7ー5
あたしの唇と、ビリーの唇が重ね合わさった瞬間、なにかが爆発したような音がして、目の前が真っ白になった。
煙?
そう思うより早く、ビリーのたくましい腕に守られていることだけがわかった。
「まったく。きみたちって本当にどこまでもおもしろいよね」
煙が晴れてくる頃、りゅんりゅんの声がした。
元の世界線に戻ってきた?
やっぱりそうだ!!
「ビリー、あたしあなたを探してた。ずっと助けてあげたかった。それくらい好き。だからお願い、りゅんりゅん。ビリーの首を直してくれない?」
その言葉がどんなに恥ずかしくて、残酷なことかを知っている上で、おたしはりゅんりゅんにお願いをした。
目の前のビリーは虫の息で、だけど強がって大丈夫とか無理して言うから。
「いいよ。ぼくの退屈に付き合ってくれてありがとう」
むぎゅっとビリーの首を引っ掴んだりゅんりゅんは、頭が後ろ前になっているのをむにっと直してくれた。
ビリーは自分の手や足を眺めながら、やがてありがとう、とあたしに言った。
「俺の気持ちはまだ始まったばかりだけど、俺もどうやらミリーのことを好きになっちまったらしい」
近くでワッシャンとノリオの深いため息が聞こえる。
「ぼくね、気がついたことがあるんだ。退屈を不満に思っていたけれど、その退屈こそが贅沢で貴重な時間なんだってこと。だって毎日攻撃されてたら、こんなにみんなの笑顔が見られないもの。だから、巻き込んじゃってごめんなさい。それだけ」
本当にそうかもしれない。
退屈は贅沢で貴重な時間。だからこそ、いつまでもつづいて欲しいと願ってしまう。
「ビリー、これからもよろしくね」
「こちらこそ、よろしく」
「じゃあ結婚式だね。結婚だよね」
そういうイレギュラーは素敵だよね、と言い添えて。りゅんりゅんはあたしにウェディングドレスを、ビリーにはタキシードを魔法で着せた。
そうしてりゅんりゅんの前で短い結婚式を挙げたあたしたちは、地上に戻って幸せにくらしましたとさ。
めでたしめでたし




