白金貨の使い道
お待たせしました、第七話スタートです。
これまでの二倍くらいの長さになりました。
ナツキは慰謝料として、《同盟》が得た例の本の総売上金額である一億二千三百万リューズを手に入れた。その上で、次の義務を負うことを誓う誓約書を作成した。
一つ、今回の件はなかったものとして扱うこと。
二つ、今回の件に関する一切の記録・痕跡を完全に抹消すること。
三つ、今回の件について少しでも知る者に心当たりがある場合、可及的速やかに本契約と同内容の契約を結ばせること。
実際にはラムダ達の助けも借りてもっと細かくいろいろと定めているが、概ねこのような内容の誓約書を、《同盟》全員に《塔》の下で誓わせた。これで例の本の流通経路全体に契約が波及していくだろうという読みは当たり、今回の事件は一日で「なかったこと」になった。
ではナツキが《同盟》から巻き上げた一億二千三百万はどういうことになったかと言うと、
「借金のことを話したら、ヴィスコおじいちゃんがくれたんだ……あはは」
「んな、ワケ、あるかァ!」
「いひゃいいひゃい、ひゃいん、やめひぇっ」
予想通り、ダインは全く信じようとしなかった。頬をつままれてぐいぐい引っ張られる。
「口を割りやがれ! 今度は何に首突っ込んで来やがったんだおめぇは!? 一億だぞ!?」
今は事件から二日後の夕刻。ヘーゼルに付き合って鉱石の採集に行っていたらしいダインがギルド本部に帰還し、受付嬢からナツキが預けた白金貨三枚を渡され、その足で《子猫の陽だまり亭》まですっ飛んできたところである。接客をアイシャに任せて対応中だ。
ちなみに残りの120枚、一億二千万リューズ相当の白金貨は今、ナツキとアイシャとにー子の部屋のクローゼットの中に置かれている。隣には《迅雷水母》の卵も鎮座していて、絶妙に邪魔である。銀行とかないのだろうか。
「ダインさーん、えっとねぇ、それ、『そういうことになった』みたいだから……諦めるしかないと思うよー」
「あァ? リリムおめぇ……黒魔術は」
「んー、試したよ? てか、だから言ってるわけだけどねぇ」
「……そうかよ」
何やら謎のリリムの助言が入り、ダインは不機嫌そうにナツキの頬を摘んでいた指を離した。
「ひどいよダイン……ボクのほっぺはもちもちふわふわが売りらしいんだから、潰さないでよね」
「知、る、か! はァ……んで、どうすんだよ」
「え、何が?」
「借金完済だろ、もう俺らんトコにいる理由はねェはずだ」
そう言われてようやく、ナツキは自分が借金返済のためにタダ働き(三食おやつに寝床と風呂つき)させられていたことを思い出した。
「そんだけ金がありゃ、好きなとこに家が買えんだろ。フィルツホルン出てピュピラ島やらネーヴェリーデやらに移り住んだっていい。おめぇを縛るモンはもう――」
「ダイン」
タダ働き、居候、確かに最初はそうだった。数ヶ月働いて、あとは適当にどこかへ旅立つつもりだった。
しかしこのたった数ヶ月で、ナツキはあまりにも多くの人々と縁を結んだ。それは今も何も言わずにカウンターから優しい目を向けてくるラズだったり、微笑んでいるリリムだったり、注文を取りつつこちらをチラチラ気にしているアイシャだったり、ナツキが出ていくと聞いて一様に泣きそうな顔で遠くからこちらを覗き込んでいるキール以下十数名の常連客達だったり……
「縛るものはないけど、ここを離れたくない理由ならたくさんあるよ。いつの間にかさ、みんながいるここが……ボクの家になってたんだ」
「……フン、居候のくせによく言うぜ」
「それに一応、ボクって法的にはダインとラズさんの養子なんでしょ? まだたった8歳の養子を放り出すのってどうなの?」
