日記①
こども目線のホームレス。
〜ある子供の素直な日記〜
いちがつ じゅうごにち (かようび) はれ
今日ぼくは、そう太くんと、お外であそびました。ゆきのぼおるで、あそびました。たのしかったです。
でも、なんか、へんなぶったいがありました。男の人でした。みどり色をしています。
見た目がエイリアンです。
ぼくは、エイリアンは見たことがないけど、ぼくのおねいちゃんが、まいにち「エイリアンらぶ」と言って、ポスターにちゅうをしているので、だいたいのかんかくはつかめます。
「かびと、ゆきの白さがまざって、まっちゃティラミスみたい」
と、そう太くんが、言っていたけど、しょうじきぼくは、いまそんなこと言っているばあいではないとおもいました。
というか、ティラミスがなにか、わかりませんでした。
そうしているうちに、エイリアンは大きくのびをしはじめました。
はなしかけようと、そう太くんが言ってきたので、ぼくが話しかけました。
ぼくは、ママに、知らない人に声をかけられたら、にげるように言われたけど、声をかけるなとは、言われてません。
ママは、ゆうきのある人が大すきだと言っていました。ぼくは、とってもゆうきがあります。
ぼくがそうしゃべったら、そう太くんは、いつのまにかだまりました。
ぼくは、ゆうきをいっぱいだして「だれですか」と、言いました。
そしたら、エイリアンは、言いました。
「キミはだれだ」
やっぱり、声をかけられました。
エイリアンのかんさつは、おもしろかったです。
でも、ざんねんだけど、もうにげないとです。
ぼくは、ママのことばをおもいだして、そう太くんとにげようとしました。
でも、エイリアンは、だんぼーるをうきわのように体にはめて、ぼくたちを、おいかけてきました。
さすがにとてもキモかったので、ぼくは、たすけっことよばれるフエを、おもいきりふきました。
ぴーっ!となりました。
はじめてつかったので、うるさかったです。
そしたら、エイリアンはいきなり、まわれ右をして、にげていきました。
せいこうしたとかくしんしました。
この、[かくしん]ということばは、ぼくのパパからききました。
かっこいいことばなので、きにいっています。
ぼくは、あんなこうえんでくらすエイリアンは、子どもたちの、ゆめやきぼうを、台なしにするとおもいました。
ぼくは、おとなになったら、みんなをまるごとまもれるような、りっぱなエイリアンになりたいです。
これで、ぼくのおはなしをおわります。
◆◆◆
ママ「こら!なんてことかいてるの!!」
ぼく「正直に書いただけだよ。ママ、ウソいう子はキライですって、言ってたじゃん」
おしまい
みなさん。
エイリアンには気をつけましょう。