表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

14/27

3ー4

 魔道士兼船乗りのグルーを紹介してくれることになったヤスさんについで、野次馬で集まっていたおじさんたちから次々と朗報がもたらされる。


「おれ、水中防具売ってる店なら知ってるぜ。そこの防具だったら、イヌワシでも人化でもどっちにも対応してるし、お嬢ちゃんみたいに小柄な人でも対応できるのが売ってるんだ。まぁ、それなりのお値段だがな」

「へぇ〜? その店、この街にある? 教えて欲しいなぁ」


 少しだけ弱った声を出せば、おじさんたちはどんどん情報を投げてくれる。ありがたきは酔っ払いってところか。


 で、その水中防具は手に入れたも同然だし、ヤスも同行してくれるっていうから安心したわ。


 そんなわけで安心したあたしたちは、明日に大事をとって早めに体を休めることにした。


 結局、ビリーは体を鍛える前に息が上がってたしね。彼のためには一秒でも長く休ませてあげなくちゃ。


 そんなこんなで宿屋の部屋の中。


 ワッシャンとビリーはもちろん最初から一緒に寝る――いわゆる雑魚寝的なことになるのは予測していたけど、なんの因果かスナオまで一緒だなんて聞いてないぞ!!


 そんなことになったら、ビリーの寝込みを本当に襲いかねないんだ、スナオのくせに。


 だからと言ってはなんだけど。少しはビリーの気持ちも考えなさいよ、とばかりにあたしとワッシャンでスナオを後ろ手に縛り、足元縛った。


「これじゃあトイレにも行けないんっすけど」

「ビリーだっておなじようなもんなのよ。わかる? 頭が後ろ前についてるってことはねぇ――」

「あ、そっか! ビリーと一緒にトイレに入れば襲えるか」

「あんたねぇっ!!」


 怒ったあたしはスナオの顔に女子トイレしか使えない男、と魔じっくぺんて書いた。ここで辺に女の子しか愛せないとか書いたとしても、ビリーは別腹とか言い出しかねない。


 本当っ、油断も隙もないやつ。


「それで? スナオは前世のビリーのどこが好きだったの?」

「教えない。恋敵に自分の情報教えないっす」

「そう? ならいいけど」

「聞いて。頼むから聞いて」


 話したいんかいっ。まったく、しょうもない奴。


「前世でのビリーは、俺の部下だったんだよ。それで、なにかとダメダメな彼を見てるとイジメたくなってきて。彼女まで寝取って嫌がらせするほど好きだったんだ」


 歪んでる。これはもう、愛じゃなくて愛憎に近いのかもしれない。そんなことをされて、ビリーが前世といえどもスナオを愛するわけがない、って安心したのもつかの間。


 スナオの奴、あっという間に大いびきかいて寝ちまいやがった。


 どこまでも自分勝手だな、おい。


     つづく




 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