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転生したらチートになった親友と俺  作者: 日風翔夏
第2章 迷宮都市編
28/33

ダンジョン探検②

スキル確認みたいになってきた;つД`)

<Side of Katsuki>

第1階層、1階。

そこは、俺たちの予想に反して、モンスターが強かった。

ゴブリンを見かけ、弱いだろうということで、鑑定を掛けたら挑発されたって感じに寄ってきた。そいつらを俺たちは問答無用で狩ったわけだが、これがなかなかに強い。

ゴブリンとの戦闘経験はあったから、それを基準に考えていた。

彼らはダンジョンにいるやつの方が総じて強いらしい。

俺たちはひとまず1体のゴブリンを狩った。

ゾエと俺は存在そのものがチートみたいなもんなのでレベル上げは後回しにして、鉄郎とレイナを優先することにした。

「なんか強かったな」

「うん、結構強かった」

防具を着けていたわけではなかったんだがな。

その後も鑑定と暗視と気配感知を上げながら進んでいくと、ゴブリンが6体ほど固まっているのを見つけた。

「……やってみるか?」

「うん」

「だな」

「……」

俺たちは武器を構え、ゴブリンたちに鑑定を使った。

『ゴブリン Lv4 とても弱い』

『ゴブリン Lv2 とても弱い』

『ゴブリン Lv4 とても弱い』

『ゴブリン Lv5 とても弱い』

『ゴブリン Lv3 とても弱い』

『ゴブリン Lv6 とても弱い』

今のところ俺の鑑定はこんな感じ。

『【鑑定Lv4】が【鑑定Lv5】になるぞー』

ゾエの声、つまり神の声と同時に、ゴブリンたちがこっちを見た。ちょっと頭痛がしてきたんだが。あれか。頭の要領の問題か。数が増えたからやべえのかも。

「頭いてぇ……」

「動けるか?」

鉄郎とレイナが頭を押さえた。俺はそこまでないが……。

「ゾエは?」

「俺へーき」

「よし、鉄郎とレイナは敵が単体の時だけ鑑定使え。数がいるときは俺たちが見るわ」

「そうね」

「頼む」

ゴブリンたちがこっちに寄ってきた。

囲むか、いや、俺とゾエが特攻したが早くね?

うん、特攻決定。

「ゾエ、特攻」

「はいよー」

ゾエがナイフを構える。俺は刀。

で、ゴブリンがナイフを持っていたのだが、それを弾いて、まず1体の首をはねる。ふと、身体が重くなった気がした。でも、いやな重さじゃない。刃は横を向いている。ゾエが軽く跳んだ。今。刀を持ったまま回転する。

