扉 1─2
「いや、まず名前を教えろよ」
寝起きで頭がぼーっとしてるのに先生だとかここは保健室だとか言われても分かるか
「あ、そういえば名前言ってなかったっすね。あー・・・えーと、僕の名前は金沢です。」
金沢?どこかで聞いたことあるな…確か、
「お前、確かマン・・・なんとか育ててたよな」
「何で知ってるんですか?・・・まぁ確かに家でマンドラゴラ育ててますけど」
そうか、マンドラゴラか・・・っておいおいおいおい家でなんてもん育ててやがるんだ。て言うかマンドラゴラって確か引き抜くと死ぬやつだよな
「嘘つけ、マンドラゴラは実在しない」
「ありますよほら、窓の所の植木鉢見て下さい」
あぁー確かにあるな身の丈が140㎝強はあるだろう観葉植物が
「これのどこがマンドラゴラか」
だがしかし不思議な形の葉だ見たことないな
「先生!!触っちゃダメです!!」
『ギャァァァァァァァ嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁ見んといてぇぇぇぇぇぇぇぇ』
「!?」
死っ・・・・・・なない?それどころかあんまりうるさくないぞ
「あぁーあだから触っちゃダメって言ったのに」
そう言うと金沢と名乗った男は透明感抜群の液体を観葉マンドラゴラにぶっかけた。すると観葉マンドラゴラはとりあえず泣きやんだ
「その液体はなんなんだ」
「あ、これですか?これはただのエタノールですよ」
エタノールでマンドラゴラは大人しくなるのか
『いやぁ、いつもありがとうな。ウチもな、この癖なんとかせなあかん思てんねんけどな。どうしようもないねん(´・ω・`)触られた瞬間とかな恥ずかしくて恥ずかしくて叫んでまうねんごめんなぁ。それに比べて、なんやねんキミ。ウチの許可なく触りおって。ウチなぁ、触られんのごっつ嫌いやねん。分かる?聞いてる?なぁ、ウチの話聞いてぇやぁ。なぁてキミやキミそこの!白衣の!なぁて聞いてる?ちょい無視せんといてぇな。ウチ寂しいやん(´・ω・`)泣くでまた泣くで、良いの?ほな泣くで後悔せんときや・・・あの、お願いします構って下さい。』
何これめっちゃ喋るようになってるやんしかも関西弁やん・・・おっと、この観葉マンドラゴラに吊られて関西弁になってしまった
「で、金沢よ僕の名前は分かるか?頭がぼーっとしていて思い出せない」
「先生の・・・名前・・・ですか?」
『構ってって言ってるやん。聞こえへんかったん?聞こえへんかった程で、もっかい言うでお願いします構って下さい!』
「たしか、先生の名前って先生だったような・・・ほら、博士をひろしって読むみたいに」
マジか・・・先生とか・・・マジか
『白衣のアンタ先生言うんやふーんじゃあ先生先生やなwww』
「で、金沢よ僕は何の先生だ?」
「先生はすべての科目を教えることの出来る all teacher 略してATですよ。ちなみに校長は普通の先生とATを統べているので all teacher master 略してATMと呼ばれてます」
校長・・・なんか可哀想だな
『あ、そやまだウチの名前言うてへんかったなウチとしたことがやらかしてしもたな・・・て言うか先生アンタさっきからウチのこと無視してるやろ絶対そうやろ言葉のキャッチコピーは大事やねんで!!』
「キャッチボールな」
『・・・・・・そそそそ、そんなんウチかてわかってたもんキャッチボールやろキャッチボール!うん』
そろそろからかうのはやめてやろうw可哀想になってきたww
「で、名前は?」
『やっとウチのこと聞いてくれるんやな?嬉しいわぁ(^-^*)ほな言うで聴きのがさんといてな?ウチの名前は・・・・・・』