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彼等の不在

作者:・△
手紙 IからTへ 

 こうして手紙を送るのも随分と久しぶりだ、まずはそれを詫びさせてくれ。君は変わりはないだろうか。僕の方は例の翻訳家業が細々とだけど続いていて、なんとかあばら家に住み、日々の糧と少しの酒だけは得ることのできる生活をしているよ。弟の調子も最近は安定している。
 こちらは刺激的な事は何もないのが事件だというくらい何もない。片田舎なので仕方ないし、それを希望してここへ来たような面もあるので贅沢を言っても仕方がないが。ここは良いところだよ。最近はよく風が吹く。季節のものがあるのだろうな。木立が青々とした葉を沢山広げて、日差しのある日に見上げると風が吹くたびに落ちてくる影の形が変わって、頭の上の光の濃淡がどんどん変わる。弟も吸い込まれそうな顔で見ていたよ。
 実はいまこうして手紙を書いているのは訳がある。君はKを覚えているだろうか。かつて三ヶ月だけ学校にいたあのKのことだ。その短い間にすべてを書き換えていった、あいつだ。忘れるわけはないと思うが、今更彼の名を出すのには意味があって、それを知らせたいと思う。
 今日は本当にひどい嵐で、安普請の所々が雨風に押されて酷い音を立てるのが堪えて早々に仕事を切り上げ、僕は酒を飲んでいた。夜の七時を回ったくらいだったろうか。不意に雨音が大きくなった。とうとうどこかの壁でも吹き飛んだかと思って、その音のする方に行くと、弟がぼんやりと廊下に立ちすくんでいた。細かい水の粒が強い風に煽られて外から吹き込んでくるのが電球の明かりに照らされて火の粉のように光っていた。どうも弟が外に続く戸を開けてしまったようで、相変わらず彼は偶にそういうことをしてしまう。僕は慌てて彼の手を引き、なぜそんなことをしたのかと問おうとした。するとドアの外から「彼を叱らないでやってくれ、僕が呼んだのだから」と声がして、そこで初めてその外に少年が一人、立っているのに気が付いた。そのうすら白い貌と、伏せられた睫の頬に落とす影、最初はKだと思ってしまった。喉元までその名が出かかった。しかし、我々ももう、少年ではない。もしKが生きていたとしてもそうだろう。しかしそれはあまりにもKでありすぎた。そのKのような彼は自分の名をNと名乗った。
 どこから歩いてきたかは知らないが僕の家は一番近い駅から随分あるし、あの天気に時間では車があるとも思えない。そのKによく似た細い肩は随分濡れていて、仕方なしに僕は彼を家に入れた。しばらくして落ち着いたらしい彼は一通の封筒を差し出した。それにはあの懐かしい、細いペンで書かれた繊細な字で、事情があって彼自身は行けないが、このNこそKの血縁者である。しばらくの間だけでいいので彼を頼む、という内容の手紙と幾ばくかの金銭で、あまりにも一方的なそれにぽかんとしていると、Nというその少年は深々と頭を下げお世話になりますなどと言うのだ。流石に嵐の中を追い返すほど僕も人でなしではないから、雨風がやめば早々に帰るように言って、とりあえず服を替えさせ、客間を宛がってそしてこれを書いているという次第だ。
 思えばKもそういった唐突なことをするところもあったから、今落ち着いてみればそう驚くようなことではないのかもしれないが、Kの話はとりあえず君に知らせなければいけない気がしてこうして書く。また何かあったら手紙を送るよ。それでは、また。

 日記 弟のもの

 今日はあらしです。一日いえのなかにおりました。にいさまはとてもおこっていらっしゃいます。ぼくがかってにドアをあけたからです。雨の日はぐあいがわるくなるので、一人でおへやにいると、からだじゅうから力がぬけて、ぼくはしたにすわったままてんじょうとかべのあいだの木のわくをみていました。そのようなことをしているとにいさまはいつもぼくをばかみたいだとおこるのですが、今日はにいさまはおへやにいなかったので、そうしていました。外からはあらしのすごい音がしていましたが、とおくからぼくのなまえをよぶ声がきこえて、どんどん大きくなったのでそれでドアをあけました。雨がはいってきて、つめたいとおもいました。外にはおとこのこがひとりいて、ぼくはその子をしっているきがしました。かみなりがとおくでおちて、そのあたりがとてもあかるかった。その子のかみのけが月の光のように見えました。それと、目はおこっているように見えました。ぼくはおこられるとおもって、うしろにさがったらにいさまがきて、にいさまにもおこられるとおもったら、すごくびっくりしたみたいでなにも言われませんでした。
 ぼくはばかななのでよくわかりませんが、としがおなじくらいの子にあうのはすごくひさしぶりなので、あの子とおともだちになれればいいとおもいます。あしたはれたら、いっしょにあそびたいな。

