アレスの加護
遅くなったので2話投下します。感想お待ちしております。
「いや……やめてくださいっ、まだ死にたくありませんっ!」
焦げ茶の髪の少女はひた走る、何もない草原、魔物すらいない、パンテオンのすぐ傍。
「奴隷にされて一矢報いることなく助けられて逃げ出してきたんでしょー? そんなの俺たち獣人族には必要ないよ」
金色に輝くぎらついた目をした少年が、まるで失望したと言わんばかりの表情で少女を追ってくる。これはただのじゃれ合いにすぎない、少なくとも彼にとっては。
ひらめいたのは月明かりに照らされた爪。
「きゃっ……」
焦げ茶色の髪の少女は悲鳴を上げた。ざくりと切り裂かれた身体から鮮血が迸る。少女は己を切り裂いた少年を見る。銀髪が月光を受けてキラキラと輝いて。
それを美しいと思うと同時に。
横に立つ赤い髪の青年の姿を認め、
「うにゃあああああっ!」
大声を上げて少年に己の爪を向けた。
「……ハゲワシは見つけてくれるかな」
少年がポツリとつぶやいた。
「ハク、父上には届くよ。じゃあ、僕はここまでだ」
「え……?」
「戦いの火蓋は切って落とされた」
赤い髪の青年は言う。その純白に輝く翼を広げた。
「ハク、気を付けて。すべては神々の采配に委ねられている」
「アンテロス様、どういう、」
「すまないハク、僕は戦争に直接は関われない。ここから先は父上と兄たちの仕事だ。見守らせてもらう」
少年―――ハクはああなるほどと思った。
ニュクスが去っていく。セメレが通り過ぎて、エオスがやってくる。そう、ゾーエーや勝己ならばこれがただの夜明けであることを知っているのだが。
曙の女神エオスが見守る中、青年―――アンテロスは去っていく。替わりに現れたのは、まだ体が完成しているとは言い難い、少年か青年か。
「……何で殺した」
ハクに問いかける声は低くなり切らぬ少年の声。それでも彼はハクよりも背が高く、武装している。人間である。
ハクは感じ取った、この人間が己らの崇め奉る神の愛し子であることを。
「……獣人の掟に則ったまで。弱肉強食、あの猫は弱かった」
「情けってものはないのか」
「獣人族は何ものにも折れぬ!! 彼奴は我ら獣人の誇りを捨てた愚か者なわけ。捕らえられ売られ買われて奴隷であることに甘んじ報復の意思を見せず、果ては救い出してくれた恩人ともいうべき者たちに報いることもしようとしなかった。 死んで当然、恥知らずだよ!!」
「どこかへ行こうとしてたんだろ、だったら何かその先であるかもしれないじゃないか!!」
「女だったのだから身売りでも何でも口に出してみるべきだったの、それをよもや逃げ出すなんて、獣人の恥晒し!! 最期俺に盾突いたことだけが評価に値した」
ハクの言葉に人間は顔をしかめる。
「……ふーん、お前転生者だな? 身売りも知らぬ平和な世代とお見受けしまーす。……それが我らが主の愛し子とは皮肉なものだ!」
ハクは嗤う。人間は剣に手をかけた。
「獣人の誇りなんざ俺は知らねえし、そういう種族の問題は首を突っ込む気はない。けどな―――」
辺りが一気に明るくなっていく。ヘリオスの戦車が空を渡り始めた。
「白虎ならもっと堂々と戦えよクソッタレっ!!」
人間はハクに切りかかった。
<Side of Katsuki>
アポロンから神託を聞いて3日。今日はアテナの戦車にヘファイストスを乗っけて俺たちはお散歩気分で都市の周りをぐるりと歩いていた。
アレスが時々ずっと同じ方角を見つめるので、方角を確かめると、パンテオンの遺跡のある場所のある方を向いていることに気付いた。
「アレス、どうした?」
