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過去へ
「私も過去へ行きます」
「構いませんが、彼と同じ場所に行けるとは限りません、それに、あなた自身どうなるかも分かりません、それ位…他人の記憶に入り込むというのは危険なモノです」
「構いません」
「そうですか…では、コレを」
「…腕時計?」
「はい、もし彼を連れ戻せるようであれば、彼にも渡してあげて下さい、まぁ、彼が戻りたいと望めば…ですが」
「…分かりました」
「では、椅子を用意しましたので…腰をかけ、彼に寄り添うように座り、目を閉じてみて下さい」
「はい」
目を閉じると、周りの空気が変わった。