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第1話 天使

~2年前~

大和やまとよ、我々黒神一族を始め他にも様々な一族が混沌の女神壊滅を先代の天使様から頼まれておるのは知っておるよな?」


「はい、お父様。私達黒神家・火野家・水瀬家・ 風霧家・地島家(順にくろかみ・ひの・みなせ・かざきり・ちしま)の5つの一族は今から丁度300年前に先代の天使様より混沌の女神壊滅の命をうけています。」


今から300年前に混沌の女神っていう明らかに名前が中二くさいんだが、悪魔の軍団が地球に攻め込んできた。地球の大半が支配されて絶望してしてた時、5人の天使様が舞い降りてきて悪魔を倒していったんだよ。それで一時は混沌の女神を壊滅寸前まで追いこんだんだけど、あと一歩の所で逃げられてしまった。


先代の天使様はまた悪魔が攻めてくるかもしれないと考え、人間が悪魔と戦う事が出来るように魔法を扱えるようにしてくれた。お陰で一般の人間も護身術程度だけど魔法を扱える事が出来るようになったんだよね。


「その通りだ。今回大和を呼び出したのも混沌の女神の事についてなのだ。」


「私もついに戦いに参加ですか?」


「急かすでない。まず今の状況だが、今の所奴らが再び動き出した様子はない。たが、ここの所少しずつ悪魔が出現したと情報を度々に聞く。もしかすると近い内に混沌の女神が再び動き始めるかもしれん。」


うわ、マジかよ。ここ暫く悪魔の進行がなかったし皆平和ボケしてるかもしれないからこんな時に攻められたらまずいな。

「そのような話を聞いたら尚更に私も戦いに参加させてほしいです!」


「だから最後まで話を聞かぬか。大和も15歳になって能力も申し分ない。だが、お前をまだ戦いに参加させる訳にはいかないのだ。」


「何故です!?」


「悪魔が侵攻してくる理由として地球の支配もあるが、実は他にあるのだ。」


何だって?悪魔って地球の支配が目的じゃないのか?だったら一体…。


「先ほども言ったが私達5つの一族は混沌の女神壊滅の命をうけている。大和よ、お前が魔法を扱う際に出現する白い翼に疑問を持たなかったか?」


俺達黒神家は何故か魔法を使おうとすると白い翼が出てくる(と言ってもありきたりな天使の翼じゃなくて光で出来てて透明な感じなんだけど)。しかも不思議な事に、翼の出現は黒神家を除けば火野・水瀬・風霧・地島家しか出ない。疑問はまぁあったな。


「分かっていたと思うが我々は先代の天使様の子孫なのだ。」


何…だと。まぁ何となく予想はしてたけど。


「天使の特徴として魔法特化がある。だから、5つの一族は魔法に優れておる。更に我が一族はそれとは別にある能力がある、いやお前は2つ持っていたな。」


そういうと父は目を一度閉じた。再び目を開けると左目にはいつもの左目とは違い三角形の紋章が入っていた。


「我々黒神一族だけにある時を操る能力。私のは発動中自分から半径2キロメートルの中にいる者の全ての速度を半分にする能力だ。本来時を操る能力は1つしか使えないはずだが、お前は…。」


大和は両目を閉じた。そして再び開けると右目には星、左目には六芒星が刻まれていた。


「大和の右目には目を見た者の記憶していた時間を操る記憶操作能力、左目には目を3秒以上見つめた者のいかなる魔法を発動を無効にし解除するまで魔法を発動させない、魔法無効化能力がある。」