そうだそうだー、とキール達から野次が飛ぶ。ついさっきまで泣きそうだったのに、情緒不安定な奴らである。
何が8歳だ、とナツキの正体を知るダインに呆れた顔をされるが、知ったことか。
「にぅー? だいん?」
先程まで窓辺でうとうとしていたにー子が、ダインが来たことに気づいて歩いてきた。
「それにほら、これが一番大きな理由……にー子を置いてなんていけないよ。ね、にー子」
「にぅ、なつき……おでかけ?」
「いや、ダインがボクを追い出そうとするんだ。うぅ、にー子とももう会えなくなっちゃうかも……」
「だいんー!?」
にー子が尻尾の毛を逆立たせてダインを睨みつけ、別に追い出してェわけじゃねェよ、とダインがそれをいなす。にー子もナツキが冗談で言っているのはなんとなく分かるようになったらしく、怒っているのはフリだけだ。
「だからさ……もし良かったら、ボクたちを看板娘のままでいさせてくれないかな。これからもここで、皆と一緒にいたいんだ」
その言葉はスッと心から出てきた。自分は自覚している以上にこの場所を居心地よく感じていたのだと、改めて気づく。
対してラズは呆れたように息を吐き、笑った。
「何言ってんだい、馬鹿だね。アンタらはもうとっくにウチの子だよ」
「ラズさん……ありがとう」
「礼を言うのはアタシの方さ。アンタらが来たおかげで陰気な猿共の金払いが良くなったんだからね」
「うおおおんナツキちゃあああん」
元・陰気な猿共が暑苦しく号泣し、それを「お黙り」と一括しつつカウンターから出てきたラズが、乱暴にナツキとアイシャの頭を撫でてきた。
にー子がそれを少し羨ましそうに見上げ、気づいたラズは撫でる代わりにひょいと抱き上げた。一転して笑顔を咲かせるにー子。特別扱いされていて羨ま……しくはない、羨ましくなんてないぞ。
「ナツキさん、どうかしたです?」
「いや、体に心が侵食されていく問題はどうにかしなきゃなって……」
「?」
特に《子猫の陽だまり亭》にいると、あらゆる人々に愛され幼女として扱われるせいか、思考が子供に寄っていくのだ。状況適応の速さには割と自信があるが、そんな所まで適応したくはない。
「んで、例の金はどうすんだ? 俺とラズにくれんのか?」
脱線しかけた話にダインから軌道修正が入った。
「んん、恩はすっごくあるし親孝行するのは吝かじゃないけど……ダインにあげると一生金庫に仕舞われそうだから、やだ」
「非常用に貯めてんだよ! おめぇが死にかけた時の金はどこから出たと思ってんだ、オイ?」
「いひゃいいひゃい! ……うぅ、それは感謝してるよ。リリムさんにも手伝ってもらったけど、ちゃんと色つけて返したでしょ」
抓られた頬を擦りながら、しかしどうしようかと悩む。ラズには恩返しと言って何枚か渡して家計の足しにしてもらおうか。常連客達に日頃のお礼として一枚ずつ配るかとも一瞬考えたが、そんな金持ちの道楽みたいなことをしたいとは思わない。
……いくらさっきからずっと店中から期待の目線が飛んできていようと、そんなことはしない。
そんな、ことは……
「はぁ……今ここにいるみんな限定で今日はボクの奢りにするから、好きな物食べていきなよ」
「さっすがナツキちゃん!!」
視線の圧に負けて妥協してしまった。途端に店内がワッと湧き、にー子とアイシャが揃って耳を伏せた。
「早く来てよかったぁ!」
「ひゅぅ、愛してる!」
「どっかのドケチとは違うぜ!」
「んだてめェやる気か!」
まだ夕食の時間には少し早いというのに、客はそこそこいた。しかしそれでも白金貨一枚にすら到底及ばない額だな、と再び使い道を考え始めた時、玄関が開く音がした。滑り込みセーフでこのお客さんも奢ってやるか、と出迎えようとして、
