第参話 ~決断は意外と小さなことで決まる~
「じゃあ君たちそこ座ってくれるかな」
恭哉、翔吾、麻野、小野田、他女子とう1年全員を、
音楽室の椅子に一列に座らせた。
「じゃあ今から今年のコンクール曲。バレエ音楽「くるみ割り人形」
ファンタジーと、----を演奏します!」
恭哉は何のことかわかった。
トレパックなどが有名な曲だ。そもそも、
もともと恭哉は音楽が好きだった。だが特に軽音楽だ。
翔吾他男子に目をやると、案の定何のことかわかっていないらしい。
そろってあくびだ。
こいつら・・・
そして2曲演奏終了。実にいい演奏だったと云える。
そしてどうしても軽音楽好きの恭哉には目に移さざるを得ない楽器があった。
皆さんご存知、ドラムだ。
そして目に映るそれは、恭哉の吹部の入部への意思を一層強くした。
展開が早いが、これで部活見学は終了。
帰宅。夕食。就寝。起床。朝食。登校。一時間目休み時間。
「なぁ翔吾」
「んぁあ、休み時間くらい寝かせろよぉ~」
「何言ってんだよ、休み時間喋んなかったら声帯が退化するぞ!」
だるそうな翔吾に今度は恭哉が喝を入れる。
「あーわかったぁ、で何?」
「あのさぁ翔吾って・・・」
「あ!斎藤!おっは~!」
翔吾に尋ねようとした瞬間、翔吾は他の友達の方に行ってしまう。
・・・実に腹立たしい。友達は玩具じゃないんだよ。
「はぁ・・・」
恭哉は今週一番のため息をついた。
実は帰宅後翔吾とメールで、吹部に一緒に入ろうという
話をしていたのだ。だが、翔吾の性格では本当に一緒に入るのか
わからない。実際小学生の時、同じ新聞委員会に入ろうと
言っていたのに好きな人が図書委員会にはいったからという理由で
何のためらいもなく図書委員に入会、そのご
「え?そんな約束した?俺ただ本が好きだから入っただけだし」
と言われる始末。
俺だけ吹部に・・・なんてことになったら怖い。
恭哉は女子恐怖症+コミュ障+非リア充のトリプルコンボで、
男子にしか友達がいなかった。それも少数だが。
なんてことを考えているとチャイムが鳴った。
2時間目は担任の教科だ。そして
「明日から入部届けの受け付け開始だからなー」
といいながら入ってきた。
もうほんとどうすんだよ・・・ぶっちゃけ吹部入りたいし。
・・・あれ?そうだ、まだ小野田と麻野がいるじゃん!
麻野は昨日絶対入るって言ってたしな、
・・・・よし。
恭哉の意思は固まった。吹部に入ろう。
次回で、一度この「吹奏楽部の日常」は連載を一時終了とします。
完結はしませんので、引き続き応援よろしくお願いします!




