十五分では済まなかった現実逃避を抜けた先から
今日はどうしようって
イメージを固められないまま
白紙のノートと向き合って
そのまま十五分くらい
取り留めのない考えを巡らせていたり
いつかの日を思い返したり
そのうち我に返って
ようやくペンを握り直す
なんてのがよくあって
大体時間を無駄にしたって
後悔するんだ
まあ
こんな後悔を数え上げていたら
僕の場合キリがないし
過ぎ去った時間は戻らないから
悔やんでも仕方ないんだけど
生きるってのは
一分一秒毎に
やり直しのきかない一筆書きで
何かを描いているみたいだ
早いうちから定めた目標に向かって
ぶれずに綺麗な一本線で
描き上げられているものは
憧れを集めて当然だと思うし
方向転換を余儀なくされた線も
腐らずにそれを味に変えて
独自の世界観を描き出しているものもある
じゃあ僕のはって振り返ると
それは自分でも嫌になるくらい
醜く歪んでうねっていて
酷い場所になると
ジェットコースターに敷かれたレールみたいに一回転して
それもやっぱり汚い輪になっている
それでも迷わず引いた
意思を感じる線ならまだマシなのに
如何にも自信なさげな
後からの手直しでも狙っているような
細くて薄い線で
やっぱり僕はだめだなって
肩を落とす
逃げ出せるなら今すぐにでもそうしたいけど
もう逃げられる場所なんてないし
こんな事を考えている今こそ
逃げている真っ最中なのかもしれないし
巻き戻しを許されない道を
ここまで生きてきて
なんか突然分かったような物言いになるけど
できる事をやっていこう
今、自分にできる事を
こんな呑気な事言っているうちに
制限時間がやってきて
また僕は間に合わなかったって
嘆くのかもしれないけど
他人にどうこう言われようが
自分をどんなに信じられなかろうが
時間はもう戻らないし
できない事を
急にできるようにはならないし
折れてしまいそうな僕は
そうやって
今日もどうにか自分に言い聞かせています