 手紙 IからTへ 

 返事も無いうちに手紙を送ってしまうことになってすまない。愚痴る相手もここにはいないから手紙を書かせてもらうよ。あれから例のKのようなN少年はすっかりうちに住みついてしまった。なぜこのようなことになったのか、僕自身にもよく解からない。あの嵐の日の次の日も嫌な雨がじとじと降っていた。ここで嵐のような天気になった次の日は大体いつも綺麗に晴れていたから意外だったのだが、それでも車の走れない天気ではないから、手配をして最寄り駅まであのNを送らせようとしたのだが、何度電話をしてもまったく繋がらない挙句、やっと出た者が言うには急な葬儀とその客で使える車は無いということだった。まったくばかげているし、そんなことがあるなんて聞いたことも無いが、それでもそう言われてしまうとどうしようもない。道も酷くぬかるんでいて、年端も行かない少年を追い出すのはいかにも悪いことのように思われた。その次の日は晴れたが、朝から急な仕事が舞い込んで、夜通し慌しくしていたらすっかり機を逃してしまい、まんまと四日も過ぎてしまった。その頃には弟がなぜだかすっかりNを気に入ってしまっていて、手を離そうとしなかった。
 今日も玩具などほとんど無い家であるが、以前に与えていた古い図鑑を、二人で絵の部分だけを切り取って遊んでいる。本を切るなんて行儀が悪いと思ったが、元々随分汚れていたものを壊してもいいと思って渡していたもので、随分剥落したページなどもあるものだから、本は切るものではないと少し注意をしただけでよしておいた。変わりに仕事で出た反故紙を与えて、切るならこちらにしろと言ったら、Nは錆びのある鋏で器用に踊る子供のガーランドを切ってみせた。そんな鋏を使っていると指を切るんじゃないかと思って、昔貰ったきりになっていた銀製の鋏を出してきて渡すと、錆びの出たほうが使いやすいといい触りすらしない。変わったものだと思ってよく見ると使わないうちに随分酸化して濁った色味になっていて、いつの間にやら汚れがついていて、確かに子供でなくてもこのような鋏は嫌かもしれないなと思って久しぶりに磨いてみると顔が映るほどに光沢をとり戻した。明日もまだ紙を切っていればこれを使わせようと思う。そういえばこの鋏はかって君に貰ったものだったな、セットのペーパーナイフのほうは手紙の開封などで使うこともあるが、鋏は大人になるとあまり使わないものだ。
 N少年については見ているとやはりKが重なって仕方が無い。食事をあまり取ろうとしないところや、日中はとにかくうとうとしているところなど、非常によく似ている。たしかKも貧血症と、太陽の光にアレルギーがあるようなことを言っていたからそのまま引き継いでいるのかもしれない。血縁というのとあまりに似ているので僕はすっかり彼らは親子だと思っていたが、聞くとどうも違うらしい。では甥か、従兄弟か、歳が大分離れているようだが、と色々と尋ねたが、曖昧に笑うばかりで何の返事もしない。馬鹿にされているような気がしてきたが、子供相手に声を荒げるのも大人げないので、そのままにしておいた。明日こそは弟が泣くかも知れないが家を出てもらおうと思っている。事態が解決したら、また手紙でも送ろうと思う。それでは、また。

 日記 弟のもの

 今日ははれです。Nとかみを切ってあそびました。ライオンのえがかいているところをきれいに切って、うごかすとまるでほんとにいるみたいです。いろいろなどうぶつの羽や、きばのところだけを切って、ふたりでかいぶつをつくりました。ぼくはライオンのほんものは見たことがないです。Nはみたことがあるといいます。ほえかたをおしえてくれました。二人でたくさんほえているとぼくたちもライオンになったみたいです。つぎにたたんだかみを何度も切ってつながったかたちをつくるやりかたをおしえてくれました。かんたんなもの、と言っておにんぎょうが手をつないだかたちと、星がいっぱいならんだかたちをいっしょに切ってくれました。じょうずだねっていわれてうれしかったです。
 にいさまがいらしてから、さいごだからといってたくさんのかたちのちがう人がいるものを切ってくれました、なにをしているひとかきいたら、おそうしきのぎょうれつだといいました。
 Nはぼくよりうんとあたまがよくていろいろなことをしっています。だけどあさにおきれないのはぼくと同じくらいです。同じところがあってうれしいです。

