あなたも戦士だ
ピンポン
玄関のベルが鳴る。「小説家の岩井先生のお宅ですね。」
「そうですが、何が御用でも。」
「読者ですが先生の作品についてお尋ねしたいことがありまして訪ねて参りました。」
「ありがとうございます。わざわざすいません。メールでも対応させていたきますのに、」そういいながら玄関のドアを開けた。
そこには40歳ぐらいであろか。ショートカットがよく似合うスリムな女性が立っていた。
「はじめまして安藤康子といいます。先生のオリオンの戦士についてどうしてご存じなのですか。」
女性は堰を切らしたようにいきなり話しかけた。
「どなたなの」家の奥から妻の声がした。
「小説家の作品についての問い合わせだよ。」そう答えて、
「立ち話もなんですから、どうぞ 」と玄関に招き入れた。
「彼女はオリオンオン戦士についてどうしてご存じなのですか。」ともう一度訪ねて来た。
「どうしてと言われても困んるんだが、実は自分の体験と空想のコラボとでも言うのかな、なんとなく頭に
浮かんでくるんだよ。」
その言葉を待つているように、彼女は右手の手のひらを見せた。
そこにはあの北斗七星が刻まれていた。
昔より、頭の中にあり夢だったのか、空想だったのかわからない。
一度聞いただけの聞いた言葉がなぜか忘れられず頭に残る。
今すべてを一つのラインにして生まれ変わた。
気にいっていただけたら評価願います。