「……いや、水の準備でもしとけ、勝己」
アレスは歯切れの悪い言葉を残し、アテナの方へ行ってしまった。俺はゾエを見た。ゾエは苦笑した。あまり人間に教えてはいけないためにこうしてゾエもまた俺にいろいろと教えようとはしない。
まあ、進んで規律を破るようなやつじゃないからな。
俺は水筒の用意をしてそのまま歩き続けた。
パンテオンの遺跡に近付くほどに胸に熱がこもってきて、なるほどと思った。
今はフォボスとデイモスも一緒に来ているから、結構おしゃべりなフォボスがいろんな話を俺たちに振ってくれていた。
そんなフォボスが話すのをやめたところで俺たちはデイモスが「空」とつぶやくのにつられて上を見上げた。
「―――!?」
でかい。鳥だ。
「ハゲワシだ……」
「見ろ、でかい魔人がいる」
鳥頭ハゲの人間がいるのははっきりと見えた。そいつは近付いてくる。アレスは俺に静止をかけて、そのハゲ鳥人間に歩み寄った。
「魔人が死んだか」
「獣人でございました」
「猫か」
「ええ」
「!」
俺ははっとした。先日聞いた予言、神託、もう来たのかよ、その時。
え、でも俺たちは猫の死に目に遭ってないよな?
レイナを見ると、首を傾げていた。他のファミリアたちも今日は来ているが、さっぱりといった様子だった。
「……もしかして、向こうにいるって言ってたアレスのファミリアなんじゃ」
「そんなのありかよ」
「でもそうじゃねーと俺たちが虎と戦うんじゃ」
「虎って何だよ」
「これも獣人じゃねえのか。ほら、結構厳しそうだし」
ファミリアたちの話を聞いて、俺は考えた。厳しい、何が。
「なんか厳しい掟でもあるのか?」
「ああ、屈辱は必ずはらせとか、恩には報いろとか」
俺とレイナは顔を見合わせた。
「……私たちの考える恩への報いと彼らの考える報いが同じとは限らないわ」
「……そうだよな。くそ、何かもう一言かけてればなんか変わってたのか」
俺の中にも、おそらくレイナの中にもあるこの確信。あの時買った焦げ茶のにゃんこ獣人だと信じて疑わぬ心があって。悲しくなった。
ああどうして、彼女ではないと信じたいのに俺たちの話は彼女という確定で。
「海色の髪のアレス様のファミリア、お主で間違いないな」
ハゲ鳥人間が俺を見て言った。
「……あの子なんだな」
「ああ。お前が買って逃がした猫だ」
ハゲワシの頭のハゲ鳥人間は、俺にグーにした手を突き出す。
「受け取れ」
「……?」
手を受け皿にするように出すと、小さな革袋が置かれた。受け取って中身を見ると、キャッツアイが大量に入っていた。
「……これ、」
「報いる時間はなかったが、最後に体の一部をそれに変えていたようだ。まったくハクも気が早い」
涙が零れて、なんでこうなっちゃうんだろうと思って、情けなくなって、ゾエも一緒に泣いてて、レイナも泣いてて、俺たちは声を押し殺して泣いた。
助けたかっただけなのに。
止めていれば助けられたのだろうか。
買わない方がよかったのか。
ああ、わからない。
「……もうそろそろ向こう側に火が付きそうだな」
「ああ」
アレスとアテナの声がどこか遠くに聞こえていた。俺たちが涙を拭うと、ゲリタスたちが背中を叩いて「行くぞ」と小さく言った。
パンテオンに近づいていくほどに胸のざわつきがひどくなる。
だだっ広いだけの草原のはずなのに、前来た時にいた魔物たちはいやしない。どうしてだろうとレイナと話していると、ゾエがつぶやいた。
「来るぞ」
「「え?」」
言われた直後、俺の身体は一気に熱を上げた。アレスの長い腕が俺の身体を戒めるように抱きかかえたので、俺はいつの間にか刀の柄にかけていた手も足も動くことはなく。