 手紙 IからTへ 

 相変わらず愚痴になってしまうが手紙を送るよ。あれから弟が体調を崩してしまって、結局Nに引き取り願うのは延び延びになってしまっている。普段から不意に寝込んだりなどはよくあるが、数日経っても調子が戻らないのは久しぶりだ、常備薬を飲ませてはいるが、医者を呼ばなくてはならなくなった。しかし結局なんの成果もなく、むしろ体温も低めで、疲れでも出たのでしょうなどと適当なことを言って帰って行った。ぼくのほうも仕事がこんなときにかぎって立て込んでいて、看病は何故かNがしている。といっても調子が悪く寝ているとどうも悪夢を見るようなので、弟がうなされ始めたときに起こしてやって、水を飲ませる程度のことだが。僕から見ていても顔色が悪く随分と痛ましい。先ほどは眠ることが怖いと言っていた。
 Nはすっかり昔からこの家にいるような顔をしている。与えている客間、というと聞こえがいいけれど寝台のある倉庫のような部屋だ。そこを床に積んであった本をしまう程度だが勝手に片付けだした。僕も忘れていたような小さなガラスの杯を出してきて、弟に水を与えるのにそれを使っている。病人はいっきに沢山飲むよりも、少しずつ飲んだほうがいいのだということを言っていた。どこまで本当かはわからないが。
 昨日は弟の部屋も散らかった紙くずなどを随分と捨てていたようだ。そのとき見つけたといって、宝石風にカットされたガラスのついた指輪を持ってきた。安物だが、そういえば昔君にから預かったもののだった。大切にしまっておいたはずなのに、いつかなくなっていたあの指輪だった。
 僕は驚きながらも、それはむかし人に貰ったものだから、返してほしいと言った。Nは僕の意図に反して、すっと自分のほうへ指輪を引いた。「貰えませんか、これ。ほこりにまみれて床に転がっていた。特別なものではないのでしょう」大切そうに両手で握って、口元まで持ち上げる。確かに言われて見るとそうだし、指輪を持って少し嬉しそうな顔をしているNに強く言うことが出来なかった。僕に代わって随分看病もしてもらっているのでしぶしぶながら許諾すると、彼は嬉しげに笑ってその指輪を光に透かしていたが、じき自然な動作で指に嵌めた。昔話のヴァンパイアのように指が焼けたらどうしようかと思ったが、そんなことはなかった。もしかしてあの指輪は銀ではなかったのかな。
 こんなものも見つけましたといって差し出されたのは鮫の歯の化石だ。鋭く尖っていかにも牙の様な形をしている。それはこの近くで出土したものだと教えると、不思議そうに瞬きを繰り返していた。
「こんなものが見つかるのですか」
「そうだよ。少し行ったところに沢があっただろ。あそこの横手のあたりが崖みたいになっていて、そこによく化石が見つかるんだ」
 その顔が、初めて歳相応の少年の表情に見えたものだから、僕は思わず弟の病気が良くなったら化石を探しに行こうと彼に約束してしまった。きっとですよと笑った顔は、それなりに可愛らしかった。
 数日のうちに弟も少しは良くなって、Nが話したのだろうか自分から化石探しに行きたいと言い出した。僕も約束を破るのはやぶさかではなかったから、三人で出かけた。うっすらと雲が出て空がまるで古い本の彩色された挿絵みたいな、濁った妙な色をしていた。家から少し歩いたところにある山の斜面の、林を抜けたところにあるその沢は相変わらず綺麗なところで、水はきらきらと輝いていたし、木々や草も明るい緑で、それがまた作り物のような気がした。その日は日暮れ近くまで化石を探したが、葉の跡があるようなものが二つほど見つかっただけで、彼らが望むような面白い動物の化石は見つからなかった。少し引き返したところにある観光客向けの小さな土産もあるような店で、水晶の欠片と象牙の色をした歯の化石を二人に買ってやった。子供だましだが、喜んだ様子だった。
 だがあの指輪を彼に渡してしまったことを許してもらえるだろうか。だがそうしなければならない気がしたのだ、なぜかはわからないが。そろそろ弟の様子を見に行くので筆をおくことにしよう。ではまた。

