訪問
ここ…かな…?
目の前には古い雑居ビル…
「事務所は…二階ね…」
私は滑り止めのないコンクリートの階段を上り、事務所らしき一室の戸を叩いた。
コンコンコン
ガチャ…
「いらっしゃい」
「おっ?また客か?今日はやたら人気があるな」
メガネをかけた小太り体型の男性と…イケメンが私を向かい入れた
「どうも…あの!主人は!?」
私は間髪入れず聞いてみた
「主人…ですか?」
「…さぁな、ウチには来てないぞ」
「え…そんなはずは…」
私は少し戸惑った後…見えてしまった、戸の透き間
「嘘よ…!!いるじゃない…!!」
「あ、やべ…ちゃんと戸閉めなかったなアイツ…」
「ご主人は過去へ戻られています」
「そんな…バカバカしい!!早く主人を返して下さい!!」
「返してくれとか…物騒だな!アンタの主人が望んでやってることだぞ!?」
私は主人がいる部屋まで行こうとした
「あ、こら、奥さん、落ち着けって!」
「いや、離して!!」
イケメンを振り払い、私は主人のいる部屋へ入ると、何もない殺風景な部屋の真ん中に椅子があり椅子に座りうなだれる主人がいた…
「…寝てるの…?」
「俺たちが起こしても起きない、ま、あと12時間ちょいで起きるから待ってればいい」
「私には時間がないのよ!洗濯物したり、買い物行ったり、子ども達の面倒もあれば、夕飯の支度もある…え…何これ…?」
「…?」
メガネをかけた小太り体型の男が慌てて部屋に来る
「やっちゃいましたか…」
「え…何…??」
「過去で腕時計を壊したようです…恐らく…ご主人はココには戻りたくないみたいですよ」
私は…言葉を失ってしまった…




