第163話 最終決戦VSアザトース3
最終回まで後2話です。
最後まで宜しくお願い致します。
「アザトースがあんなに近くに……」
レン高原に辿り着いた俺達を待っていたかのようにアザトースがいた。
「長期戦は勝ち目がない!! 短期決戦だ!! クウネル王頼みます」
クウネル王は十種神宝をパワーアップさせると言うアイテムを天にかざした。
アイテムはレン高原を包むように光の円を作った。
そして、十種神宝は再び光り始めた。
「20枚全ても使います。これが本当の私の力です。呪符・光の槍」
1枚1枚が光の槍に変化し、アザトースを突き刺していく。
流石、かんかんの呪符だ。
さっきまでの戦いと違い、アザトースにダメージを少しは与えてるように見える。
「一斉攻撃!!」
遠距離攻撃組は連続攻撃を仕掛ける。
しかし、アザトースの力で世界の崩壊は加速している。
レン高原も地面が割れてきている。
「ヤバい、早く倒さないと!!」
「松本さん!! 一か八かの賭けをする?」
ニャルが突然一か八かの賭けを持ちかけてきた。
「賭け?」
「皆の十種神宝を1つに、正確にはバッドに吸収させる、十種神宝は無くなるけど、想像も出来ない力が出るはず」
倒せなかった時は終わりって事か……。
それでもやるしかない。
「皆、力を俺に!!」
「どうやって?」
もっともな意見だ。
「皆の武器を光りに変えて、松本の武器と1つになるイメージをして」
ニャルがそう言うと皆が目を閉じた。
すると、皆の武器が光の玉になり、俺のバッドに吸収させていく。
全ての力を吸収したバッドはかなり大きくなった。
「こんなに大きいバッドでフルスイングなんて無理だ!!」
振れもしない。
「情けない事言わないの。私も振るからさ」
池田がバッドを一緒に持ってくれた。
それでもフラフラしている。
「力が無くなる前に早く!!」
早くって言っても……。
「仕方ないわね」
「だぜ」
メリーさんとさ〜ちゃんが、俺達の身体を支えた。
これなら。
「行くぞ〜!!」
「「「「フルスイング!!」」」」
全ての十種神宝が詰まったバッドがアザトースに命中した。
その瞬間、バッドも大きな光りの玉
になり、アザトースを包みこんだ。
アザトースは光りの中に消えていってしまった。
「……やったのか?」
正直あっけない気もする。
「ありがとう、アザトースは再封印されたようだ」
クウネル王が感謝の言葉を述べた。
本当に終わったのだ。
さっきまで起こっていた自然現象も収まっていた。
「これで、帰れるのか?」
「そうね。まさかアザトースを本当封印出来るなんて思ってなかったけどね」
ニャルは封印出来ると思ってなかったのか。
「主様、お疲れ様でした」
老猫将軍は少し寂しそうだ。
これでお別れになるのだから仕方ないか。
「さっ、松本、池田、メリー、口裂け
、花子、ひきこ、シロクマ、金次郎、姦姦蛇螺よ、元の世界に戻る時だ。ウルタールに行くが良い。そこがこのドリームランドの入口であり、出口だ」
ウルタールの町がそうなのか。
もうすぐ俺達はこのドリームランドを後にしないといけない。
少し複雑な気持ちだが、池田を元の世界に戻す為、返事を聞くためにも帰らないと行けない。
俺達はウルタールの町に向かった。
本作をお読みいただきありがとうございます。
よろしければブックマークと評価をお願い致します。
感想も宜しくお願い致します。
それでは引き続きお楽しみくださいませ。