 日記 弟のもの

 きょうはほんとうにきぶんがよくてひさしぶりです。にいさまとNと化石をほりに行きました。ここにすむようになってにいさまといっしょに一度行ったことのあるところです。朝おきたらにいさまがもうじゅんびをしてくださっていて、あさごはんとはべつにパンをよういしていて、ごはんを食べたら三人でサンドイッチをつくりました。耳がもう切ってあって真っ白になったパンにバターをぬってハムとチーズをはさみます。チーズはうちではあんまり食べないオレンジ色のうすいチーズでとくべつでうれしかったです。すいとうにおちゃを入れてもらってしゅっぱつしました。ごはんのバスケットはNがもってくれたので、ぼくはすいとうをもちました。
 すこしくもっていてそこらじゅうあかっぽいかんじがしましたが、風はあたたかくてきもちがよかったです。がけまでの道を三人で歩いていると、となりの家やとなりのとなりの家の人たちにすれちがったりします。にいさまが頭を下げるのをみて、ぼくもまねをしていました。Nはなんにもしなかったので、それはわるいことだとおもいます。
 にいさまはNのことをおとうとの友だちがあそびに来ておりましてと言いましたが、ぼくがNと友だちになったのはNがうちにきてからなのでなんだかへんな言いかただなとおもいました。細い道に入るとだれにもあわなくなりました。くだり道はぐにゃぐにゃとまがっています。はいいろのつちと石がかさなっているがけのところまで行って化石をさがしました。
 Nははっぱの石を見つけました。ぼくはなにも見つけられませんでした。にいさまがこういう石をさがせばいいといくつかおしえてくれたり、ハンマーでわってみたのですが何も入っていませんでした。と中からNはどうでもよくなったみたいで、そこらへんの草をちぎっていました。しばらくいなくなった後に、まっ白にかれたはっぱをたくさんくれました。雪のように白いはっぱです。どこにあったのかきいても教えてくれませんでした。すこしいじわるだとおもいます。はっぱはにいさまにも何まいかあげました。
 おひるになったので川まで行って三人ででおおきな岩にすわってサンドイッチを食べました。Nはすこしだけかじってあまりおなかがすいていないというのでぼくがたくさん食べようとしたのですが、ぼくもすぐにむねのなかがつまったようになってぜんぜん食べられなくてかなしかったです。ごはんを食べたらぼくはもうつかれてしまってねむくなっていました。にいさまがくもってきたから帰ろうと言ったので、手をつないでもらって帰りました。帰ると中のお店で、小さなものなら買ってもいいといわれたのでお店できらきら光る石をえらびました。Nは白いサメのきばの化石にしました。今日はほんとうに楽しかったです。

 手紙 IからTへ 

 少し合間が空いてしまったがこちらは相変わらずでNは帰る気配すら見せない。弟の調子は良くなったり悪くなったりでなかなか治りきらない様子だ。すっかり彼はNになじんでしまっているので、今無理矢理帰らすと弟が気落ちしてしまうのではないかというところもある。
 解かっていたがNは随分と変わった少年である。今まで何をしていたのか。またKとの関係やその他の血縁のものはいないのかという問いにはすこし笑って見せるだけで何も返事をしない。
 見た目は麗しい。Kに似ているのだから当然だが。背丈は僕より頭一つ半低い程度で、弟とほぼ同じかほんの少し低い程度であるように思われる。少し痩せている。見た目は十三から十五の間くらいだ。これも弟と大差ない。並べてみると同じ歳といわれて違和感のない雰囲気だ。髪は月光のような薄い金色、目は新緑の緑色。頬などは白くあくまで血の気が無い。Kのものとよく似ている。
 どうも頭がいいらしい。随分と高い教育を受けているようだ。ある日は僕が仕事をしているところを後ろからじっと見ていたので、何だったら手伝ってくれと冗談半分で言うと、未翻訳資料を入れていた書類入れからひとかたまりを引き出し楽々と訳してしまった。見る限り辞書なども使っていない様子だ。しかもその文はコラム的な単文だがある国の民俗学を専門でやっていないとわからない単語がいくつかあり、その資料を取り寄せたために後に回していた文なのだった。後日、資料が到着したので照らしあわせてみたがほぼ正解だった。時折意訳がすぎるくらいだ。あまりにも見てきたように書かれすぎていた。
 同じ筆者のものが何本かあったので、資料を確認しながら僕が訳したものを正してほしいと言って試しに渡すと「この単語は、土葬という意味ですが、このように訳す方がよいでしょう。「生きながらに埋められ、土の中でやがて死んだ、と」などと説明しながら三箇所ほどに朱を入れ、それが確かに修正したほうがわかりやすいのだ。もしかしてこの語が使われているのは、Nの故郷の国だったりするのかと尋ねると、またうっすら笑いながら曖昧に首を横に振る。
 戯れに旧式のタイプライターを与えてみると随分と軽々操作をしてみせる。この年齢の子供がこんな物に触ったことがあるとは到底思えないのだが。機転も良く効く。弟が寝込んでから料理などもよく作る。どこの地方のものかわからないが、小麦粉で作った団子にチーズの入ったスープや、ハーブの沢山入ったジャガイモのパンケーキなどを出してくる。馴染みの無い味だがうまい。味に注文をつけたときは少し苛立ったような雰囲気があったが。めったに腹は立てない。いつもうっすら笑っていて、そこは気味が悪い。
 自分で作った料理にすらほとんど手をつけない。別に作ったと思しき薄いスープや茶ばかり飲んでいる。そんな暮らしをしているとお前が今度は倒れるぞというが、あまり内臓が丈夫ではないのでこのくらいで十分だと、そんなことを言っていた。そんなところまでKに似ている。
 そういえばKも異国の歌などを歌っていた。やはりどこかに彼らの共通のルーツがあるのだろうか。直接の親子などでなくても、もしかすると狭い範囲で結婚をくりかえせば血が濃くなりよく似た子も生まれるのかもしれない。冷静に考えればもしNがKの息子だとすると、我々と別れたすぐ後くらいでかれは子を得たことになる。まさかそんなことがあるとは思いにくい。
 しかし最初はNがやってきたことが大層な事件であるように思えてあわてて手紙を送ったが、こうも彼の存在がなじんでしまうとあまり書くこともなくなってきている。もう手紙はしばらく送るまいよ。なぜだか仕事のほうも随分立て込んできてしまっている。それでは、また。返事はいつものようにいらないよ。

