宣戦布告
「おい、なんだ外の死体は」
翔陽達が一悶着あった数時間後に帰ってきたエラの最初の一言である。
ドスドスと足音を立てながら何があったのかとモンモンとカンカンに詰め寄る。
『知らないの』
「あ〜?そんなわけないだろ」
『知らないの』
「おい!ショーヨー!!」
モンモンとカンカンは何も知らない顔でしらを切る、するとエラは埒が明かないと翔陽に詰寄る。
「え〜っと・・・なんですかね・・・」
翔陽も2人の空気を読んで一応しらを切ってみるが
「おい・・・3・・・2・・・」
「ちょちょっとなんですか!そのカウントは!」
「・・・1・・・」
「分かりました!分かりましたから!やめてください!」
「よし話せ」
エラはドカッと椅子に座り翔陽を猫のようにつまみ話を聞く体勢を取る。
翔陽は別に隠すことでもないかと思い恐る恐る先程あったことを正直に話す。
「・・・そんな感じです・・・」
「ほ〜んやっぱりなんかあったじゃねえか!モンモン!カンカン!」
『だって・・・うるさかったの・・・』
モンモンとカンカンは不貞腐れたように頬を膨らませ、ぷいっと顔をそっぽ向ける。
「別に怒るつもりはねぇよ、なんなら褒めたいくらいだ」
エラはそう言うとモンモンとカンカンの頭をワシワシと撫でる。
「でもそうか・・・ならやるか」
「?」
エラは話を聞いて何かを考え込むようにポケットから取り出した紙を見つめ、やるかと一言呟く。
翔陽はなんて書いてあるのだろうと思いながら紙を覗き込むが字が読めないことを思い出し何をやってるのだろうかと1人落ち込む。そしてエラが呟いた「やるか」を聞き嫌な予感が頭を埋め尽くす。
「どうしたんですか・・・?」
「まぁアイツらが帰ってきてから話す、とりあえず飯だ!飯!」
「え?あ、はい」
『「わたし」「私」達もなの!』
「・・・さっき・・・」
『食べるの!』
「・・・すぐ準備します」
そのままご飯を出し、ザイカンとジャイルの帰ってくるまで3人で待つ。
その時モンモンとカンカンのために話していた童話を聞いてエラは目をキラキラさせながら聞き入る。
中でも三匹の子豚が気に入ったようで「あたしなら力でレンガを壊せる」と変ところで張り合っていた。
そのようなのほほんとした時間を過ごし外が夜になるとザイカンとジャイルが帰ってくる。
「ただいまじゃよ」
「エラの姉御!今帰りました!」
「おう」
「おかえりなさい」
『じいおかえりなの』
ザイカンとジャイルは外にある死体の話はせずに、そのまま家でくつろぎ始める。
翔陽はその事が気になり扉をちょこっと開け、外を確認すると死体が無くなっていた。しかしよく見ていると暗くて見づらいが他の道より色が濃い場所がある。恐らく血がついているのだろうと翔陽はそっと扉を閉める。
「さて、この紙な〜んだ!」
とエラが紙をテーブルの上に叩きつける。それは翔陽が覗き込んだ先程の紙だと分かる。
「なんじゃこの紙」
「エ、エラの姉御!」
ジャイルは何かを察したようで机をバンと叩き、エラを見つめる。
「ラ、ラ、ラ」
「ラ?」
「ラブレター・・・ですか?」
「そんなわけないだろ」
「ドゴォン!」
ラブレターと勘違いしたジャイルにエラは拳骨を下ろす。
ジャイルはそのまま机の下まで、ものすごい音を立てながら落ちていく。
翔陽はそれを見て、全身にトリハダを立てるがザイカンは何事も無かったかのように話を進める。
「でなんじゃこれ?」
「これはな・・・」
「あたし達宛のラブレターだ」
エラは狂気と言うにふさわしい笑顔でそう言う。
「やっぱりラブレターじゃないですか!」
ジャイルはガバッと起き上がるともう一度エラに聞き直す。
「あたし宛てじゃねぇ、あたし達宛だ」
「俺ら?」
「ジジイ!読んでやれ!」
そういいエラはザイカンに紙を渡すとザイカンは紙に書いてあることを読み上げる。
━━ 拝啓 赤獅子組の皆様へ
この度、私たち緑のシマ代表の翠幸狼組は無色のシマ全ての組へ対して傘下へ加わることを提案します。
もし加わってくれるのであればインテゲルの定期供給を約束します。加わってくれる組は緑のシマまで代表者のみでのお越しをお願いします。
そして加わらない組の皆様に対しては宣戦布告をさせていただきます。後日抗争という形で攻めさせていただきますのでご容赦ください。
最後に赤獅子組の皆様は傘下に加わって頂ければ幹部待遇も約束しますのでいいご返事を期待しています。
翠幸狼組団長モードより ━━
これから頑張っていきますので、面白いと思ったらブックマーク、評価をよろしくお願いしますm(*_ _)m




