第6話 黒い槍
大変お待たせしました!!遅くなった言い訳は後書きに書きます。待ってた人いるのかなぁ…。
「大和!!」
「うっわぁ…、逃げろ…、氷華…。」
馬鹿!!人の事より自分の事を心配しなさいよ!!
「彼の言う通りだと私は思います。」
突如空から魔方陣が現れ 、グリオールとは違う白髪で長髪の悪魔が現れた。
「私はデミス=パワード。闇の支配者第7位です。皆すからは撃滅のデミスなどと呼ばれています。」
「いったい何の用なのよ!!私が目的なの!?」
「…氷華には…手を出すな…。」
黒い槍が突き刺さったまま、大和は起き上がる。だが、槍自体の痛みとは別の痛みに倒れる。
「無理をしない方がいい 。今はその槍から出るウィルスに感染しているのだから。」
「何ですって!!ごめん、痛いと思うけど治癒術かけながら引き抜くわ、聖なる水が傷を癒す-ヒーリング・アクア-」
氷華は治癒術をかけながら引き抜こうとするが、治癒術は効果がなく、黒い槍に触れた瞬間電流が流れるような痛みが体に走った 。
「無駄ですよ。私の魔法-デモンズ・ランス-には魔術を弾く能力があります。その槍は私が解除するか異常な体力と精神力を持つ方が引き抜くしかありません。」
「そんな!?大和を苦しめて何がしたいの!?」
「私の目的は大和君の回収です。大和君には弱って貰わないといけないのでね。」
「大和の回収!?意味の分からない事を言わないで!!」
「さぁ、あなたは私には必要ないです。今なら全身骨折程度で許してあげますので早く去りなさい。」
「ふざけないで!!大和がボロボロになったのも私のせいだから、次は私が大和を守る!!」
「よく言ったわ!!氷華!!」
地面に水色の魔方陣が現れそこから京香が現れた。
「大和に任せれば仲直りすると思って1人で先に行かせたのが不味かった…。何でこんな事を予想出来なかったのよ…。まぁ自分を攻めるより先に…、てめえは殺す。」
「おやおや、水瀬家頭首様が現れるとは、これは面白い展開ですが今日はあえて戦うのはやめておきましょう。」
「逃げるのか?」
「戦略的撤退と言ってください。では私はこれにて…。」
そういうとデミスは魔方陣を展開し消えていった。
「はぁ…はぁ…。」
大和がさっきより更に苦しそうになってるのに気づいた氷華が叫ぶ。
「お母さん!!大和が!!」
「慌てないで。今の状態は治癒術を受けつかないから今から別の場所に移動するわよ。」
「どこに移動するの?」
「黒神家よ。」
~黒神家~
「大志さん!!水瀬です!!結界を解いてください!」
京香は大和と氷華を連れて黒神家まで移動した。魔法を使いワープしてきたのだが、黒神家は家の周りを特殊な結界で囲んでいるためすぐに内部には入れない。
「その声は、京香ではないか。どうしたのか?」
突如空から声が聞こえてくる。声の主は大志だった。
「あなたの息子が悪魔と接触したの!!傷を癒すために中に入れて!!」
「なんだと!?わかった!!医療室まで来てくれ!!」
大志がいつもより慌ててる事をわかった氷華は大和がそれだけ危ない状態だと言うことがわかった。
~医療室~
「お前にはいろいろと言いたい事があるが、先に大和の治療だ。この槍はデモンズランスか…、京香、私と茜で槍を引き抜くからお前は私と茜に治癒術をかけ続けてほしい。」
医療室に着いた途端、大志は京香を叩こうとし腕を挙げたが途中で抑え大和をベッドに寝かせると引き抜く準備をし始めた。
「申し訳ありません…。」
「なってしまったものはしょうがないわ。あなた、引き抜くわよ。」
茜は京香を励ますように言ったが、茜の顔は怒っていた。
「わかった、んぐぅ…、ギグァ…、ゴワァ!!」
大志と茜は槍を掴み引き抜こうとするが槍の痛みは凄まじく簡単には抜けない。
「聖なる水が傷を癒すーヒーリング・アクアー」
京香は大志と茜に何度も治癒術をかける。3人からはとてつもない量の汗をかいていた。約1時間かけてようやく貫通した槍を引き抜く事が出来た。引き抜くと黒い槍は一瞬にして消えていった。
~2時間後~
大和がようやく落ち着いた所で大志は氷華と京香を居間へと連れてきた。居間には茜を始め、京香の見覚えのあるメンバーがいた。
「お久~京香ちゃ~ん!!」
「風ちゃん!?(風霧家頭首風霧明日香〈かざきりあすか〉の事)」
「お久しぶりです、京香さん。相変わらず美しい。」
「ヒノッチまで!?(火野家頭首火野翔〈ひのしょう〉の事)」
「俺もい…『これで全員ね!!』スルーするな!!」
「ヒノッチ、他に誰かいた?」
「さぁ?」
「ひどっ!!地島大地だし!!俺様の筋肉が泣くぞ!?(これでも地島家頭首である。)」
場の空気を沈める為に大志が咳払いをし皆を落ち着かせる。
「結構。では話を始めるが集まってもらったのも大和についてだ…。」
大志がさっき行った治療の件や悪魔との戦闘についての報告を行った。悪魔との戦闘には皆驚きながら聞いていた。
「…これで以上だが何か質問あるかね?」
ここで明日香が手を挙げる。
「質問もあるんだけど、それより先に氷華ちゃんや私達の娘や息子に大和君の事をちゃんと教えてあげた方がいいと思うな~。」
「何故かね?」
「何も知らないまま大和君と氷華ちゃんが暮らしたりするのはおかしいかなぁ~ってね。どうして大和君が襲われたのか教えてあげた方がいいと思うよ。」
「やはり黙っておくわけにはいかなかったか…。」
大志が悩んでいると大地も手を挙げる。
「俺様も明日香の意見に賛成だ。あのときは、黙っておくに賛成だったが、今日の件で考えが変わった。さすがに親の事情で子が振り回されるのはな子どもが嫌だろ。」
「大地の言う通りかもしれないな…。翔、君達の子どもが今我が家の魔法練習場にいるはずだ。呼んできてほしい。」
「分かりました。」
そういうと翔は魔方陣を展開し消えていった3分もしないうちに全員連れてきた。各家の子ども達は今の空気が分かったのか親と同じ正座になる。全員揃った事を確認すると大志が口を開く。
「君達、私の息子黒神大和は知っているかな?」
その言葉に皆が頷く。
「氷華ちゃん以外の皆は何となく知っていると思うかもしれないが、大和は任務の為に水瀬を姓にして過ごすように言った。それは大和を守る為だ。息子だから守るという理由もあるがこれが一番の理由だ。大和は…。」
大志が言いかけた途端、黒神家の従者が魔方陣より現れる。
「大志様!!大和様が!!」
「いったいどうしたのだ!?」
「大和様から悪魔と同じ翼が!!」
遅くなった理由として長年使っていた携帯が御臨終となったのが2週間前で新しくスマフォにしましたが使いづらい!!更に一度書いたストーリーがうっかりミスで消え絶望状態になっていたのが遅くなった理由です。今後は携帯の時より投稿がかなり遅くなりますが打ちきりにするつもりはないので今後ともよろしくお願いいたします!!