 日記 弟のもの

 今日はすこしからだがらくです。ベットの上にすわって、まどから外を見ていました。あんなにきれいな緑だったはっぱたちもだんだん元気がなくなって黄色っぽいいろになってきています。
 あまりあそんだりもしなくて、ねたりおきたりしていると、この日記にかくこともあまりありません。
 Nがぼくになぜにっきなんてかくのといいます、にいさまからおまえはばかだからまいにちのことをわすれないようにかきなさいと言われているというと、てをのばしてきてほっぺたをさわりながら、ぼくのこともわすれてしまったの、とききます。Nの手にはゆびわがあって、それがさわるととても冷たい。
 ぼくが、Nはまいにちいっしょにいるからわすれないよというと、だまってわらっていました。Nはなみだがでたときにみたいに、目のところをこすりました。泣いてなかったけど、ゆびわのガラスがなみだの形だったから、泣いているみたいでした。手をおろすとき口の近くできらきらとひかったので、前にふたりで切った動物のきばのところみたいだとおもいました。
 にいさまはきみに日記をかけというのだから自分でもかいているのかな、とNが言ったので。そのかわりにTというお友だちにたびたび手紙をかいているみたいだよ、と教えてあげると、なんだかずいぶんびっくりしたかおをして、Tはきみの名前だろう、と言いました。ぼくはTなんかじゃないよ、と言うとじゃあ名前はなんというのといいますが、ぼくはにいさまのおとうとだから名前はないよ、というと、すごくこわい顔で笑いました。さっきまですごくやさしかったのに。いろいろなふうに見えます。ゆびわもNも。

 手紙 IからTへ 

 久しぶりに手紙を送る。こちらはもう随分寒い。Nに君の事が知れてしまった。本当に申し訳ない。僕が君に手紙をおくるふりをして文章を書き付けているのを弟が言ったらしい。
 今日は仕事の翻訳が良く進んで、気がついたら窓の外が真っ暗になっていた。明かりをつけようと思って振り返ると、扉の所にNが佇んでいるのに気が付いた。廊下が明るいので影になった顔がとても白く、陰鬱に見える。いつからそこにいたのか、尋ねたが答えはなかった。薄気味が悪くなって、そろそろ食事の支度だなと自分に言い聞かせるように呟いて、彼の横をすり抜けようとすると、逆に彼が室内に入ってきた。僕は自分の仕事場に人を入れるのが苦手なので、直ぐ出ていくように告げたが、意地の悪そうな笑いを浮かべるばかりで、動こうとしない。先だって少し書いて続きを書くためにおいていた手紙を見咎めるようにして、勝手に開くのだ。
「これはT氏へのお手紙ですね」
「そうだ」
「おかしいですね、Kから聞いたのですが、彼は死んだと」
 知っていたのかと少々戸惑いながらもそうだよとなるべく表情に出ないように返した。僕はTのことが好きだったから、彼に手紙を書くふりをして気を紛らわせてるんだ。まあちょっとした日記の変形みたいなもんだねと、笑いながら言った。
 彼は腑に落ちていない顔をした。それはそうだろう、誰が聞いても変な趣味だ。そのまま手持ち無沙汰だとでも言いたげな様子で、さっきまで僕が仕事をしていた椅子に勝手に座り、何かを探している様子で抽斗を開けたり閉めたりしだした。僕は慌ててそれはあまりにも無作法な行いだと止めると、無視をして顔を逸らす。仕方ないので腕を掴んで止めさせようとするが、事も無げに彼はそれを振り払った。その軽い動作にしては随分重たい力が加わった気がして、僕はよろけて机の上に半身を放り出すような形になった。大量の本や重たいはずの古いタイプライターがずり落ちて床に散らばった。僕は無様な格好を晒しながら「まあこの話はこれでおしまいにしてくれ。おかしな行動だというのは僕が一番よく解かっている。思春期に友人の死を目の当たりにするとそういった奇行に走る人間もいるのさ」と切れぎれに呟くとかれはそういうものですか、と呟くように言った。ごまかせたようなので僕はそのまま身を起こし部屋を出た。食事の席にはNは来なかった。元々食事の量が少ない彼はそういうこともままあるのだ。後で部屋に帰ってみると本はともかくタイプライターはすっかり壊れていて、どこか劣化していたのだろうかいくつかのキーが取れてしまっていた。
 君への手紙を他人に触らせてすまない。書きかけのそれは捨ててしまったから安心してほしい。それでは、また。

