表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エンゼルフォール:エンドロール ~転生幼女のサードライフ~  作者: ぱねこっと
第一章【星の涙】Ⅷ 夜明けの流れ星
139/233

Noah/λ - 問いかけ

「よーやっと見つけたで、こないなとこおったんか」


 それは隠れて、震えているようだった。


「友達ちゃうんか。それでええんか」


 それは動かない。ただ、葛藤の気配を感じた。


「……ま、ワイも似たようなもんやけどな。ついさっきまで、ずっとどっちつかずやった。友達を取るか、主を取るか――そないなくだらんこと、ずぅっと考えとった」


 それは割り切ることのできない問いだ。一方を選べば必ず後悔する、それが分かっていて、ずっと迷うフリをしていた。


「でもな、ようやっと分かったんや。――アホらし。ほんなら選ばにゃええねん。どっちも諦められへんなら、どっちも取ったれや。……ってな」


 それは何も答えない。呆れられてしまっただろうか。


「てか自分、忠誠なんか無いやろ? ワイなんかよりよっぽど単純やん。何を迷うてんねん」


 それは問いかけに対し、今度はぽつぽつと言葉を返した。


「ふぅん? ほんならもう答えは決まっとるやんけ。……自分でも分かっとるはずや。安心しとき、それはほんまに正しい道やで。ワイが保証したる」


 ようやく、それは姿を現した。


「ほな、行こか。ゆーても、どこにおるんかは……ま、せやろな」


 少し期待を込めて視線を向けるも、ふるふると首を振られてしまう。ならば当てずっぽうで下りて行くしかない――


 ――電子音。


 電波が遮断され、電力が失われているはずの施設内で、通信機が着信音を鳴らした。


「……誰や」


 怪しみつつも通信を受け入れ、誰何を返す。

 やがて返る応答は――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 一気読みしてしまった…良い、良い…! [一言] 男は黙って星5つ。 TSボクっ子なら星10個だ!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