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みーつけた



グランツを出て2日後、俺たちは無事にフィデールに着いた。

早速市場に行ってみたが、もう夕方に差し掛かるくらいの時間だったため、特にこれといったものはなかった。


そして、シェリル御用達の宿に行こうとしたら、市場の隅っこが騒がしいのに気が付いた。

知り合いの商人がいたのか、シェリルは騒ぎの輪の中へ飛び込んでいったのを見て、俺たちも護衛ではないが付いていった。


シェリルがいろいろ聞いているが、どうやら騒ぎの発端は1つの野菜を売ろうとしたことによるものらしい。明日の市場に出そうとしたモノが関係者によって止められたそうだ。



「どうしてこの国では売ってくれないんだ!」


「匂いがキツイから大衆受けしないんだよ!」



などという言葉が飛び交っている。

まぁ、どの世界でも匂いのキツイものは遠慮されがちではあるよな。



「この『 いんにく』は使い方次第でどうにでもなるのに…」



ん?

ちょっと待って!

聞き捨てならない単語が出てないか?

今、にんにくって言ったよな?


俺は人をかき分けて商人のそばに置いてあるモノを確認しに行った。



「!!」



間違いない、にんにくだ。



俺はすぐさまシェリルを呼んだ。



「シェリル、俺はアレが欲しい。何とかならないか?」


「えっ?! そうなの? …わかった。ボクに任せて!」



そう言ってシェリルはその商人の元へ行き、どうするのかと思ったら耳打ちをしていた。

驚きを見せた商人は落ち着きを取り戻して、この場を引くとみんなに伝えたところ、ゾロゾロと野次馬が帰り始め、この場には俺たちと商人だけが残された。



「それでルート商会のお嬢ちゃん、これを買うってのは本気かい?」


「ボクがルート商会なの知ってたの?」


「ココで商売しようとしたら、ルート商会の顔は誰でも知ってるだろ」


「へぇー。そうなんだー。ボクも有名になったもんだ笑」


「それで、どうなんだい?」


「もちろん買うよ。でもその前にちょっと確認させてもらうよ。シーマ来て!」



俺はシェリルに言われた通り、モノを確認した。形も匂いも俺の知ってるにんにくだったので、シェリルに頷いてから、商人に向かって話しかける。



「俺はシェリルの婚約者だ。あんたが売ろうとしてたコレだが、俺に売って欲しい。どのくらい持ってる?」


「まさかお嬢ちゃんに婚約者がいたとはな。『いんにく』はこの箱10個が全部だ」


「10箱か...多いな。それでいくらだ?」


「金貨1枚でどうだ?」


「高いな。こっちは無理に買わなくてもいいんだぞ。もう少し考えてくれ」


「...わかった。銀貨8枚だ。これ以上は無理だ」


「いいだろう。決まりだ」



俺は商人にお金を渡した後で、モノはこの後、この街のルート商会の店へ届けておくように指示した。

別に俺としてはここで受け取ってもいいのだが、シェリルに言われたのでそうすることにした。


シェリルによれば、取引するにあたって少しでも商会を通すことで、商会にも商人にも顔を立てていることになるらしい。

スゴいな。

考え方も既に大人だ。


後は、胸さえ成長すれば...。



「ん? シーマ何か言った?」


「いやいや、何でもない。いい買い物が出来てよかったよ」


「ふぅーん」



危なかったー。





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― 新着の感想 ―
[気になる点] 塩唐揚げにニンニク使ってたような・・・
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