何故か俺だけ2つ能力あるんだよなぁ~。

「その能力はとても使えるが特に左目の能力は発動中自分も魔法を使えないデメリットがある、危険な賭けには出られない。そして、何よりお前は克服したのか?」


そういうと持っていた小刀で自らの腕を切った。傷は浅いが脈を切ったので出血は酷く血を見た大和は気分が悪くなり、倒れそうになった。


「お父様!」


「これが一番の理由だ。大和と縁を持つ者が出血したら倒れてしまう。戦いとなったら怪我をするのは当たり前だ。血を見て倒れるようでは足手まといだ。」


足手まといと言われ、正直ショックで反論しようとも思ったが、何も言えない。


「すまぬ、大和よ。今日大和を呼んだのもお前には別の任務をやってもらいたいからだ。」


「別の任務?」


見捨てられた訳ではないと分かると、内心大和はにやけてしまう。


「お前には一時的に水瀬家の養子となり、水瀬家の長女の護衛を頼みたい。」


「護衛は分かりますが、何故養子に?」


「すまん、今は言えぬ。あと任務の間は一時的に黒神家との縁を切る。」


「何故ですか!?何故そこまです…、分かりました、大和はその任務を果たします…。」


大和にはどうしてもわからなかった。だが、父の表情が苦痛であるのが分かるとこれ以上は何も言えなかった。


「すまぬ…。縁を切る事で翼の出現は無くなる。お前は明日から水瀬大和として生活してもらう。」


「分かりました…。」


「話は以上だ。荷物をまとめて明日の朝一には出発するからな。今の内に挨拶したい人がいたらしておけ。」


「分かりました…。」



~夜・大和の部屋~

「これでとりあえずは大丈夫かな?」


う~ん、任務とはいえ、縁を切るのか…。何か寂しいな…。


「大和、いるか?」


「はい。」


入ってきたのは父だった。だが呼び出した時と同じく顔は浮かない顔をしていた。


「すまぬな。」


「任務なので、私の個人的感情を出すのはいけません。」


「………、この指輪をつけると翼は出なくなる。つまり、縁は切れると言うことだ。」


「あの、任務の期間はどれぐらいのものなのでしょうか?」


「混沌の女神を壊滅するまでだ…。」


任務の期間は長くて2ヶ月ぐらいだと思っていた大和は呆然とする。すなわち、壊滅しない限り縁は切れたままということを遠回しに言っているようなものだった。

「分かりました。この任務必ず成功させます!」


「大和!」


名前を呼ぶと大和を抱きしめた。父は泣いていた。


「今だけ素に戻らせてくれ…。本当は辛いんだ!こんな任務を出すのが!理由は言えないのも辛いが大和には頑張ってもらいたい!」


「お父様!」


父の本音を聞いた大和も泣いてしまった。父はひたすらに、謝る事しか出来なかった…。



~朝・家~

息子と縁を切ると言うこともあって見送りには父と母がいた。


「それじゃあ行ってくる。」


「気をつけてね…。舞や桜花には伝えなくてよかったの?」


「言った所でどうにもならないし、舞姉さんは理解してくれるよ。桜花は俺の事嫌ってるから大丈夫だよ。」


「(それは素直になれないだけ…。)分かったわ。」


「父さん、改めて聞くけど、任務の間は家に戻って来てはいけないんだよね?」


「そうだ。だから、下手すればこれで会うのが最後だ。あと…、」


「すみません、呼び名を間違えました。では大志様(父の名)、茜様(母の名)、行ってきます。」



~大志サイド~

「行ったな…。」


「あなた、本当によかったの?」


「この件は影の騎士〈シャドー・ナイト〉(黒神・火野・水瀬・地島・風霧の一族の名を纏めた総称)で話し合って決めた事だ。」


「ですが!」


「大和は絶対に混沌の女神に接触させてはいかん!」


「もしかして…。」


「……悪魔達は私達が倒していけばいい。」


「えぇ、必ず壊滅させましょう…。」


何か説明ばっかりで無理矢理詰め込んだ感があります…。そこは皆様の想像力で補ってください。あと、後書きでもこの物語の世界観について話が進む度に書いていくつもりです。ネタが無くなったら雑談にでもするつもりです(笑)


この世界は現在から遠い未来で魔法を使える設定です。機械もちゃんとありますがあまり利用されていなくて車やバイクなどはなく、移動手段は魔法で宙に浮いたりしています。


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