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はいっ! 今回は、史上最上級にお待たせ?しちゃいましたぁあー!(だから、誰も待っていない
いよいよ【第三期】、第9章《レギルス=フェルトゥス討伐!》投稿開始致します!
今回は、前回の続きとなるレギルス=フェルトゥス戦からの展開です。忘れた方は、初めから読み直すことをオススメしますっ!(マテ
それは捨て置き、大決戦までっ、残りわずか2日っ!(まったく進んでいない!!←
そんな訳で……(どんな訳で?)アリスの“ゲーム内貧乏”ぶりは、結局のところ相変わらずですっ・・・(泣
身体がわたし達の3倍くらい大きくて、幻聖獣アルケミフォスと同じく、半透明で、時折見え隠れしている。そして、何か黄金の鎧兜を身に付けているようだった。
次の瞬間、その奥にある聖獣宝玉光が黄緑色に輝き。雷鳴が響き渡り、電撃が地を走り、水に濡れた祭壇内に居たみんなが被弾した。
「うわあっ!!」
途端、わたしの頭・腕・足・脚の装備4つが一気に大破っ!? 間もなく塵と化し、消滅ッ!
──ぐはっ!!
「ザカールさんが言った通り。コイツ、問答無用で攻めてきましたね!」
「しかも、全体攻撃かよっ!! クソッ! アリス、今の大丈夫か?」
「ま、まあ……なんとか? は…ハハ……」
本当は、全然大丈夫じゃない。だけど、今さら後戻りなんて出来ないよ。
わたしはそう思い、覚悟を決め、真剣な表情をして杖をグッと握りしめた。
「冬馬さん! 何か、策とかありませんか?
──って?! はあっ!!?」
見ると、冬馬さんはその場で腰を抜かし、「だから、辞めとこうと言ったんだ……それなのに、それなのに……あぁ~…」なんてことを独りブツクサと言っている。
そんな冬馬さんを、わたしは思わず呆れ顔の半眼で遠目に見つめてしまう。
大決戦とか、戦略的なことだと凄く頼りになる人なのに。どうしてか、こういうのは人並み以下に苦手にしてるんだから、不思議だよ……。
「アリス! 何か、防御結界魔法をお願いっ!」
「あ、はい!!」
真中ことマーナに言われ、わたしは直ぐに上級召還魔法《防御・全耐魔法アップ》を掛けた。さらに、メテルフォルセを使った最高位召還魔法《基礎ステータスUp》を掛ける。結果、160%アップ成功。よしっ!
精神力は、それでほぼ無くなるので、『魔聖水』をゴクンと一気飲みっ! 残り、5本! 少しヤバいかな?と感じたので、ちょっと足りない部分を補うため、『カムカの実』をポリポリと急いで食べた!
ちょっと頬を膨らませ、リス顔で情けないけど、ココは仕方ないよね?
それはそれとしてっ! 同じ兄弟なら、これが活躍する筈なので、これも試しに使ってみますか。
「今から、……モグモグっ!《耐性弱体化魔法》を……モグモグっ、ポリポリっ、ゴクン!! 仕掛けてみます!」
「あっ、そうか! ならほど。アリス、急いで頼むっ!!」
「はいっ!」
わたしは早速、仕掛けることにする。
スキルセット内から《トレラント・ブレイク》を素早く選択し、発動!
が、やはり最高位召還術士スキルだけあって、その消費精神力は半端なく……。瞬間、意識を失いそうになる。
わたしがそうこう思っている間にも、スキル発動と同時にわたしの身体は勝手にスキルと連動動作し、左右の手と腕を大きく動かし、掌の上辺りに光を発しながらそれを合わせ、ターゲットである浮遊遺跡の門番レギルス=フェルトゥスへと《耐性弱体化魔法》を仕掛けた。
さて、どうだ! 来いっ!!
《トレラント・ブレイク〈成功〉70%》
〔全耐性-30%ダウン。防御力-60%ダウン。効果時間:2分〕
「──よしっ!!」
「「よし、キタ!!」」
「しかも成功率、最高ーっ!」
予想以上の成功効果! まだ勝負はついてないけど、何だか勝てそうな気がして、わたしたちは活気づいた。
よし、よしっ。
その代わり、精神力が足りなくなったので、『魔聖水』を直ぐに、一気飲みっ! ……はぁ、分かっちゃいたけど、コレは泣きそうだよぉ~っ。
その間にも|浮遊遺跡の門番《レギルス=フェルトゥス》は、風魔法と水魔法を繰り広げ、前衛のフェイトさん達を苦しめている。
トレラント=ブレイクで弱体化させたとは言え、流石に手強い!
「また全体魔法が来るぞ! 気をつけろ!!」
「──!!」
光魔法が辺りを明るく照らし、雷撃が中心円を描きながら、衝撃派と共に襲って来た。
わたしは素早く身を庇い防御したが、雷撃は容赦なく、わたしの体力と装備品の耐久力を激しく削いでゆく──。
や、ヤバい!!
急いで回復薬を飲み、切れ掛けた《防御・全耐魔法アップ》と《基礎ステータスUp》を再発動! 結果、130%アップ成功。ぅはっ、微妙~……。
それで再び、精神力が空っぽになるので。カムカの実を食べつつ、魔聖水でゴクンと一気飲みっ!
これで、残り4本!!
