実験日誌 前書き
以前から記録していた実験日誌(覚え書き)をここに書き写そうと思う。
古いもので中学生くらいの頃のものからあるのでそこそこな量がありますが、頑張って書き写していく。
ちなみに昔の記憶を蘇らせながら書き写すという作業は「逆行瞑想」の一種である。
逆行瞑想は本来、今から数えて記憶を逆順に思い出しながら、自身のアストラル体に記憶を刷り込ませて、前世の記憶を保持した状態で転生するための魔術儀式(セーブデータの引継ぎ)の準備として用いられるが(これは私の場合の用法で他の人は違うかもしれない)仕組みとしては、記憶を掘り返してアストラル体に定着させていく作業という観点で見れば全く同じものである。
魔術において重要なのは手法ではなく、その意義にあり、達成させるための目的や手法意義が同じであれば、同一の魔術とみなされる。
このことから、魔術的に考えてセーブデータの引継ぎに関しては日記をつけることは非常に意義のある行為と考えられる。
対象となる記憶が古ければ古いほどよく、過去の記憶と今の考え方を照らし合わせてメタ的に自身を観察しなおせるという点では非常に重要度が高い。
しかし、私の場合一つの懸念事項がある。
私あ基本的に記憶力が低い。
記憶には三種の分類があるが、私は中でもとりわけて短期記憶の性能が非常に悪く、通常の逆行瞑想は困難を深める。
また、私は興味のないことに対しては徹底的に興味がなく、おかげで他人の顔を識別できないだとか、名前を覚えられないという部分もあり、興味がなければその日の朝食が何だったかとか、既に食事を済ませたかなどを忘れるし、忘れていたことさえ忘れていることも度々ある。
ゆえに普段からメモ帳が手放せないが、そのメモを取るという行為さえ面倒なために三日坊主に終わってしまうこともあり、よく仕事に支障をきたしている。
このことから、実験記録を見ながらであっても、正確に当時のことを思い出して記録をつけなおすことができるかどうか非常に疑問だが、魔術に関しては興味が尽きないので、現状はまあ何とかなるだろうと思うことにして進めたい。