第1話 駐車場にて
その日の夜10時。俺はレストランの横の駐車場に来ていた。
さっきテーブルの端に置いてあった紙にはこう書かれていたのだ。
"今夜、閉店時間にレストランの駐車場で待っていて下さい"
何だかよく分からなかったが、他にする事もなかった俺はとりあえず駐車場に来てみたのだが…
「誰も来ないなあ…」
やっぱり只のイタズラだったんだろうか。そう思っていると後ろからこちらに走ってくる音が聞こえて来た。
音の方向へ目を向けると…そこには俺が一番会いたい人物がいた。
「ごめん、待ったよね?ちょっと仕事押し付けられちゃってさ。」
「は、はあ…」
何で彼がこんな所にいるのだろう。今の言葉からしてあの手紙を書いたのは彼ってことなのか!?一体なぜ?
俺は何が何だか分からなかったが彼は気にせず喋り続ける。
「君、いっつも俺のこと見てくれてたよね。」
ば、ばれてたのか。…恥ずかしすぎるっ!
「すみません…」
「いや、良いんだよ。俺も嬉しかったし。」
もしかしてだけどこの流れアレなんじゃないか?この前読んだゲイロマンス小説もこんな感じでこっ、告白してたし!!
「だから…」
キッター!これ絶対告白だよ!!100%!!!
しかし、この俺の予想は半分当たって半分外れていた。
「君さえ良ければ何だけど、僕のSMプレイの相手になってくれないかっ!!」
SM路線には続かないのでご安心を!!