ユキと森の魔女の一瞬
これは森の魔女の家からエルフの森のどこかへと転移されている間のできごとである。ユキは確かに意識があった。目を覚ますとそこは青い神秘的な空間が広がっていた。
「やはりお前の意識はこの階層までこれたか」
青い空間には森の魔女とユキだけがいた。アルベルトとカイトもそこにはいなかった。外にいたはずのエルフもそこにはいなかった。一体ここは…
「お前はやはり…いやなんでもない。まだまだうぶなお前に魔力に関することを教えてやろう。ここは私の時空間だ。外の世界の時間は止まっているからゆっくりしていくとよい」
ユキはここでいろいろな話を聞くことができた。
「魔力とはなんなのか考えたことはあるか。お前は魔力開放をしっているか」
魔力開放。聞いたことはある。というか知っている。自分の生命エネルギーを少しだけ魔力に変換して戦う手法だ。かなりの体力を消耗する技術であるため、ユキの好みではなかった。
「お前の好みではないか。だがその逆は考えたことはあるか?」
その逆?一体なんのことをいっているのだろう。
「すなわち。魔力を生命エネルギーに変えるということだ」
魔力を生命エネルギーに。つまり、それは寿命を延ばすことができる、永遠の命を意味しているのではないか?でもその魔力はどこから?
「この世界には魔力があふれている。誰かが作ったこの世界には魔力の痕跡がある。魔力が流れ続けてる。いくらでも存在するこの魔力を自分のものにすることができれば永遠の命を得ることができるのだよ」
ユキはなにを言っているのか理解が追い付かなかった。つまりどういうことだ?
「さらに上のステージの話をしようか。魔力爆発。自分のすべての生命エネルギーを魔力に変換する術だ」
その存在もユキは知っていた。最も魔力爆発は自分の命を捨てる技なので禁断魔法に指定されている。
「だが、ここでさきほどの話。生命エネルギーは無限である。さて魔力爆発は本当に命尽きるか」
森の魔女の言っていることにだんだんとついていけなくなるようなついていけるようなユキの頭の中がぐるぐると回り始める。自分の知っている天外の魔法理論と天上天下の魔法理論とそして森の魔女の言っていること。すべてを掛け合わせてその共通部分にこそこの世界の真理があるはずだ。だが、森の魔女が示唆していたことに一個ユキがまったく聞いたことのない情報が作られていた。この世界は作られた。魔力の痕跡がある。と。神の存在が示唆されていた。神は魔法を使ってこの世界を創造したのだろうか。
そんなことを考えていると青い空間すべてがぐるぐるとしだした。
気づくと森にいた。
ユキはにっこりと笑った。




