第28話 注射男とゾンビ看護師2
ここは先手必勝だ。
持っていた鎌でゾンビ看護師を斬りつけた。
「ぎゃぁぁぁ」
かなりのダメージを与えられた。
しかし、ゾンビ看護師は台に置いてあった薬を傷口にかけると傷が塞がってしまった。
「くっ!!」
ゾンビ看護師は台ごと突っ込んできた。
ここは池田のスコップカウンターの出番だ。
「池田、頼んだ」
スコップを前に構えてゾンビ看護師の前に立った池田。
そこに猛スピードで突っ込んでくるゾンビ看護師。
止まれず、スコップが突き刺さった。
しかし、またも薬で傷口が塞がっていく。
これだときりがない。
そんな時、俺達の後ろではさ〜ちゃんとかんかんの戦いも始まっていた。
「さ〜ちゃんさん、行きますよ」
「斬る〜」
さ〜ちゃんが天叢雲剣で注射男に斬りかかる。
「呪速&呪鋭」
かんかんの呪札が天叢雲剣の柄に貼り付く。
「剣速と斬れ味を鋭くしました!!」
さ〜ちゃんとかんかんのコラボ攻撃だ。
注射男を完璧に捉え、斬り裂いた。
「やりましたわ」
シュルシュルー、ガチャーン
後ろから何が飛んできた。
それは、注射男に当たり液体がかかった。
斬り裂いたと思った身体はみるみると元に戻っていく。
「どうなってるのです?」
注射男に向かって飛んできた物は、ゾンビ看護師が投げた薬だった。
分散して戦っていても援護されるんなら、まとめて倒すしかない。
危険だけど、注射男とゾンビ看護師を1箇所に誘導した。
俺達は各個撃破から全員の力を合わせての同時撃破に作戦を切り替えた。
注射男はゾンビ看護師の台から瓶を手にした。
その瓶に注射器を刺し、液体を出している。
「なっ何をしているんだ?」
「さっきも言ったけど、あの注射器の中は毒薬なのよ。だから、あの液体は毒そのものよ、注意して」
注射男は瓶を投げつけてきた。
その瓶の当たった場所は一瞬で溶けてしまった。
とんでもない激薬のようだ。
「あんなのに当たったら一溜まりもない、でも斬り裂いてもあの薬で復活してしまう」
「時間を稼いでください。それと、池田さん、メリーさんは手伝ってください」
かんかんには考えがあるようだ。
なら、俺とさ〜ちゃんで注射男とゾンビ看護師の相手をするしかない。
「さ〜ちゃん行こう」
「まかせろぉ〜」
同時に飛び出し、連続攻撃をしかけた。
注射男は巨大な注射器で刺そうとしてくる。
刺されたら終わりだ。
それをサポートするように、ゾンビ看護師が瓶を投げつけてくる。
当たった所から煙が出ているのを見ると硫酸のようだ。
さっきまではなかったはずの薬品類が台の上に無数に置かれていた。
なんとかかわしながら攻撃をしかけ続ける。
「出来た!! かんかんお願い!!」
池田が叫んだ。
「はい。奥義・呪五芒星」
五芒星のように置かれた札が光出し柱になった。
その柱を繋ぐように五芒星の光が俺達と注射男とゾンビ看護師を包んでいく。
「ぐぁぁぁ」
「きゃぁぁ」
注射男とゾンビ看護師は苦しんでいる。
「2人共今です」
俺とさ〜ちゃんは同時に注射男とゾンビ看護師を斬り裂いた。
効果は抜群だ。
注射男とゾンビ看護師は光に包まれ消えてしまった。
残されたのは、ゾンビ看護師の押していた台だけだった。
その台の上には目的の薬品が大量に置かれている。
これで、ここでの目的は達成だ。
後は最後の三種の神器の在り処が分かれば良いんが、一体何処にあるのだろうか?
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