大きな書斎
今回は、本が世界で一番好きなリーエムが、書斎にヒッキー(ひきこもり)状態になった。。リーエムは、何故そこまで本を愛するのだろう?
私は、フィンセントを見た。目をしっかりと捕らえた。フィンセントのグリーンの瞳が、ふっと、微笑んだ。
「ドイルドからの伝言かい?」
「えぇ。何か聞いていないかと。」
フィンセントは、優しく微笑んだ。
「おじょうさん。ここで話すのは、あまり思わしくないので、奥の部屋へ。」
「あ。はい。すみません。。」
私は、フィンセントに連れられて、客間にやってきた。紅茶とクッキーがだされた。
「え〜、伝言は、たくさんあるが、そのうち一つだけをお前に伝えてほしいと。」
フィンセントは、着ていた黒いローブを脱いだ。
「まず、来年行われる、『魔女の祭典』のときに、出し物をして、金賞を取れと。そのお金で、クウィンタペッドを捕まえる、資金にして、それから、え〜と。泣くなと。めそめそするなと。」
途中で切れた感じで、伝言を終えた。
「それだけ。ですか?」
「うん。」
私は、首を傾げた。
「あの、名前しか知らないんです。『魔女の祭典』。いつ行われるんですか?」
「それはね、ハロウィンの十日前だよ。」
要点しか話さない人だな。師匠と一緒!
「あ、それとね、いろいろな国に、自由に入国でくるように、祭典の時に、行われる、一級免許の試験を受けた方が良いよ。」
「はい。」
後は、雑談をして、シルクが目を覚ます頃には、朝食の仕度ができていた。
食後。私は、魔術書を置いている図書室へ案内してもらった。私の興味をそそる、様々な本があった。中には、私のお気に入りだった本もあり、医学書もたくさんあった。私の知らない病も、傷の治療方法も、何でも載っていたし、神官の心得を示した本もたくさんあった。神に対する話なども。
「ひどい火傷は、こうするのね。」
料理や、医薬品や、薬草を煎じるときに、私はよく火傷をするので、軽い火傷に対する治療方法も、何でも載っていた。一昔前の、魔術的な治療法も載っていた。
深夜になっても、私は、ずっとずっと勉強していた。シルクも、フィンセントさんも、もう寝た方が良いと何度か書斎を見にきた。でも私は、断った。こんな図書室。こんな広い広い広い書斎。何時間あっても、読み足りない。今、やっと25冊目の本を読み終えた。
「ちょっと休もうかしら。」
私は、本を置くと、伸びをした。どの本も、500ページはあって、重たくてたまらなかった。休んでいると、そのままウトウトして、寝てしまった。
短い文章でごめんなさい!!!!!