「始まった」
「何も見えない」
「幻影魔法がかかっている。すぐに切れてしまうさ」
アポロンはそう言って、パン、と手を叩いた。お前が切るんかい。
次の瞬間見えたのは、人間が次々と魔人に屠られていく姿だった。
「っ―――!!」
レイナが口元を手で押さえた。ディオニュソスが背中を撫でる。
「レイナにはまだきつかったかな」
「う、うぇ、」
少し離れていったレイナ、むしろこんな状況見るだけでそうなるよな普通。だがどうしたことだろう、俺の身体は歓喜している!この凄惨な戦場を見て、混ざりたいとかそんなことを考えているのだ。
「やっぱ極東は一番槍、ってか」
「日本人は突っ込んでいくのか」
「ああ」
「で、」
「大体帰ってくる」
「こんな混戦はないだろうけど」
水を飲んでだいぶ落ち着いてきたので放してもらった。こちらに気付いた者は多かったが、俺たちから見えているとは気付いていないらしい。
「さっきの結界には人払いもかかっていたから、不自然にならないようにここを避ければいい。アテナ、アレス、ゾーエーは固まって」
「誰か私のチャリオットを頼む。私とアレスはここが職場なのでな」
アテナの言葉にゲリタスが手を上げてチャリオットに乗った。
「荒っぽいのはご存知かと」
「はは、うん、アレスほどは期待しないでおくよ」
ヘファイストスだけ先に行かせなくちゃいけないのでゲリタスは先に安全なルートを通って行ってしまった。俺たちは徒歩で行くことになるが、アレスとゾエと俺とアテナと、フォボス、デイモスが固まって行動することになった。
「俺らの方が少人数になるんだな」
「テーバイ王家初代が来るからな」
「?」
ゾエの言葉にああ、カドモスの話してたなあと思って、アレスとアテナにくっついて戦場の横を悠々と歩いて回った。
「……勝己、一時的なブーストだと思え」
アレスの言葉と同時に、アレスとアテナ、ゾエがキラキラと輝いて見え始めた。
「イリアスのディオメデスみたいだ」
「それが分かるなら話は早い。魔人も人間とは別の見え方になる」
イリアスの、というのは、アルゴス王ディオメデス、そう、アレスの世話を焼いたり俺たちと一緒にパンテオン跡に入ったりしていたあのディオメデスなのだが、彼はトロイア戦争の際に、アテナから人間と神々を見分ける能力をアテナから授かっている。それと同類のものを俺は今アレスからもらったってことだ。
「中央にいるな」
アレスが言うからそちらを見た。確かに、真っ白なオーラみたいなものを纏った銀髪のやつがいる。もう血だらけなのだけれど、それと対峙しているのは、あれ……。
「か、勝己……」
「マジかよっ……!!」
美作鉄郎。ああ、まさかそんな、ああ……!!
「知り合いか」
「クラスメイトだよ俺たちの! くっそ、同胞ってアレスファミリアってことじゃねえのかよ!?」
「いや勝己、あいつはアレスのファミリアだ。しかもタチの悪い転生してやがる」
「え?」
ゾエが苦虫を噛み潰したような顔をした。アテナは舌打ちした。
「そういうことか。クトゥルフ神話という物語が地球にあったのは覚えているか、勝己」
「ああ」
「彼らが転生させた転生者は転生に一定に設けられているルールに反している場合が多い。存在そのものが本当に消滅するという結果付きでな」
「!」
でもそれって止める方法はあるのかよ、と問おうとした時、アレスが言った。
「俺の力がこの場で完全に開放されると仮定する。結論から言う、クトゥルフ式の転生をしたやつは俺の狂気には耐えられない」
「自害ルートだな」
「ああ」
そんな、鉄郎が何したっていうんだよ!
