第116話 ティンダロスの猟犬2
ティンダロスの猟犬はかなりのスピードで俺達の周りを走りまくっている。
翻弄するつもりのようだ。
「ニャル、なんとかならない?」
「ごめんね、黒ニャルと戦闘したからもう戦える力は残ってなかったりするの……、回復までは暫くはかかると思うのよね……」
最大戦力であるニャルは戦えないらしい。
ティンダロスの猟犬は俺達の隙を見つけては攻撃を仕掛けてきた。
主に爪や噛みつき攻撃だったが、かなり鋭い。
あんなので斬られたり噛まれたりしたら終わりだ。
「食らうがよい!!」
池田の背後からティンダロスの猟犬が襲いかかってきた。
「池田!!」
俺は咄嗟にスイングをしてティンダロスの猟犬を吹き飛ばした。
「ありがと」
池田からのお礼が聞けて満足だが、戦闘が終わったわけではない。
ティンダロスの猟犬はまた俺達の周りを走りまくっている。
花子さんは盾でティンダロスの猟犬の攻撃をなんとか防いでくれている。
このまま防御していくと負ける。
「かんかん!!」
なら、今まで通りの戦いをするべきだ。
「はい!! 呪符・縛」
6枚の札を取り出し、かんかんの言葉で散らばっていった。
1枚1枚を線で結ぶように光の人物が出来上がった。
「この陣の中なら相手のスピードが極端に落ちるはずです!! 佳奈さん!!」
「任せて!!」
池田はマシンガンを乱射した。
「そんな物効くわけない。少し痒い程度だ」
効果はないようだ。
「まだよ!!」
メリーさんのトンファーが伸び縮みして連続でティンダロスの猟犬を攻撃している。
「だから効かないと言っている」
ダメージは与えられていないみたいだが、ティンダロスの猟犬の足は止まっている。
「……これなら……」
花子さんの浄化の盾が光だし、ティンダロスの猟犬を包んでいく。
「ぐっ、こしゃくな!!」
「これで終わりだぁぁぁぁ」
さ〜ちゃんが上空から斬りかかってきた。
シロクマに上空に投げてもらっていみたいだ。
さ〜ちゃんの日本刀がティンダロスの猟犬を斬り裂いた。
流石は、邪悪を滅する剣だ。
「ぐっぉぉぉ!! そんなまさか!! いくら油断していたとはいえ、この私が!! ぐぁぁぁぁ!!」
ティンダロスの猟犬は黒い靄になり消えてしまった。
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