「はぁ、はぁ……兄貴、走るの、早いよ……」
息を切らしながら入ってきたのは、ダインの妹でリリムの友達のヘーゼルだった。
「ヘーゼルさん! ……あっ」
ダインを追いかけてきたらしい彼女を見て、そういえばそこそこ金が必要な「欲しいもの」があったじゃないか、と思い出す。そして丁度、ヘーゼルには用事があったのだった。
「ちょっと待ってて!」
部屋に戻り、「それ」を持って降りてくる。
「ヘーゼルさん、ごめん、これ……」
差し出したのは、ヘーゼルから借りていた剣――の、残骸である。
というか剣の柄しか残っていない。
「へ? ……うわっ、これ……何があったわけ!?」
ヘーゼルは泡を食って目を見開いた。何があったのか。正直に答えるなら――
「振ったら折れちゃった……」
「振ったら折れちゃった!?」
感情に任せて例のブツのオリジナルを粉々にしたとき、何も考えずに練気剣術を使ってしまったのだ。気の力で強化され慣性を無視して動く腕に振り回された剣は、その負荷に耐えきれず粉々に崩壊してしまったのである。
「うそっ、不良品だったってこと? 負荷試験は通したはずなのに……」
「いや、ボクが力任せに振ったせいだから。ヘーゼルさんのせいじゃないよ」
「8歳の女の子が力任せに振っただけで折れる剣、どう考えても不良品じゃないの……って言いたいところだけど、ナツキちゃんだもんね……」
今まで散々いろいろやってきたせいか、ヘーゼルはあっさり納得して溜息をついた。分かってもらえて何よりである。
「ヒュンヒュンきらきらしていてすごかったのです」
通りかかったアイシャからも補足が入ると、一体それで何人斬ってきたのか、とでも言いたげな視線が降ってきた。心外である。
「とにかく弁償するね。それと今度はレンタルじゃなくて、丈夫な剣を買おうと思ってるんだ」
「あーそうね、その方が安心だけど……ウチの剣でいいの? 予算は?」
「一億リューズくらい……」
「一億リューズくらい!?」
慌てふためくヘーゼル。そういえば戦利品の話はまだヘーゼルにはしていなかった。
ダインやリリム、アイシャに補足をもらいつつ、最終的に白金貨の革袋を持ってきてようやく納得してもらい、この世界における剣の種類や相場を聞いてみることにした。
「アイオーンと、聖石兵装……だっけ。この辺は《塔》が作ってるんだよね? 聖石兵装はボクも使えるのかな?」
人間が神獣の攻撃から身を守るために開発されたものだ、というようなことをオペレーター認定試験の試験監督が言っていた。実際にそれを使ったらしい女騎士の戦闘を見た限りでは、魔力反応を出さずに強化魔法を発動することのできる何かのようである。彼女は肉弾戦用の身体強化に使っていたようだったが、同様に剣を強化するものもあるかもしれない。
そう思って聞いてみたわけだが、ヘーゼルは複雑な表情になり、リリムもピシリと硬直してしまった。
「聖石兵装ね……使えはするけど、埋め込むときすごく痛いし……副作用も結構きついよ?」
「埋め込む? ……副作用?」
「あたしも、ナツキちゃんの体に一生消えない傷を作るのは反対かなー……」
「ちょ、待って、聖石兵装って一体……」
何やら痛そうな話になってきた。聖石兵装、想像していたものとはどうやらかなり違いそうである。
ナツキが顔を引きつらせると、「あー、知ってて言ったんじゃないわけね」と二人はホッと息をついた。
「聖石兵装は剣じゃないの。天使様の力の結晶……体に埋め込むと超人的な筋力を得られるけど、体に直接刺すからすごく痛いし、二度と取り外せなくなるし……何本も刺せばそれだけ強くなるけど、どんどん副作用も強くなって身体に悪影響が出るのよ。最終的には筋肉がちぎれたり血管が破裂したりするって言うし、オススメしたくはないわ」
