第33話 ババア連合軍
ババア連合軍がいるなんて想定外だったが、今は池田の拳銃がある。
銃弾の数もかなりあるが、百鬼夜行の事を考えると無駄には出来ない。
なので、ババア連合軍は4人のババアからなる連合だから見つからないように潜入し、必要な情報だけゲットしよう作戦に決まった。
「あっ、ちょっと待って、ひきこさんからの着信よ……ワタシ、メリー」
ひきこさんとの会話が始まるとメリーさんの顔がどんどん真剣になっていった。
「……八尺瓊勾玉の場所が分かったわ……」
マジか。
なら、ババア連合軍との衝突は避けられらな。
「メリーさん、早く場所を!!」
八尺瓊勾玉さえ手に入れられたら脱出は近い。
急いで手に入れなければ。
「八尺瓊勾玉のある場所は……」
メリーさんが大図書館を指差した。
「えっ? そっちは大図書館なんだけど?」
まさか……。
「八尺瓊勾玉があるのは、大図書館の何処かなの……、つまりババア連合軍との戦闘は避けられない」
まさか、情報を調べてきた大図書館に八尺瓊勾玉があるなんて、しかしこれでババア連合軍との戦闘は回避出来なくなった。
しかし、ギリギリまで戦闘は避けたいので潜入作戦は結構だ。
俺達は裏口に回り込んだ。
職員用の入口だろう。
ここから入れば見つかる可能性が少しは低くなるはずだ。
ババア連合軍に見つからないで、八尺瓊勾玉が見つけられると良いんだけど。
中は静まり返っている。
「メリーさん、ババア連合軍達は何処にいるか分かる?」
「分からないわ、中にいる事は確かだけど……」
なら慎重に進むべきだが、辺りが薄暗く、捜し物が出来る環境ではない。
明かりを付けるわけにもいかない。
もし、明かりを付けたらババア連合軍に気が付かれてしまう。
「皆さん、ここは戦いましょう。戦わなければ八尺瓊勾玉を探せませんし、明るくも出来ませんのでしたら、戦うべきです」
かんかんは戦闘は提案してきた。
俺達は悩んだ結果、かんかんの案を採用した。
今いる事務所に誘き出して戦う作戦になった。
事務所の電気だけ付けてババア連合軍を誘い出し、池田の拳銃で速攻倒す作戦だ。
シンプルだが、1番良い作戦だ。
事務所の入口も1箇所で狙いやすいので待ち伏せには適していた。
俺は入口のドアを開け、電気を付けた。
そして……。
「ババア連合軍!! 俺達はここだぁぁ!!」
大声で叫んだ。
1番近くにいたのか、紫ババアと思われる者がやってきた。
俺は入口に入り、紫ババアを誘い出しに成功した。
入口に紫ババアが現れた瞬間、硫酸銃弾が紫ババアに命中した。
「よし、これで1体撃破!!」
「ちょっと待って!!」
紫ババアを見ると、硫酸の効果で溶けるはずが、ちょっと皮膚が焼けた程度になっていて、あまりダメージがないようだった。
「……効かぬは、お主らの硫酸とか言う物は九尾の狐様に聞いておる。もうすぐ、3時ババアやヨジババ、足売ばあさん来るぞい、ひぃひぃひぃ」
頼みの拳銃が効かないとは、かなりのピンチだ。
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