第156話 最後の場所へ
なんとかぬらりひょんを倒す事が出来た。
それと同時に、駆り立てる恐怖も地面に叩き落されたのが見えた。
「池田達も勝ったんだな……」
このまま眠りたい感じだが、そうも言っていられない。
ここは北の大陸。
なにが起こるか分からない。
「お〜い」
池田達がやってきた。
勝者の凱旋だ。
「やったな」
「やったわね」
「うん」
俺達はお互いを褒め合っていた。
「……喜びの所すみませんが、このまま黄竜を復活させます」
そうだった。
ここに来たのは黄竜を復活させる為だった。
俺達は黄竜の封印の場所に向かった。
そこには、氷漬けにされている黄竜がいた。
「十種神宝を前に……」
金次郎の指示で十種神宝を前に突き出した。
すると黄竜と共鳴するように静かな音を出し始めた。
その音はドンドンと大きくなっていた。
「なっ、なんだ?」
黄竜を封印している大氷壁が音を立てて壊れていく。
「よくぞ封印を解いてくれた。礼を言う」
目の前には輝く光の龍が現れた。
「時間がない、急ぐのだ。黒ニャルラトホテプの野望は今も膨れ上がっているのだ」
黄竜はかなり焦っている。
そんなにヤバい状態なのか。
「そこのニャルラトホテプよ。受け取るが良い」
黄竜から飛び出した光の玉は、ニャルのボールに吸収された。
最後の十種神宝だ。
「その力で世界を救ってくれ……」
「って、まだ十種神宝の名前と効果を聞いてないんだけも……」
「世界を頼む……」
消えてしまった。
せっかちなやつだ。
しかし、四神の長が焦るくらいの事が起こっているということだ。
ニャルの十種神宝の効果は次の戦いで明らかになるだろうし、なんとかなるか。
「……よし、こっちだ……」
俺達は再び二宮金次郎の案内で、最後の封印の地に向かった。
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