「うわ……えっと、剣に埋め込んだりはできない感じ?」
「聞いたことないし……無理じゃない? 剣は生き物じゃないんだから」
人工の魔力回路を後付けで入れるようなものなのかもしれない。仕組みに興味はあるが、確かにそれは今ナツキの求めているものではない。
「うーん……アイオーンが起動した状態くらいの強度の剣が欲しいんだよね」
「あはは……、……もしや冗談ではない?」
ナツキが真面目な顔で頷くと、やはり金で解決できる問題ではないのか、ヘーゼルは難しい顔で唸り始めてしまった。
「そもそもアイオーンは材料から違うのよ。聞いた話じゃ神獣のコアが使われてるとか……」
「コア!?」
「噂よ、噂。でも少なくとも、この星に元からある物質じゃないの。それもあって、起動状態のアイオーンに匹敵する性能の普通の武器なんかあるわけないんだけど……」
うーんと唸り、
「丈夫さだけなら……可能性は無くもないかも」
「えっ、ほんと?」
興味を向けるナツキに対し、ヘーゼルはきょろきょろと周囲を見回してから、何かを恐れるような小声で切り出してきた。
「魔剣、って……知ってる?」
魔剣、それはラグナにもあった概念だ。
魔術具の一種であり、内部に書き込まれた魔法回路に従って魔法が発動する。悪魔の剣、この世界で言うところのアイオーンも、ラグナの基準で言えば魔剣の一種だ。もっと広範に、魔法回路の刻まれた武具全般を指して「魔武具」と呼ぶこともある。
触れた者の魔力回路や根源の窓に接続して起動する必要があるものもあれば、魔法の素養が無くとも内部に貯蓄されたマナや気の力で起動できるものもある。後者の場合は貯蓄が尽きると使えなくなるが、良質なものなら再充填で復活することが多い。刃の素材にはマナを吸った魔鉱石がよく使われていた。
ただしこの充填や魔法回路の書き込み、魔鉱石の精錬を行うには細かいマナや気の制御技術が必要で、ラグナにはそれを職業とする「刻印士」と呼ばれる者達が鍛冶屋とは別に存在していた。
「聖片の一種でね、《塔》の聖騎士だけが使ってるんだけど、天使様の力が封じられてて、すごい切れ味だったり炎を纏ったりするのよ」
この世界ではマナや気といった概念は全て「天使様の力」になってしまうようだが、ヘーゼルの説明を聞く限りラグナの魔剣と概ね同じものと見ていいだろう。
「アイオーンとは違うの?」
「似てるけど……材質は普通の剣と同じだし、寿命が吸われることがない代わりに定期的に天使様の力を込め直さないといけないし、アイオーンみたいに神獣に致命傷を与えられるほどの切れ味は出ない……って聞いたわ」
「ふーん……?」
切れ味の強化という点に関して言えば、魔法的な力の源はマナでも根源の窓でも魂でも大した差はないはずだ。その証拠に、エネルギーの供給源を根源の窓で上書きした状態のアイオーンでも神獣は問題なく倒すことができている。
となると、アイオーンに切れて他の魔剣に切れないというのは不自然である。先程ヘーゼルが言っていた「神獣のコアが使われている」という部分に秘密があるのだろうか。
「まあいっか。とにかくその『天使様の力』のおかげですごい丈夫な剣もあるかもってことだね。でも、聖騎士だけって……聖騎士になればいい、なんて言わないよね?」
いくらなんでも無茶だろう、と訝しむナツキに、ヘーゼルはさらに顔を寄せて来た。
「あのねナツキちゃん、ここだけの話、聖騎士だけっていうのは正確じゃないのよ。実は闇市で秘密裏に取引されてるって、最近鍛冶協会じゃもっぱらの噂」