 日記 弟のもの

 ベットの上で目が覚めました。まどの外はまっくらで、まよなかのようでした。風が強くて、ガラスがびりびり言っていました。Nがうちに来た日のようです。
 しばらく目をあけていたら、暗い中からだんだんものが見えるようになってきました。そこではじめて、ベットのわきにNがすわっているのに気がつきました。まっくらなのになぜか目だけがきらきら光って緑色の星のようです。おどろきましたが、だまってのゆびでぼくのくちびるをふさいだので、なにも言いませんでした。
 「君に読んでほしいてがみがあるんだ」そう言ってNは白いふうとうをぼくにわたしました、にいさまがTさんにかいているてがみだとすぐにわかったので、返そうとしました。するとじゃあぼくがよむよと、Nはとても小さい声でそれをよみはじめました。

「たとえ許して貰えなくても、もう一度君に会えたらどれだけいいだろうと思う。なぜこんな事になってしまったのだろう。僕はやはりKのせいだと思えてならない。そう思うこと自体が、もはやなにかの病を得てしまっているのかもしれないが。
 Kが僕らの学校にやってきたのは五月の終わりの嵐の日だったね。こんな僻地の学校に転校生なんて面白いこともあるものだと僕らは一同に集まり、物陰からこっそりその姿をみたのだった。忘れる事が出来ないな。あれはまるで天使のように美しかったね。月光を束ねたような髪の色だと君は言った。僕たちはおろかな子供だった、彼は天使などではなかった。彼は瞬く間に僕たちの上に立った。ここに書くことがおそろしくて出来ないことが、沢山起こっていた。君は知らないだろう。知らなくていい。誰も君にはなにも言おうとしなかった。僕は今でも書けもしない。僕たちは君の事が好きだった、君には何も知らせたくなかったよ。
 あまりのことにじつは彼は人間ではないのではないかという馬鹿らしく幼いが、的を得たような噂が立ち、彼自身も面白がってそれを裏付けるような振る舞いをした。もともと食が細くはあったが、まるで食べないような時があったり、特に人気のない園芸部に入ってばらをいっぱいに植えたり。そしてそれがいつの間にか大量に枯れた時、彼を疑っていたうちの一人が、なかば本気で銀の十字架を彼に投げつけた。彼は無事だった。光のうちに消えて昇天などはしなかったという事だが。目の横を掠めたそれの尖った部分が赤い引っかき傷を彼の頬骨に沿ってつけた。絆創膏を貼って、一週間くらい後には綺麗に治っていたが。ばらは葉が白くなる病気だと先生が言っていらした。僕はそれを信じていた。
 たしかその一件から君のほうがふさぎ込むことが多くなったな。仲のよかったはずの友人たちがそのようにいがみ合うのは僕ですら堪えたから、そのせいかと思っていたら顔色までだいぶ悪く貧血で倒れることが多くなってきて、夏休みが始まると療養のために何処かに入院するという話が出たときは納得したし、僕らはみなそのほうが良いだろうと言っていたのだ。学校中が重たく、冷たい雰囲気が漂っていた。夏前だというのに、寒さを感じる日すらあった。
 君はしばらく前から授業を休んでいて、療養を早めるという話だったが調子が悪すぎるせいで移動もままならないという噂すらあった。そして夏休みが始まる三日前だったか。息を引き取ったということだった。講堂に僕らは集められ、その話を聞いた。到底信じられなかった。すすり泣く声、呆然とした顔。今でも忘れられない。
 誰かがKに紙屑を投げた、お前のせいだと口汚く罵った。もちろん彼は関係ないだろう、病気は病気だ。Kが君を夜に連れ出す姿を見たなどど言い出すものがあった。それが本当であってもなんの関係があっただろうか。君は既に死んでいた。いまさら何を言ったところで何の取り返しもつかない。
 しかし、奇跡はあったのだ。君が死んでからよく眠れなくなっていた僕はその日も夜に喉が渇いて起きてしまい、部屋の外へ出ていた。そこで見たのだ、廊下の奥の窓から冷たく差し込む月明かりに照らされて、裸足でしずかに歩いてくる君の姿を。白い寝巻きのすそが、歩くたびに光に透けて薄青く見えた。風が強い日で、ガラス窓が細かく震えているのが解かった。
 僕は驚いて立ち止まり手を伸ばした、君もゆっくりと腕を上げてそれに応じた。指に嵌ったガラスのついた指輪が、一瞬ごとに星のように光った。触れた指先は氷のように冷たかったが、僕は本当に嬉しかった。死んでいなかった、死んでいなかった。僕は君の名前を呼びながら涙を堪えることが出来なかった。
 しかし、君は生きている訳ではなかった。正確には半分死んでいるとでも言えばよかったのか、僕の名前も忘れているようだった。だけど僕が抱きしめると、赤ん坊のように笑った。僕はすぐに君を守らなければならないと確信した。その時点で僕もすこしおかしくなっていたのかもしれないが。僕は直ぐに実家に連絡した。とても都合の良いことに僕の実の両親は既に無くなっていて、名義や金銭の管理は遠縁の親戚が行っていた。少し人の道を外れた奴だが話のわかる男であるところの彼に事情を説明すると、面白がって迎えを寄越した。夏休みが始まる騒動に乗じて、僕たちは裏門からこっそりと抜け出し、家で待っていてくれた僕の乳母に君を預けることにした。何か一つ君のものが欲しくて、指輪を外してそれを持っていくことにした。学校のほうでは空の棺がそのまま彼の親に引き取られて行ったようだが、それでどんなことになったのかは聞こえてこなかった。
