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陸斗君は右腕を隠したがる  作者: びおれ
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さあゆこう

帰り道もろくに覚えてなかった俺はどこから歩けばいいのか分からない状態だった。

 しょうがない、グーゲルマップで調べるか…ってスマホ没収されてるんだった…。


まあ具体的な道は分からないにしろ方向は流石にある程度分かるから突き進んでみるか。

猪突猛進!!


…だめだ。見覚えある景色が全然見えてこねえ!


そういえば帰宅部の全国大会って未知の土地から帰ってくるって言ったけど道中明らかにイレギュラーだよな?

フェアじゃない気がするが…これもまた評価に繋がるのかな?分からん今度桐原先輩に聞いてみよう!


などと考え事して現実逃避してたが迷子なのには変わりない!佐野や左湾はどうしてるんだろうなあ…もうだめだ、連絡用携帯電話を使うか…


と思った矢先何やら揉め事のような声が聞こえてきた。考え事しながら歩いてたせいかいつの間にか人気の少ない所へ来てしまったな。


「やめてください!離してください!!」


なにやら女性の叫び声が聞こえる。襲われてるなあ。相手は…3人か。


「金出すんか体出すんかどっちや!!」


「お前からぶつかったんだろ?こりゃ相当重症だぜ。医療費に慰謝料払ってもらうからな!」


どどどうしよう。見て見ぬふりしてもいいが…良心が痛む!

それに…もしこれが大会本番だったら?!これも評価にされるんだろうか…

もういいや!どうにでもなれ!考えてても仕方ない!!


「おい!何してるんだ!!け、警察呼ぶぞ!」


思わず緊張で噛みそうになった。


「なんだてめえ。へなちょこ野郎が」

「部外者は引っ込んでろ!」


あーー相変わらず腹立つな!


「い、いいのか?痛い目見るぞ!」


「やれるもんならやってみろよ!ガリガリ君!」

「ははははは!!」


はいぶっちーん。本気でぶん殴ってやる!…いや待てよそんなことしたら俺の右腕がバレて性欲事情がばれてしまう!


よく考えたらどーでもいいなそんなこと。こんな見ず知らずの人にバレても関係ねえよ!


「ほら!殴ってこいよ!受け止めてやるよへなちょこ!」


それじゃ本気でいかせていただきまーす!


「おりゃ!!」

「ぶばぼぼぼばばばば!!」


ぴくりともしなくなった。

「お、おいどうしたんだよ冗談よせよ?」

仲間がうろたえてる。チャンスだ。


「すきあり」

「ぐはあああ!!」


2人目ダウン。

このまま3人目もやるか。


「わ、分かった!何もしないから!許してくれ!」


3人目はそのまま逃げていった。

ふう。なんとかなったな。


「あ、あの!助けていただきありがとうございました!」

「いやあ、たまたま通りかかっただけだよ」

「お、お強いんですね!見た目はすごい弱そうなのに」


なにやら物凄く失礼なこと言われたような気がしたが気にしないでおこう。


「た、たまたまだよ!あは、あははは!」

「あの!何かお礼させてください!」

「お礼!?いやいいよ!俺の気まぐれだし!」


あっじゃあこれを気に聞いてみるか。


「梅ヶ丘高校の場所教えてくれないかな?」


何やら表情が変わった気がしたが…


「それならここ後ろに行った後右にいって突き当たり左で見えてくるよ!」


「あ、ありがとう!それじゃあ!」

「待って!」

「ん?どうした?」

「君名前はなんて言うの?」

「師湖陸斗」

「陸斗君ね!ありがとう!私はさち!神村幸かみむらさちっていうの!」


「お、おう」


別にこれっきり会わないんだから聞いても意味ないだろ。疑問に思ったが気にしないことにした。


「それじゃ行ってくるよ」

「助けてくれてありがとう!気をつけてね!」


ちょっと変なやつだったな。まあいい幸の言われた道を辿るか。人に聞いたらよかったのか。これはいいのか?まあいい。


見えてきた!学校だ!ずらした気がするが気にしない。一番乗り〜…あれ?もうみんないる。


「みんな早くないか!?どうやってきたんだよ!」

「人に聞いたわ。」「人に聞いた」


みんな初手から人に聞いたのかよ!まあとにかく何事もなく学校着けてよかったわ。











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