俺は立ち止まった。
「アレス……お前神なんだろ……戦士たちの守護神なんだろ。鉄郎はお前のファミリアなんだろ。助けろよ!! せめてまともな死に方用意してやれよっ!!」
叫んでいた。
何人か男たちが振り返って俺を見た。
気付いていることに、気付かれたらしい。
「見られたな……」
「殺せっ!」
「―――わかってる。まともなんて言わねえ、俺がやれることはただ一つ。そいつがやりたいように戦えるようにしてやること」
アレスの手に光が収束して、大振りな槍が出現した。
「鉄郎はニャルラトテップの管轄だったな。ニャルならまだ話が通じる。ああ、何、大丈夫だ。そんなクソみてえな戒めは俺が断ち切ってしまえばいいのだから」
俺に剣を向けてきていた男たちがズッパリ切れた。
「!」
「は、はは。戦え、戦え、もっと血を見せろっ!!」
胸が熱くなる。アレスが人が変わったように男たちに声をかけ始めたのだ、俺もその範囲にいるらしい。
「軍神アレスだ」
「アレスが我らに応えた!!」
男たちが色めきだつ。国ごとに大まかな神話体系に偏りがあるとしても、他の国の神々にも祈るのか、ここは。まあ俺らもそうだったけれど。
「お前たちの守護にはいったん私がつくが、あまり期待しないでくれ。ただでさえアレスの方が力が強いんだ」
アテナはそう言って苦笑し、俺には水色の光が纏わりついてきた。
「ゾーエー、説明した手順通りに、少し酷なことを任せるが」
「まあアレス一派だし、覚悟はしてたから大丈夫だって」
ゾエは俺に向き直った。
「俺の権能でこいつらを壊滅させると思ってくれ、あまり突っ込んでくるなよ」
「あ、ああ」
ゾエはその真っ白なキトンと真っ赤なヒマティオンを翻した。両手の平にぽやっとした淡い光が浮かぶ。青黒いそれは、ゾエが手を振ると同時に何かを飛ばした。
「!?」
辺り一帯にいた人間が皆上半身と下半身に分かれて、血飛沫が上がった。
「なんだっ!?」
「わからねえっ!」
「アテナだな、あいつらの加護にはアテナがついてやがるっ!」
「アレスよ、我が手に力を!!」
と、向こう側で矢が飛び散り始め、アポロン、アルテミス、レイナが戦闘に入ったことを俺たちは理解した。そしてもう一つのグループ、アレスファミリア4人の突撃も始まった、相手が混乱し始めた。
「くそっ、だからあの獣人なんかほっとこうっつったのに!!」
「エレン様なりのお考えがあるんだろう! くたばるなよ!!」
男たちに声がよく聞こえてくる。俺は刀を抜いた。まっすぐ見つめるのは獣人と鉄郎の方だ。ゾエが道を開けるために一直線に3本ずつ斬撃を飛ばしてくれているからな。
「行くがいい、我が同胞よ」
「行かせてもらうがよ、もうちょっとその口調どうにかしとけよ、勝っ!」
やたら格式ばって気持ち悪かったのでゾエにはそう言ってやって、俺は真っ直ぐ切り裂かれて赤黒く染まった道を走った。
「なんだこいつっ!?」
「獣人の助っ人だろこいつ、殺せっ!」
どうしてこんなにも隊列っぽくない組み方をしているのか、ああそうか、彼らは中央の獣人を警戒していたから俺たちにザクザクやられてるのか。
刀を斜に構えて走り、寄って来る男の鎧の上からそのまま刀で引き切った。
「えっ」
「げっ」
うまく引けなかった。くそ、もっと早く引けると思ったのに。鎧はすっぱり切れて、男も足を抱えてうずくまった。
結構こいつらの装甲は厚そうだな。斜に構えるのはよくなさそうだ。
俺はそのうずくまった男が身長が俺より低いことに気付いた。あと、結構軽装だ。アレスのファミリアならいけるんじゃね?