カムカの実も、全力で食べまくるしかないっ! モグモグっ!!
「アリス、大丈夫か?!」
「あわっ、は、はいっ! ……モグモグっ、大丈夫っ!」
本当は、かなり全然大丈夫じゃない。次、直弾受けたら、緊急避難的に『黒龍王の法衣』は装備品から外すしかない、かも……?
わたしが持ってる中で1番強力な装備品だけど、今は1番被害が大きくてヤバいから。それに、これが万が一壊れてしまうと、知力がかなり低下し、大決戦で最高位・合成召還魔法が一切使えなくなる。
となると、頼みの召喚系が使えない、ってことで……。それだけは、何としても回避したい。
絶対、黒龍王の法衣だけは、何としてでも守らないと!
わたしは再び真剣な眼差しで、レギルス=フェルトゥスを相手に気を引き締め、杖をグッと握りしめ、それから考えこう決めた。
「……時間を掛けてたら、……モグモグっ。こっちが先にやられる。だったら……モグモグっ、ポリポリっ。少しでも早く、多く削ってやる!」
スキルセットから、最高位一覧をタップ。アルカマ・アロー+ファイアで、貫通召還魔法をタップ!
途端! わたしの目の前に、光り輝く円形の魔法陣が展開し、それに遅れ驚くほどの波動がこのわたしを襲うと同時に、スキルが発動された!
発動したスキルは、物凄いスピードと赤色に眩く光り輝く光跡を残しながら、レギルス=フェルトゥスを襲う。
が、浮遊遺跡の門番はそれを威嚇し、容易く腕で払い、弾いていた。
「──!?」
そんな、まさか……。
一瞬、何が起きたのか理解出来なかった。
「今のを弾いたのか!?」
「まさかコイツ、攻撃系の召還魔法は、受け付けないのか?」
「つくづく、とんでもない奴ですね……」
「……」
だったら何か、他に手はないか? ただひたすら、防御または支援系魔法で援護するしかないのだろうか?
「アリス! トレラント=ブレイクをお願い!!」
「あ、うん!」
マーナに言われ、切れ掛けてるのに気づいた。空かさず仕掛けたが、今回は失敗。更に仕掛け、今度は成功した。
だけど、魔聖水を2本も使ってしまった……はぁ。
「アリス! 防御結界魔法もお願い!!」
「は、はいっ!」
慌てて、《防御・全耐魔法アップ》と《基礎ステータスUp》を再発動! 結果、210%アップ成功。よしキタ、これっ!!
当然、それで精神力は空っぽになるので、魔聖水を一気飲みっ! さらに、カムカの実を急いで食べまくった。
回復薬も、そろそろ流石にヤバいよぉ~っ。
「また、全体攻撃だ! 気をつけろ!!」
「──!! がは、ぅわあっ!」
雷撃が襲い、またしても体力と装備品の耐久力が激しく削がれた。そして確認すると、やはり『黒龍王の法衣』がヤバいことに!?
急いで、装備品を予備のものに変更した。能力は著しく落ちるけど、仕方ない。
「みんな、ごめん! 緊張措置で『黒龍王の法衣』を装備から外したから、今は最高位系の召還魔法使えなくなった!」
「──ぐわ、マジかよ! まあ……だが心配するなっ、アリス! もう少しの筈だ!!
おいっ、フェイト、ここは一気に攻めちまおうぜっ!」
「ああ、わかった! そうしよう!」
「ええ、一気に参りましょう!」
皆それで一斉に飛び掛かり、レギルス=フェルトゥスを切り刻む。だがそこへ、再びの全体攻撃!
「くうッ!! ぅわああ──っ!」
当然だけど、緊張避難的に取り替えていた法衣が、あっさりと大破消滅っ!
ぐはっ!!
瞬間、大破したことで露出度MAXった。なので、わたしは頬を染めながらも慌てて白銀のマントで前を隠す。
その間にも、フェイトさん達はレギルス=フェルトゥスを一斉攻撃!
そして遂に、部位破壊に成功し、そこで浮遊遺跡の門番は戦闘継続しながらも、何かを急に語り始めた。
『……我々兄弟は、本当に強き者が、再びこの地に現れるのを長き間待ちわびていた。
だが、その役目も今日この時までで、ようやく終わりを告げる。
若き英雄達よ。アレを倒し、その目覚めを全力で阻止するのだ!
今此処に、その証を授けよう……』
──『門番の証』を手に入れた──
そのメッセージのあと、浮遊遺跡の門番レギルス=フェルトゥスは静かに消滅し。古代遺跡全体が、明るい日差しに包まれ始めてゆく──。
《大金星! 討伐報告:黄昏の聖騎士団/フェイト/【浮遊遺跡の門番レギルス=フェルトゥス】討伐、〈成功〉》
【獲得アイテムドロップ】
『風使いの魔杖+3』《SSレア武器》
『風水獣のリング+3』《SSレア装備》
『光魔獣のレギンス+2』《SSレア装備》
『水神の籠手+2』《レア装備》
『風神の籠手+1』《レア装備》
『レギルスの宝玉』《SSSレア素材》
幻獣の涙 《Sレア素材》
幻獣の角《Sレア素材》
風魔聖獣の毛皮《SSレア素材》
世界チャットに、その報告が金色で流れ、多くの者達から再び騒がれることになる。
こうして、大決戦まで、残り1日となった!!




