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⑺『うたと、かたりに、ついて』・・・うたの階段と、かたりの理解
⑺『うたと、かたりに、ついて』
・・・うたの階段と、かたりの理解
㈠
うたと、かたりに、ついて、まずは、うたに、ついてだが、うたには音の階段がある様に思われる。高音と低音まで、登ったり降りたりしている様なものだ。勿論、楽譜にすれば、克明に形が出来上がるのだが、音のイメージとして、うたは、階段の様なメタファに適合する様に思われる。
㈡
また、かたりに、ついてだが、これは、言葉の押し引きを、調べる様に聴く、ということだろうか。かたりに、ついては、小説の執筆時などでも、心に湧き上がる言葉を文章にする訳だが、基本的にかたりは、声に出すから、その声を調べて理解するということに繋がるだろう。
㈢
この様に、うたの階段と、かたりの理解という、問題がある。云わば、芸術的な現象に、我々は影響を受けているのである。逆説的に言えば、階段なくしては、うた、はないだろう、理解なくしては、かたり、はないだろう。この様なメタファとしての変換が、論じられる可能性を、うたと、かたりは、宿しているのである。