第128話 ヒュドラ2
「松本君!!」
ニャルがボールを硬くして俺に投げてきた。
俺はそのボールをバッドでフルスイングし打った。
ボールはヒュドラに命中した。
しかし、あまりダメージにはなっていないようだ。
「思わず打ったけど、その紐の長さも変えられるの?」
紐の長さも変えられるなら何処に打っても戻ってこれると言う事か……だが……。
「くっ、このメンバーで十種神宝を持っているのはシロクマだけ、しかもその力も回復の力だ、戦闘には向かないだろう」
通常武器だけで倒せるのか?
「これならどぉ?」
ひきこさんはゲーム機でヒュドラを操り自滅するように操作している。
てか、ひきこさんの武器強すぎるでしょ。
相手の操作って最強クラスだ。
だが、10秒程で解除されてしまった。
「操れるのは10秒みたいね」
10秒か……。
「ニャル、ボールを最大限硬くしてシロクマに渡して」
ニャルは頷いてボールを超硬化させた。
それを受け取るシロクマ。
「シロクマ、それを思いっきり俺に向かって投げてくれ!! ネコ達は俺の身体を支えてくれ!! 老猫将軍はうちわでボールの軌道を修正して!!」
老猫将軍のうちわは、突風とまではいかないがボールの軌道を変えるくらいの風を出す事は出来る。
シロクマは全力でボールを投げた。
「うぉぉぉぉぉ!!」
カッキーン!!
老猫将軍はすぐにうちわで軌道を変えた。
ボールは1本の首に命中し、そのまま突き破った。
「やった!!」
首が一本なくなった。
ヒュドラは苦しんでいる。
残りの2本の首は炎を吐きまくっていてる。
更に大暴れしている為近付くことが難しい。
「ニャル、ボールはまだ回収出来ないの?」
「まったく、遠くに打ち過ぎよ、まだ回収出来てないのよ」
回収まで時間がかかりそうだ。
「ひきこさん、足止めを!!」
ニャルのボール回収までひきこさんの武器が重要だ。
「それがさっきからやってるんだけどほとんど止まらないの」
「なんだっ……うわぁ!!」
炎をギリギリで回避した。
ほとんど止められないってどういう事だ?
まさか、同じ相手に使うと効果が弱まるのか?
ならチャンスはもうほとんどない。
「松本、ボール回収完了だよ」
ニャルはボールを回収したようだ。
しかし、この攻撃が成功したとして残る首は1本。
どうする……?
残る道は1つか……。
ダブルプレーするしかない!!
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