周りにいた3体のゴブリンを胸のあたりで一刀両断した。

『【剣の才Lv1】を習得。【アレスの加護】の効果を得た。【剣の才Lv1】が【剣の才Lv2】になった。剣技スキル Lv1:円刃 Lv2:さざれ』

今のは円刃だったらしい。

アレスの加護とアテナの加護はほとんど戦場でしか発動しないだろうからなあ――経験値増加とかの効果あったら俺卒倒するぞ。

ゾエは残り2体を瞬殺していた。

ゾエはレベルが上がったらしい。

「レベル2になりますた」

「はや」

「受肉してるだけの存在だから皆よりもレベル上限が低いっぽいわ」

「納得」

魂レベルが上がりにくいってことなんだろうな。

ドロップアイテムが結構あった。それらを鑑定してスキルを上げる。

『曇ったガラス玉:技術の低さから曇っているガラス』

『麻の布:ゴブリンが身に着けていた布』

『魔晶石:モンスターの核』

『魔力石:魔力が魔素によって結晶化したもの。魔晶石よりも含む魔力量は多い』

ふむふむ。鑑定楽しい。

『【鑑定Lv5】が【鑑定Lv6】になるぞー』

鑑定上がり過ぎじゃね、と思ったら、ゾエがこんなこと言った。

『あ、鑑定は【ヘルメスの加護】と【アテナの加護】で上がりやすくなってるわ』

「先に言えし!」

神の声(笑)って言ってやるぞコノヤロウ。


その後も進んでいったら途中でパーティと思しき集団とすれ違った。

人間相手には解析は掛けない。と思っていたのだが、むこうは掛けてきた。気分悪いわ。

『拒否できるぞー?』

拒否るに決まってんじゃん。

向こうが驚いたような表情を浮かべた。

つか、パーティ内だけで念話使えねーのか。やりたいやりたい。そっちの方が便利、絶対。

『心の中で皆に呼び掛けてみろー』

『ほいほい』

で、心の中でゾエ、鉄郎、レイナの名前を呼び続けたらつながった。

「え、なに今の」

『わーいつながったー』

「え、これ勝己か?」

『パーティで念話しよーぜー』

ゾエと俺はハイタッチ。

『【念話Lv1】を習得。【ヘルメスの加護】の効果を得た。【念話Lv1】が【念話Lv2】になった。あー、めんどい。【念話Lv4】になったから』

省略し過ぎじゃ。

そっちの方が分かりやすくていいけどさ。

つーかそんなに上がったのか。逆にそこまで上がらないとまともに使えないのかもしれない。

「えー何コレ便利じゃん。俺も上げたい」

「私も上げたい」

「じゃ、ひたすら俺たちの名前心の中で呼びまくってみ」

ゾエの言葉に2人も始めたらしい。俺はネフライトにも声を掛けてみたが、まだ通じないらしい。

「ネフライトにはまだ通じないな」

「はい、私は肉体構成が神々の劣化版ですので、エレメントを一撃魔法で倒すくらいの力がないと。【念話Lv8】がそれにあたります」

ほうほう。相当あげなくちゃならんな。

しかし、こう、取説役がいるとそれだけでチートな気が?

しばらくしてノイズの様に2人の声が聞こえてきて、じきに繋がった。

『おー、通じた』

『わーい』

『わーい』

『わーい』

なんだお前ら。

しかしこれで俺たちも声を出さずにいろいろできるようになったわけか。これもしかして傍受されたりする?

『うん、俺が傍受してる』

『アーレースー!!』

アレスが傍受してやがりました。

まあ、軍神は基本できるだろうな。

『いや、これファミリアがいるからできるだけ。普段はしてねえから気にすんな』

『『『『はーい』』』』

ということでアレスのことは気にせず俺たちはさらに進んだ。

『【暗視Lv6】、【気配感知Lv7】になったぞー』

暗視は一定速度、気配感知はエネミー発見によって加速するらしくこういう状態。これらもまた軍神の加護で加速しているらしい。

スキルレベル上限は10、上位互換があればそっちに統合されるそうだ。

しばらく歩いていたら横道が出てきた。

気配感知をフルに使い、鑑定も全力作動。

で、吐きそうになった。

『スライム Lv4』『スライム Lv5』『スライム Lv4』『スライム Lv2』『スライム Lv6』『ゴブリン Lv6』『ゴブリン Lv6』『ゴブリン Lv5』『ゴブリン Lv3』『ゴブリン Lv4』『レッサースコーピオン Lv2』『レッサースコーピオン Lv5』『レッサースコーピオン Lv6』『レッサースコーピオン Lv3』『レッサースコーピオン Lv5』『ヒューム Lv8』『ヒューム Lv7』『ヒューム Lv9』『ヒューム Lv14』『エルフ Lv18』『レッサードラゴン Lv27』

ちょい待ち、なんかマズいのいるぞ。

レッサードラゴンって言った。レッサードラゴンって言ったよ。そして頭痛い。

『どうした?』

『スライムとゴブリンとサソリとパーティとドラゴンがいる』

『何それ』

『スライムって倒せるのかね』

呑気にそんなことを言いつつ、俺たちはその横道を眺めて立ち止まる。無理無理、俺たちまだレベル1と2の集団ですから。

レッサードラゴン?何それおいしいの。

Lv27?死ねって言ってんの?

あのパーティの中にテイマーとか召喚士がいたとしてもあれはない。

襲われていると見た方がいい。

『……』

ほっとけねーってのか、そーかそーか、馬鹿は死ななきゃ治らんというが、死んでも治らんわ。

『鉄郎、レイナ』

『行くの?』

『ああ』

俺とゾエが顔を見合わせた。うん、こいつも行く気だ。

無茶ぶりだよなあ。まあ、ほら。

チートなんてこういうところ以外どこでやるっつーの?

ちなみに、ふっとオレンジの明かりが見えたことで分かったのだが、彼らは暗視を持っていなかったようだ。松明を手に持っていた。レッサードラゴンの身体で分からなかったみたいだ。え?

『レッサードラゴンが手前にいる』

『まじだ』

『横穴か?』

『いや、大通りから来たって考えるべきでは』

ということは、この通路の後ろ――皆の通り道になっている大通りも安全じゃねえってことじゃないか。まあ、アレスがなんとかしてくれると信じよう。鉄郎はアレスのファミリアだし?