 そして晴れて僕が学校を卒業した際に、君を呼び出した。会ってみて非常に驚いた。君はあの廊下を彼方から歩いてきた、あの日と何一つ変わっていなかった。僕のほうはあれから随分背も伸びたし、服も靴もサイズが大きくなり、あの指輪もすっかり僕の指には嵌らなくなっていたのだが、君は柔らかい少年特有の微笑みを湛えながら十三歳のそのままであった。そして僕を見て相変わらずにこにこと笑っていた。
 話してみると学校に上がる前の子供程度の語彙で少しづつ言葉を選びながらものを言う。かっての純朴だがけして頭の悪いわけではなかった君自身の面影は無かった。乳母に話を聞くと、夜には小さな子供のように、毎晩涙を流されます、などという。僕は今まできみを放り出して何をしていたのだろう、と悲しい思いで一杯になり、もう二度ときみを離すものかと誓った。きみが時間の流れから切り離されひとりで彷徨うのなら、僕はこの一生が続く限りきみに仕えようと。
 この数年のうちに赤子から幼年になったように、長い時間があれば少しずつ君の魂も成長するのかもしれない。いつか君の魂が戻るようなときがあれば、この手紙を渡して言おうと思う。ずっと一緒に居ようねと。月日が経ち、僕の姿形が少年である君から離れていって、世間に弟だと、息子だと、孫だと言い訳をしなければいけなくなっても、ずっと君を待っているよ。また手紙を書く。これからもずっと。いつか読んでくれたら、返事はいらないよ。それでは。僕のTへ。」
 Nの小さな声でよまれた手紙は、まるで遠い国のおとぎ話のようでした。かれはよみ終わると手紙をたたんで、ぼくの手をとりました。
 「君は知っているね」
 ぼくはしずかにうなずきました。手紙を読んでもらったったあと、ぼくは彼の血を飲みました。首に噛み付くことはまだ出来なかったので、さびたハサミでかれはざっくりとうでを切り、ベットの横においていた小さなグラスに入れてくれました。赤黒い血がおもちゃのようなその杯に入っているとまるで夢のようで、くちびるに触れると氷のように冷たく、舌に触るとハチミツのように甘く感じられました。これで君もぼくと同じだと彼は言いました。それから頭がすっと冷えたような気がして、手紙のなかのことを自分のこととして思い出すことが出来ました。
 ぼくはのぞまず死んだわけではありませんでした。Kは一人で学校にやってきました、ぼくのためです。そのときぼくは長い間かかってずっと死んでいくとちゅうでした。病気のせいです。お父さんとお母さんもそれを知っていました。ですのでわがままで学校にいたのです。一人で死んでいくのはいやで、友だちがほしかったからです。ぼくはIやたくさんの友だちができました。しかしみんなはこれから長い間生きていくのです。Kも一人で死んでいく運命なのだと言っていました。かれはぼくのことをどこかで知って、そして誘いに来たのです。幽鬼となっても二人でもう少しだけ生きたいねと。
 ぼくはその誘いに乗りました。彼はぼくの首筋を夜毎噛み、ぼくはすごい速さで死んでいきました。死ぬのは何一つ怖くなかった。彼がいたから。けれど僕の容態を自分のことのように心配してくれる皆を騙すようなことをしてしまっているのが本当に悲しかったです。僕は死ぬ前に皆に本当のことを知らせる手紙を書きたかったのですが、Kからそんな事をすると皆から追われると言われ、両親にうつる病気を得てしまったので、死体が焼かれる恐れがある。棺が空でも諦めてくれと嘘の手紙を送るだけになってしまいました。そのことは別に悔いてはいませんが、長年にわたって僕を守ってくれたIのことを考えると止まったはずの胸も痛みます。その彼ですら近年は年を取らない僕のことを微かに、自分でも気が付かない程度に疎ましく思っていたのを知っています。彼とともにいた長い時のうちに、弟という話にも随分無理が出る年齢になってしまいました。もう直ぐすればまたどこかに引っ越して今度は親子ということになっていたのかも知れません。
 ぼくたちはKがいつのまにか纏めていた荷物を手にそのまま静かに家を出て、どうしたのかは解かりませんがNと名乗っていた彼であるところのKが家から少し離れたところに呼んでいた車に乗り、遠くの町へと行くようです。この日記はその車の中で書いています。彼は僕の手元を覗き込んで随分頭がしっかりして来たようじゃないかと笑っています。
 この指輪は君に返そう、彼は言います。涙型のガラスの付いた偽者の銀色の指輪です。これはぼくたちが二人でいようねという約束をした時、彼から貰ったものでした。こんな宙ぶらりんな状態でずっと来れなくてごめんね、捜していたんだ。と彼は言います。ですがぼくは思います。夢の中のことのようですがIを兄として呼ぶ日々があって良かったと。直ぐになくなるはずの人としての時間が、夕暮れのような時間だったとしても長くあって良かったと、そのように思います。
 Kは窓から随分遠くを見ています。外は真っ暗でぼくにはまだ何も見えませんが、いずれ解かるようになるのでしょうか。この車はどこまで行くのでしょう。もう明けることの無い夜を。