「死んだら仲間を恨めよな」
「えっ、ああっ!?」
俺はその足がぶっ飛んだ男をひっつかんで敵陣突破した。
「げっ」
「くそ、卑怯なっ!」
「うるせーな退けっ!」
俺は思いっきり吠えて、中央に辿り着いた。男を御仲間さんの方に放り投げてやって、獣人と鉄郎の間に入った。
「あれぇ、邪魔するのー?」
「ああ、ちょっとこのアレスのファミリアに用事があってな。お前がハクだろ」
「うん」
銀髪の獣人、まだガキに見える。俺は刀を下ろして鉄郎の方を見た。
「……嘘、だろ」
「偽物じゃないぜ、鉄郎」
「勝己、なんでお前ここにっ!」
「さあ、死んだからですけども」
鉄郎の手には片手剣。盾も装備しているから、典型的な剣士スタイルなのだけれど、赤い光を纏っているところを見ると、アレスの加護が働いているようで。
「鉄郎、なんでこの獣人と戦ってる」
「こいつが女の子を殺したからだ! 逃げて、まだ死にたくないって言ってたのに、後ろから嬲るように殺しやがって!! 命を何だと思ってやがるんだ!!」
「は、転生者風情に言われたくないねえ、命の重さを机上で認識させられてきただけの何も知らないお坊ちゃんたちはお家から出てくるべきじゃなかったんだよ」
獣人、ハクが口を開いた。
「んだとテメエっ!!」
ああ、この調子だったわけか、となんとなく理解した。すぐに切りかかってこの戦闘に至るまでの間にハクに何人屠られたんだろうか。
「鉄郎、その気持ちはわかる、俺たちだって決して机上の話だけで命を語ってきたわけじゃない」
でも少し待ってくれ、と俺は言う。
鉄郎は苦しげな表情をした、アレスのファミリアは敵を前にしてそう簡単には止まれないものらしい、そりゃそうだ、だって俺の後ろではアレスが散々権能を振るって他の皆と凄惨な戦場を作り出しているのだから。時間はない。
「ハクっつったな、どうしてあのにゃんこさん殺した」
「奴隷にされた恨みを晴らすこともなく、お前に救われたことへ報いもしなかったもの。本来ならばあの場で返すべきだった恩だよ」
「俺は、彼女があのまま逃げて生き延びてくれたらよかったのになあ」
「!」
俺は思っていることをありのままに口にした。俺が望んだ報いはそれだけ。それ以外いらなかったのに。
「ハゲワシが持ってきた、キャッツアイがたくさん入った袋をな。……お前があの子を殺した。俺はそれをどうこう言える立場じゃないさ、奴隷である彼女を逃がして開放して自由にしたのは俺だ、自由の刑とはよく言ったものだな。……なあ、とりあえずここは一旦退けないか、ハク、あんたは離脱できるんじゃないのか」
「……俺の立場を知らないから言える言葉だな」
ハクが鼻で嗤った。別に構わないさ、ちょっとばかりお高い身分じゃないかとは思っていた、どう見ても柄がたくさん入っていて高級そうな布地の服がすっかり返り血で赤く染まっていて、もったいないものだ。
「……そういや、戦争の火蓋は切って落とされる、だったっけ。止まらねえってか。鉄郎、悪いが俺はあいつの味方ってことになるんだがよぉ、」
「……知ってる、知ってるよ、くそっ」
鉄郎は剣を握る手に力を込める。その時だ。
「―――我が声に応えよ、荒れ狂う風の刃!! 【風崩刃】!!」
初めて聞く言葉、ああこれが魔法かあなんて思って、あれ、これって鉄郎当たるくね?って思った。俺はとっさに鉄郎を突き飛ばしていた。
「えっ」
「うそ、」
はは。
なんだか、デジャヴを感じるわ―――。