妙な気がしないでもないけどね~っ?
◇ ◇ ◇




