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アストガルド・ファンタジー  作者: みゃも
【第三期】、第10章《いざ、浮遊遺跡へ!》
126/213

ー2ー

 天龍姫さん達みんなとパーティーを組み、古代遺跡の中心部で『門番の証』を使うと。突如、笑顔が眩しい白い大きな翼の生えた天使達が現れ、光の中へと包み込み。次の瞬間には、浮遊遺跡らしき場所へと移動していた。


 辺りは、巨大な遺跡群が半壊状態で建ち並び、草木や苔に覆われている。意外にも、心地好く感じるほど瑞々しい雰囲気だった。遠くから、小鳥たちのさえずりなどが聞こえる。



「あっちかな?」

「とりあえず行ってみよう」

 先ずは、遺跡の中心部だと思われる方へと走り向かってみた。


 始めに降り立ったエリアから抜け出ると、直ぐに、この浮遊遺跡の雑魚たちが徘徊し現れ、こちらに気づくと襲ってきた。

 雑魚といっても、ステータス確認するとかなり手強そうな相手。それでいて、ドロップアイテムは大したことはなく……(加工製造可能なものばかり)思わず泣きそうになる。


 だけど、たまに出てくる大型モンスターは、なかなかのものをドロップすることが分かった。



『神竜の鱗《レア素材》』

『神竜のひげ《レア素材》』

『神竜のオーヴ《レア素材》』

『竜の牙《素材》』

『溶けかけた塊』 ←コレなに?

『なんかの毛皮』

『なんかの骨』

『石ころ』 ←ナニコレ??


 強さは、いまの黒龍王を弱体化させた感じ。それなりに強いけど、パーティーで挑めばなんとかなる。



 それはそうと、実は今回、久しぶりに新たな召還魔法を覚えていた。


 先ずは、《状態維持メインテイン(これ自体はカススキル)》を発動、それから素早く最高位・召還術士スキル《アルカマ・アロー》を唱える。



なんじ、我と共に在れ……《アルカマ・アロー!》」



 先程発動したメインテインが、アルカマ・アローの中へと吸収吸引され、スキル一覧が表示される。

 その中の一つを、素早くタップ。



「《アルカミック=コンティニュ・アロー!》」


 途端、わたしの直ぐ足元に光り輝く円形の魔法陣が展開し、その魔法陣の中から光輝く大きな弓矢が現れる。

 わたしはそれをさっと手にし、雑魚を狙い構え射った。


 光の矢は、導線上に居た雑魚を貫き、5桁の打撃メッセージと共に消滅してゆく──。しかも弓矢は、その1回で消えることなく。15秒間、その弓矢の姿を持続し続け、最大で5回は射ることが可能だと分かった。それが過ぎたら、光の粒子となって手元から消滅する。

 きっと、これがミレネさんならもっと射てるのかも知れないけど。わたしには、これが精一杯だ。

 


「それにしてもアリス、随分と強くなったなぁ~」

「うん。自分でもびっくりしてる」


 以前なら一撃で中破してたかも知れない攻撃を受けても、いまの装備品はびくともしなかった。それどころか、装備品そのものが持つ特性スキルが、その攻撃を緩和してくれる。

 それに、以前よりも身体の動きが軽いから、相手からの攻撃を交わし易くもなって。更に、スキルの発動速度も早い。


 これなら、明日の大決戦もかなり期待できるかも?



 そこから再び奥地へ進むと、巨体な神殿跡が見えてきた。


「わ、デカイねぇ~……」

「もしかして、此処にラスボスが居るのかぁ?」

「ふむ……それは有り得ますね…」

「神殿にょ入り口から妙に静かにゃで……此処でデカイのが出て来ても可笑しくはにゃい雰囲気にゃりにゃが…」

「ていうか、普通に居たね?」



 少し慎重になりながら神殿内部へと入り、更に進んでいると、赤いルミナスオーヴ光が胸元と頭部に輝く巨大龍の姿が見えてきた。


 だけど、どうやらこちらにはまだ気づかない様子で、ぐーぐーといびきをかいて眠っている。

 この距離からあの大きさということは、山岳地帯デュセオルゼ黒龍王ヴォルガノフス並みに大きそうだ。


「こりゃあ、見るからに手強そうだな。どうする?」

「明日が大決戦ということもありますし、ここは無理しない方が無難ではありますね」

「お前っ、随分と消極的なことを言う奴だな?」

「ミレネ、口が過ぎますよ。ここは、ランズさんの言うことにも一理あります」

「ん~……そうだな。現状だと大決戦は苦戦間違いないし。ここは敢えて頑張って倒して、そのドロップアイテムから今の装備品を更に強化するってのも有りじゃないのかぁ?」

「にゃるほどにゃ!」

「うん。私も、それで良いと思うけど……アリスはどう思う?」

「え? う~ん……」

 真中ことマーナにそう問われ、少し考え言った。


「折角だしね、チャレンジしてみよか?」

「「「──おおう!!」」」



 そんな訳で、わたし達は激強そうな巨龍へと慎重に歩み向かった。


  ◇ ◇ ◇



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