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第八話 別れた道

どうも!ラドロです!最近、投稿頻度が上がってきました…!


それでは、どうぞ!

ここから現場の国境まではあまり遠くなかったものの走って息を切らしながら駆けつけるとそこには一触即発の四文字を体現したかのような光景が広がっていた。話し合う場所だったはずの建物の手前にはランさん達と隣国の首脳とその護衛と思しき集団が睨み合っている。その奥には一人の男性が倒れている。すると沈黙を破るようにランが声を上げる。

「スキロ!もう一度確認する!お前は何を言っているのかわかっているのか!」

「もちろんだとも。たしかに刃物を持って割り込んできたのは私の国民だが実際に先に斬ったのはラン、お前のところのソシアルナイトだろう?国民への攻撃は国全体への攻撃、そしてそれは戦争の開始を意味する!」

スキロと呼ばれた男は宣言する。ソシアルナイトである楓ちゃんを見やると彼女は思い詰めた表情をして黙っている。自責の念すらも感じられることから彼女がやったのは間違いないだろう。つまり相手の国民が刃物を持って攻撃しようとしたので楓ちゃんが防衛した。それが先制攻撃とみなされその結果戦争が始まるという…とそこまで考えて気づいた。どう考えてもそれはおかしいだろう、と。しかしこの雰囲気はそれを認めるどころか言うことすら拒否している。そして再び訪れた数秒の沈黙の末、

「ならばよかろう。ここで…」

スキロはそう呟いてサーベルを取り出す。それにコンマ一秒遅れてランさんも勢いよく抜刀する。そして二人同時に

「「開戦…!」」

直後、スキロとランさんは目にも留まらぬスピードで突進し斬撃を繰り出す。

前者は斬り上げ、後者はそれを相殺するかのように下向きに同じ動作をするが、サーベルが跳ね返された。多くの者たちが固唾をのんで見守る中、彼らはそれが見えていないかのように互いをだけ見て、剣技を出し動き回る。しかしすこしスキロが押されている。それをみたランさんは少し距離を取ったかと思うと、再び一気に距離を詰め、厚大くんとの訓練でもみせた八連撃を繰り出す。しかしさすが一国王とも言うべきか何とかすべてスキロは防ぎきった。だが最後の一撃で後ろに軽く弾かれ一瞬の、しかし決定的な隙が生まれた。そしてこの勝負を決するべくランさんは渾身の一撃を放った。ところがその一撃が放たれると同時に何者かが動いていた。右手に剣をもった、厚大だ。彼らの方へダッシュするやいなや剣技を放った。今まさにスキロを仕留めようとしていた、ランさんの方へ。予想外の動きにランさんは動きが止まってしまった。そこに叩き込まれた容赦ない一撃はレベルが彼と5ほども違うはずのランさんを軽く弾き飛ばした。誰も状況が飲み込めない中、彼はなんとこう続けた。

「お怪我はございませんか、スキロチタ様。」

「うむ。ひどくはない。」

彼らはやり取りを続ける。

「コウダイ…?どういうことだい…」

と信じられないかのようにつぶやくランさん。そこにさらなる衝撃が彼に伝えられる。

「見てのとおりです。主人を守ったまでです。」

すると間髪入れずに怒声が上がる。

「貴様!!ラン様に助けていただきながら、その仕打ちとはどういうことだ!」

「そうよ!厚大、あいつは戦争を勝手に宣言したのよ!?そんなやつを主人だなんて一体何のつもりなの!?」

それらを聞いた彼は少し哀愁を感じさせる表情を顔にすると

「…うん。まあそうだよね。僕も救ってもらった恩を忘れたわけではないよ。むしろ今でも感謝してる。けれど彼と僕の信じる正義は違っていたからね。仕方ないとも思っているよ。」

「信じる正義…?」

呆然としながら私はそう口にすると彼は無言で首肯した。

(続く)


まさかの主人公が裏切るという展開になりましたね…ストーリーはいっつも書きながら考えているので私もこの先どうするべきかわかりません!←もう終わりだよこの人

今回も読んでいただきありがとうございました。もし本作品を高く評価してくださるなら次回以降も読んでいただけたらと思います。それでは!

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