第138話 玄武1
「玄武?」
聞いた事ある。
確か、中国かなにかの神様だったかな?
「玄武は四神の1体よ、そして恐らく十種神宝の1つを持っているのよ」
「ん? あ〜十種神宝を集めてる人達かな? 僕は玄武」
馴れ馴れしい喋り方だ。
「えっと、そうです。十種神宝ありますか?」
何言ってるんだ私は……。
「ん〜、あるけど、ちゃんと審査はしないといけないからねぇ〜」
審査?
「審査がきになっちゃう? だよね〜、それはね……僕と戦って勝つことだよ〜」
玄武はいきなり起き上がった。
「来るわよ!!」
玄武の攻撃が来る前にさ〜ちゃんが空中から玄武の背中を捉えていた。
「キルゥゥ〜」
ガキーン
しかし、さ〜ちゃんの日本刀は玄武の硬い背中に弾かれてしまった。
そしてそのまま地面に落下した。
亀だから背中に甲羅があるようで、それに弾かれたのだ。
「なら……」
私は玄武の頭にマシンガンを乱射した。
「いたた〜」
玄武は痛いと言って、頭を甲羅の中に入れてしまった。
「よし、こっちも行くからねぇ〜」
手足も甲羅の中に引っ込めて、甲羅が回転し始めた。
そのまま回転甲羅状態で辺りを飛び回っている。
「ぐっ!!」
さ〜ちゃんは回転甲羅に弾かれてしまって壁に叩きつけられた。
さらに、回転甲羅は私を目掛けて飛んでいる。
「……危ないです……」
その攻撃から花子さんが盾で守ってくれた。
しかし、攻撃が重いらしく、もう耐えられそうもない。
「花子、もう少し耐えて!!」
メリーさんはなにか作戦があるのか、花子さんに耐えるように言った。
玄武がメリーさんの方に向かっている。
「今ね」
メリーさんは、玄武の下に潜り込みトンファー地面に突き刺した。
「伸びろ!!」
そのまま、玄武のお腹を押し上げた。
そして、玄武はひっくり返ってしまった。
「やった〜」
これがメリーさんの狙いだったのか。
確かに、亀はこうなったらおしまいだ。
「これで終わりって思ってない? 普通の亀なら終わりだけど、僕は玄武だよ?」
そう言うと玄武はくるっと回転し、元の状態に戻ってしまった。
「……嘘……」
メリーさんの作戦は失敗したようだ。
「まだまだ行くからねぇ〜、僕に認めさせてよ〜」
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