「似たような話を最近聞いた気がするなあ」
諸般の事情であまり首を突っ込みたくない話になってきた。魔剣(エロ本)じゃないだろうな。
「あ、その話ならあたしも昨日聞いたよー」
「リリムさんも?」
リリムは記憶を手繰るように空中を見つめ、
「確かー、普段はすごく硬いのに振るとゼリーみたいに曲がっちゃう剣とか、途中で反転して戻ってくる矢とか……実用性はともかく不思議な武器が、コレクター向けに流通してるって噂でしょー?」
「そうそう。うん……リリムの筋でも流れてるなら、信憑性はそこそこありそうね」
「いやー、買った情報じゃないけどねぇ。でも《東屋》で貴族っぽい連中も話してたし、完全に眉唾ってわけじゃないかも……」
どう考えても街のお医者さんとギルドのレンタル武器屋の会話ではない。
そういえばかつてこの二人は相棒同士で、オペレーターとして最前線で神獣と戦っていたんだったか。その頃の伝手なのだろうか。
……《東屋》って、この間《同盟》幹部たちが話していた隠語にあったような?
「いや待って、昨日って……まさかリリムさん、ボクの依頼のこと闇市まで調べに行っちゃったの……?」
「ん、んー、何のこと?」
リリムはしらばっくれつつも、ヤバ、みたいな顔になり視線を逸らした。
まさかナツキの「知らない方がいい」という忠告を無視してまでリリムが闇市に潜ってまで事件の詳細を知りたがるとは思っていなかったが……怖いもの見たさは根本的には治らないということか。
いや、違う。きっとリリムは――ナツキを心配してくれていたのだ。
「リリムお姉ちゃん……」
しかしそれはそれとして、もし真実にたどり着いてしまったというのなら――
「もしかして…………何か、知っちゃった?」
「んぉぅっ……!?」
思わず殺気が吹き出してしまい、リリムがビクリと肩を跳ねさせた。慌てて暴れる気の力を引っ込める。
「や、やー、みんな特に何も無かったって言うからねぇ……『何も無かった』んだなって、切り上げたよ」
「……。リリムさんは優しいから、きっと全部知ってても、同じことを言うと思う」
「えー……そうなの? んん……」
「でもそれでいいや。どっちにしたって、ボクはいつも通りにしてくれるのが一番嬉しいよ」
そうナツキが笑うと、リリムはホッと息を吐いた。一連の反応から考えるに、恐らくリリムは真実までたどり着けてはいないだろう。
「ナツキおめぇ……マジで何やらかしてきやがった……?」
「兄貴これ、多分首突っ込まない方がいいやつだと思うよアタシは」
「あたしもそう思うよー。でほら、剣の話の続きしよっか。ね?」
二人がかりでナツキから引き離された空気の読めないダインは、ひとつ溜息をついてギルド本部へと帰って行った。うむ、それでいいのである。
「続きと言っても、噂についてはそんなもんなんだよね。リリム、なんか追加で知ってる?」
「いやー、その噂は特に追おうとしてなかったしねぇ……」
リリムは少し考え、ナツキを見た。
「特区案件みたいだし、ちょっと時間かかるかもだけどー……調べておく?」
「……それってリリムさんが闇市に潜って情報収集するってこと?」
「そうなるねぇ」
「ボクがやるから、リリムさんは地上にいて!」
少なくともあと一週間くらいは、ナツキに縁のある者を闇市には近づけたくなかった。他の人に知られるリスクを冒すくらいなら、自分でもう一度潜った方がまだマシである。
「……。ん、りょーかい」
必死なナツキを見て何かを言いかけたリリムだったが、すぐ諦めたように頷いてくれた。
……リリムがお節介の黒魔術で調べ始めてしまう前に、闇市へ調べに行くとしよう。