 手紙 IからTへ

 朝起きるときみが居なかった。思ったよりも驚いていない自分に驚いている。やはりNはKだったのか。それなら変な嘘をつかずに最初からそう言ってくれば良かった。学校を出て、君と暮らしてから十余年が過ぎた。僕はずっと君を待っていたのだが、僕が死ぬようなことがあればきみはどうするのだろうと最近はずっと思ってはいた。仕方の無いことだ。
 思うにきみをあの時学校から連れ出したとき、僕はあらかじめ罰を受けていたのかも知れない。君が置いて行った血まみれのグラスは捨ててしまおうかと思ったが、先ほど見たら残っていた血も全部蒸発したように跡形もなかった。君たちの痕跡はこのように無くなっていくのだろう、思えばNが掃除ばかりしていたせいで随分と綺麗だ。ご丁寧に少ないとは言え服などはすべて持って行ったのだな。
 君たちが切り貼り遊びをして僕の部屋に置いて行った一枚。錆びた鋏、部屋の隅から出てきた鮫の歯の化石。彼等がくれた白い枯葉。壊れたタイプライターにこのグラスひとつ。だがしかしこれもあの指輪のようにいつかなくなっているのだろう。それまではよすがになるのだろうか。グラスが陽を受けて美しい。今や僕は一人だ。
 いつか君に読んでもらおうと書き溜めていた手紙をすべて出してきて箱に入れた。最後のこれを書き終えたら一緒に庭で燃やしてしまおうと思う。仕事も年内には一区切り付きそうなので、そうしたら新しいものは受けずに、街に出てもうすこし稼ぎの良いものを見つけて、普通の人間のように暮らそうと考えているよ。君たちが出来ない事をしたほうがいいのかな、と思っている。
 僕はずっと君はKに騙されかどわかされたのだと思っていた。しかし一度ならず二度までもKとともに行くのならそれはそうではないのだろう。本当のところが君に訊けないのが辛い気もする。
 君たちはこれからも永遠に少年のまま生きていくのだ。僕は老い、やがて死ぬ。しかし僕もかつては少年の日があった。そしてきみと彷徨うように生きてきた時間は長く引き伸ばされた少年の日の続きで、いまやそれも終わりだ。君たちのこれからの日々は善き物ではないだろう。自然の摂理に反したことだから。恐ろしい事ではある。だがその中で君たちが幸せであることを願ってやまない。
 外では風が出てきたようだ。これ以上強くなると火を起こすのに難儀しそうなので、この手紙はここで止めよう。
 もし僕の今後の人生で君たちに会うことがあるなら、どうか本当のことを教えてくれ。その日までに僕は君たちが羨むような人間の生を謳歌していようと思うから。それではまた、どこかで。

(2014/10/17 )

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