ちょっと中に入ったけど横穴はなかった。レッサードラゴンの色は、茶色と黄色。うん、典型的な地竜系なんだろうなあ。

「くそっ、」

「きりがねえ……!」

うっすらと膜みたいなのが見えるから、結界か何かを張って身を守っているんだろうな。

女性の声も聞こえる。さっき鑑定を掛けられたのを分かっているらしく、レッサードラゴンの眼が俺たちを見た。

いかにもドラゴンって感じだが、これは……。

『レッサードラゴン Lv27』

もっかい。

『レッサードラゴン Lv27』

『【鑑定Lv7】になったぞー』

じゃあもっかい。

『ロックドレイク Lv27 弱い』

これで弱いんか―どんな基準でこれでてんのかねー。

つか、ドレイクでした。

レッサードラゴンはドレイクという表示になるらしい。

『おーい』

『ロックドレイクに念話かよ』

『やってみる価値あるべ?』

ドラゴン系は知能が高いってされてるしな。それだったら念話ぐらい。

『何の用?』

返って来ましたやべえ。

『なんでここに詰まってんの?』

『この先で寝てるからだよ?』

あー、人間居たから通行止め食らったのね。

『人間食べたりしない?』

『僕まだ人間食べれないよー? ドレイクだもん』

ドレイクは人間を食べない――ロックドレイクは、かな。

もしかするとモン○ンの魔王みたいに植物を食っているのかもしれない――それは無いか。じゃあきっと鉱石でも食ってんだろ。鑑定もっかい、情報取れないかな?

『ロックドレイク Lv27 弱い』

『不快』

『ごめん』

ロックドレイクってどんなんだよー、と思っていたら二重鑑定できた。

『ロックドレイク:ロックドラゴンの系譜。鉱石を食べる。傍系の地竜になると肉食になる場合がある』

まじですかー。まあ、このロックドレイクとは戦わなくていいということになるだろう。

『ちょっと通るよー』

『何するのー』

『そこのパーティ助ける』

『ふーん』

食べないけど攻撃しないとは言ってないよって?そんな人の悪いこと言いなさんな。

俺とゾエはゴブリンとスライムとサソリの前に出た。松明なのにくそ眩しかった。

『眩しっ』

『暗視直後だときついなー』

ナイフと刀を構える。

「な、なんだお前たちは!?」

鑑定を掛けられた。もちろん阻害。

「あ、拒否されましたわ」

「!」

「も、もうダメ!」

エルフは女性だった。彼女が結界を維持していたらしく、パリンと結界が割れた。俺たちはそんなエルフ女性を見て、ロックドレイクに動きがないことを確かめた。

「ロックドレイクは俺たちを食べるわけじゃないです、横を通って外へ」

「で、でも」

「いいから」

せかせばパーティはロックドレイクの横を通って出て行った。

俺たちは目の前に広がる粘液生物とゴブリンとサソリを眺める。

「スライムって急所あんのか?」

「あるんじゃね? とりあえず生き物だし」

地上でも彼らは増えることができるらしい。ということは、アメーバと同じ原理。核はどこかにある。

先に毒持ちのサソリからやっとくか。

通路が多少狭くなってしまったせいで2人でやるのは無理だ。俺が行く。

俺は飛びかかってきたゴブリンをすべて一太刀で切り捨て、サソリの脚を巻き込んで斬った。サソリは毒を飛ばすタイプだったようだ。

『レッサーストーカー Lv4』

ストーカーって俺、やばいのしか知らねーんだけど?

『これ毒サソリの中でもやばいやつだわー』

『ストーカーってこれデスストーカーみたいな?』

劣化オブトサソリんと呼んでやろう。いらない?そっか。

アスクレピオス、信じてるぜ!

特攻。

尻尾を突き出して来たので避ける。ゾエが1匹賽の目切りした。

俺も一太刀で1匹斬り捨てる。あと3匹。

円刃で2匹同時に頭を飛ばす。ゾエが1匹斬り捨てた。

残りは、スライム!!

うわー、足元まで迫っていらっしゃったわ。と、肩に少し冷たいものが。降ってきてるわー。ないわー。

そこから俺は身を引いた。スライムは肩から離れた。ふむ、核ってのはマジでありそうだな。

ゾエが火を生成してそっとスライムに近付けると逃げていくのが見えた。

「核発見」

ナイフをそこに突き立てた。なるほど、火から最初に逃げようとするのが核ってことか。

ゾエをじっと観察していたら魔力感知が手に入った。

自分の中の魔力を探し当てる方に時間を費やしていたら、2に上がるころにはスライムが全滅していた。

手に入ったのは魔晶石と、曇ったガラス玉と、サソリんの尻尾と、レッサーストーカーの毒と、ゴブリンの肉。

『お肉』

『いる?』

『いるー』

お肉はこっちに手を出してこなかった御褒美でロックドレイクにわたることになった。


戻ってきたら外ではさっき助けたパーティが手当てをしているところだった。鉄郎とレイナがそれを手伝っている。

「先ほどはありがとう」

「いえいえ」

パーティリーダーらしき人が俺たちに礼を述べてきたが、まあ、アレは助ける。アレスたちの加護ほとんど働いてなかったけどそれはきっと俺がアレスのファミリアだからだ。そう思っておこう。俺のスペックは多少運動できる高校3年生のはずだからな。


なぜここになってスキル云々が出てきたのかはもう少ししたら分かりますv( ̄Д ̄)v イエイ

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