第29話 警察署1
薬品類も手に入れて準備は出来たはずだ。
後は二宮金次郎かひきこさんからの連絡がくれば花子さんのトレイワープでそこに行くことが出来る。
メリーさんも連絡は取ってくれているみたいだが、有力情報はないみたいだ。
「ここにいても仕方がないし、情報がないなら俺達も調べよう」
待っているだけでなく、こちらからも情報を探せば八尺瓊勾玉が見つかるかも知れないん。
「探し物なら図書館か警察署じゃない?」
池田の提案に俺は思った。
情報は図書館の方が古代の文献等があって探せるだろうが、警察署は人探しじゃないんだから意味がないだろうと言う事と、警察署はもっと良い武器が手に入るのではと言う事だ。
「松本、悪い事考えたでしょ、顔に出てるわよ」
メリーさんの指摘に慌てて顔をそむけた。
そんなに悪い顔していたのだろうか?
「とっとにかく、警察署経由で図書館に行ってみよう、所で警察署と図書館は何処にあるの? もしくは花子さんは?」
「花子さんならワープのしすぎで休んでるわよ。後、警察署なら、あそこに見えるじゃない。図書館の場所なら警察署に地図があるだろうから見れば分かるわよ」
確かに地図くらいあるはずだ。
俺達は警察署に向かった。
しかし、警察署に近付くと恐ろしい光景が目に入り込んできた。
警察服を来た、ゾンビがウヨウヨしているのだ。
流石に多勢に無勢だ。
あんな数のゾンビなんて勝てるはずがない。
警察ゾンビは警棒や拳銃等を持っていた。
俺が欲しかった武器はもちろん拳銃だ。
あれがあれば池田に持たせて戦力アップ間違いなし。
それをかんかんの札で強化出来れば最高だと思ったのに。
「……ここは諦めて、図書館探そう」
俺は小声で話した。
「めんどくせぇ~よ〜、全部倒せば良いんだぜぇ!! 斬る〜!!」
テンションの高いさ〜ちゃんが飛び出していった。
警察ゾンビ達もさ〜ちゃんに気が付き、襲いかかってきた。
「あ〜仕方ない!! さ〜ちゃんの援護だ!!」
俺も鎌を持ち、さ〜ちゃんに続いた。
メリーさんも空中からハンマーで叩きまくっている。
池田はカウンター要員なのでスコップを構えてるだけだと思ったら、前に出てスコップで殴っていた。
「池田!! 危ないから下がってろ!!」
「大丈夫よ、だってかんかんの……」
ズドォーン
発砲音がして、何かが池田の胸に当たった。
音の方を見るゾンビ警察が発砲したのだ。
そして、池田が倒れた。
「いっ池田〜!!」
俺は池田に走り寄った。
「おい!! しっかりしろ!! 池田!! なぁ、起きてくれよ!! 池田!!」
息はしている、生きている。
俺は撃たれた場所を見た、すると玉は服の上で止まっていた。
血も出ていない。
「……心配してくれて有り難いんだけど、ただビックリして倒れただけなんだよね。服にかんかんの札を貼って貰って防御力を高くしたから前に出てたの……」
目を開けて上半身を起こしている池田かいた。
「…………」
「なぁに、そんなに私が心配だったの?」
俺の顔を覗き込むようにして笑っている。
「……そんなんじゃない!! とにかく戦闘中だ!! 行くぞ!!」
俺は池田を背にして話した。
今の顔は池田に見せられない。
安堵と照れ臭さで顔は真っ赤だし、少し泣いていた。
「一掃します。呪札・呪炎×5」
5枚の札から炎の竜巻が飛び出しゾンビ警察を倒していく。
流石パーティー1の呪札士だ。
攻撃力もあって、応用も効く。
RPGなら絶対外せないキャラになる。
ウーウーウーウー
入口の警察ゾンビは倒したが、警察署内から非常事態の警報が鳴り響いているのが聞こえた。
戦いはまだ続くみたいだ。
本作をお読みいただきありがとうございます。
よろしければブックマークと評価をお願い致します。
感想も宜しくお願い致します。
それでは引き続きお楽しみくださいませ。




