第30話 警察署2
警報が鳴り響いている。
警察署の中から更に沢山のゾンビ警官がやってきた。
しかも、さっきまではいなかった私服警官の姿も多数あった。
ドラマとかで刑事は私服で殺人事件とかを捜査するのを見た事がある。
制服のゾンビ警官よりも手強そうだ。
撤退しても追いつかれそうな速度で迫ってくるので戦うしかない。
「皆、気を付けて!!」
「誰に言ってるんだぜぇ〜!! 斬る〜!!」
基本、斬るしか言わなかった、テンションが高いさ〜ちゃんもよく喋るようになったものだ。
(って、そんな事思ってる場合じゃない。とにかく、池田だけは守らないと)
鎌で何処まで戦えるか?
私服のゾンビ警官に斬りかかる。
すると、あっさりかわされ、俺は背負投げを食らった。
「っ!!」
痛い。
そのまま、私服のゾンビ警官は拳を振り上げ、俺目掛けて振り下ろした。
俺は身を捻ってギリギリでかわした。
だけど次は無理そうだ。
コツン
手に何かが当たった。
さっきまで戦っていたゾンビ警官の拳銃だ。
俺は拳銃を手に取り、無我夢中で発砲した。
玉は私服ゾンビ警官に命中し、ヨロヨロとよろけている。
しかし、呪札で強化してなかった為かよろけただけでダメージはなさそうだった。
俺は立ち上がり、かんかんに拳銃を投げた。
「かんかん、それを呪札で強化を」
強化が終わるまでは、なるべく距離を取って戦うしかない。
「松本、下がりなさい」
メリーさんが上空から叫んだ。
「呪札で強化した硫酸よ、くらいなさい!!」
硫酸のシャワーが降り注ぐ。
ゾンビ警官達は苦しんでいる。
しかし、学校で戦ったゾンビと違いダメージはあるが倒せるまではいってなかった。
「池田さん、これを!!」
かんかんが池田に拳銃を渡している。
拳銃には呪札が数枚貼り付けられていた。
「これで、ゾンビ警官の真ん中を狙ってください。メリーさんはそのまま硫酸のシャワーをお願いします。それと、松本さん、さ〜ちゃんさん、ワタシの後ろまで下がってください」
かんかんの指示で俺達は後退する。
「池田さん」
「分かったわ」
池田は狙いを定めて撃った。
ズドーン
発砲音と共に液体が広範囲に吹き出された。
液体に触れたゾンビ警官は一瞬で溶けてしまった。
「かんかん、今のは?」
「今のは、硫酸の瓶を10本程まとめて呪札で圧縮した物を、拳銃のカートリッジに呪札で流し込み、更に呪札の交換で液体を広範囲に広がるようにしました」
呪札ってなんでもありなのか?
まぁ、なんとかなったんだから良いか。
俺達が笑っていると、警察署の中から大柄な制服ゾンビ警官が3体出てきた。
あきらかにボスだと分かる雰囲気を出している。
まぁ、この拳銃もある事だし、楽勝だろう。
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