四十八、鷹の背中
眼下に蠢く鈍色のうねりは、歪な円形の壁を取り囲むように群がっていた。いま少しだけ高度を落とせば、その鈍色が歩兵の甲冑であり、彼らを阻んでいるのが聖都リティッツィを守護する城壁であることが容易に知れた。
聖ジョルジュ、エスパラム。
聖ブロワ、バルティエ。
聖アウグスタ、ラ・ピュセル。
聖ブロワ、ノラヴド。
東西南北を問わず轟く喊声はしきりに聖人の加護を求め、彼らの主の名を誇るように叫んでいる。その数は優に五万を超えていた。
鷹の目は今一度高度を下げ、一群の中に視線を走らせた。最前に盾を構えてへし合っているのは歩兵と弓兵。そのやや後ろには投石機がずらりと並び、城市内と言わず城壁と言わず、石弾のつぶてを雨霰と投げ込んでいる。いずれも狙い易いが金にはならない目標だ。雑兵などはいくらでも替えがきくし、上空からの投擲に投石機を全壊させるほどの威力は無い。
狙うのはさらに後方。最後尾の輜重ではなく、その手前に見える指揮官達の天幕だ。鷹の目は手綱を繰って大きく右に旋回した。二度の旋回は標的確定の合図。彼に続く八十余りの天馬騎兵が同じように旋回しながら標的直上に集合する。
指示通りの動きを確認して、鷹の目は眼下に短槍を投げつけた。短槍は空気を切り裂き、真っ直ぐ目標の天幕に落下した。後を追う部下の短槍も過たず目標に的中する。
突然槍の集中豪雨を受けた天幕は無残にも穴だらけの布切れと化して風に流された。満足して良い命中率だったが、眉根を寄せる鷹の目の表情は思わしくない。敵陣の反応が希薄なのだ。
どうやら無人の偽装天幕だったらしい。敵陣の中には上からでは見分けのつかない似たような天幕がいくつも散見している。見た目に派手なものを狙ったのだが、それこそが敵の術中だったようだ。
ならばと鷹の目は左右に馬体を傾けた。散開の合図で手当たり次第に天幕を潰させる。天馬達は青い草原を自由に駆け回り敵陣に槍のつぶてを降らせた。
程なく散発的な悲鳴が上がる。何人かは当たりを引けたようだ。
口角を上げる鷹の目だったが、手勢が数騎減っていることに気づいて再び顔をしかめた。慣れない者が高度を下げすぎて敵の矢にでも当たったのだろう。まさか味方の槍に当たって落ちた間抜けなどいないと思いたい。
馬鹿野郎め。舌打ちして高度を上げると、一際大きな左旋回で部隊に集合をかける。すぐに集まってきた部下の数が二騎ほど減っていることを確認して一層機嫌を悪くした鷹の目は、戦果の確認もせず市内へ馬首を向けた。
鷹の目は聖都リティッツィの中心部に位置する宮殿の内庭に天馬を降ろした。元がルオマの豊穣を象徴する領主の住まいである。彼に続いて天馬八十騎が降り立っても十分に余裕のある広さだった。
地上から団長の帰還を確認していたのだろう。程なく副団長パスカルが鉄靴を鳴らして庭園を駆けて来た。
「お疲れ様で御座いました、団長殿」
口髭の下に微笑を浮かべて、パスカルは団長の愛馬の手綱を預かった。
一方で鷹の目は乱暴に兜を脱いでしかめた顔を振った。
「二人もやられた。全く善意ってやつはとかく報われないものらしいな」
「失礼ながら団長殿」微笑のままのパスカルは腰に提げていた皮袋を差し出した。「見返りを求めないから善意と言うのでは?」
「坊主のようなことを言うな」パスカルの手から皮袋を奪って、鷹の目は尋ねた。「首尾はどうだ」
「順調と言えます。本日の戦死報告は十二。負傷は二百ほどおりますがいずれも軽傷です。すでに各戦線からの撤退を開始しており、遅くとも二刻後には東門へ集結出来る見込みかと」
ぐいと二口ほど水を流し込み、鷹の目は皮袋を返した。
「ご苦労。先導は任せたぞ」
口元をぬぐって踵を返すと、荘厳な軒の下、所在無さげに佇んでいる人影に目をやる。
「さて秘書官殿」口端をわずかに歪めて、鷹の目はあごをしゃくった。「案内を頼もうか。お得意様に、最後の挨拶くらいしておくのが礼儀だろう」
百を数える臣下が居並んでもゆとりを感じられる広大な玉座の間。往時は喜びと祝福の声が長く尾を引いた高い天井にも、今は地の底から響くようなくぐもったつぶやきが聞こえるのみだった。
法王ジャコモは未だその玉座に身を置いていた。権杖をかき抱く手は振るえ、その顔色は純白の祭服よりなお白い。時折喊声に被せられながら、それでもたった一人、一心不乱に聖句と祈りを繰り返していた。
不意に人の気配を感じ、ジャコモは血走った目を向けた。
「何の用だ」
天井高くに靴音を響かせて、鷹の目のジョバンニは許しもなく玉座の前に進み出た。
筆頭秘書官フェデーレ・ベリーニも後に続く。こちらは流石に訪いを欠かさなかったが、その声は鷹の目の無遠慮な靴音より小さかった。
「一応戦果の報告と、挨拶をな」不遜極まりない態度で鷹の目は切り出した。「知っての通り今日も戦があった。と言うより今もその真っ最中だが、うちからの動員は四千。戦勝手当てはつかないから一人当たり銅貨二十を四千人分か。いくらになる、秘書官殿?」
尋ねられ、フェデーレは指を折り数えた。
「銀貨で、八百」
「だ、そうだ、法王様。おっとまだ半日しか経ってなかったな。なら今日のところは半額でいい」
珍しく軽い調子で鷹の目は玉座を見上げた。
対するジャコモの表情は真逆だった。疲労の隠せない赤い眼をこれでもかと言うほどに見開き、震える唇は開閉するばかりで中々言葉を返せない。ぎりと強く歯を噛み締めて、ようやく搾り出したのは、やはり怒りだった。
「ふざけるな」
初めの一言が静かに口を出ると、堰を切る勢いでジャコモは激した。
「ふざけるな、この役立たずめ! 戦に勝ちもしないで、どの口がそんな金をせびるつもりだ! 今すぐ前線に戻れ! そして聖都に群がる邪教徒どもを皆殺しにしてみせろ! 金が欲しければ相応の働きをするのが、貴様ら傭兵の責務であろうが!」
そこまでまくし立ててジャコモは息を切らした。必死の叱責もどこ吹く風と、鷹の目は顔色を変えずに答えた。
「給金については契約の時に話がついてるはずだろう。法外な額は要求してないつもりだが」
「黙れ! 契約だと!? それを引き合いに出すなら貴様こそ約定を守れ! 神聖なる天主様の御前で、必勝を誓った貴様の方こそ!」
「こと篭城戦において、負けってのはもちろん城を落とされることだが、それじゃあ勝ちってのは何だと思う?」
唐突に問いかけると、鷹の目は相手の答えを待った。
激するばかりのジャコモには冷静な思考など出来ないらしい。筆頭秘書官の方からも答えはない。
鷹の目は吐息を漏らした。やれやれと頭を振り、相も変わらず口端を歪めたまま続ける。
「城を落とされないことさ。つまり俺達は負けてない。現に今、リティッツィに敵の侵入を許してないんだからな。契約が成立したあの日からずっと、一敗もすることなく勝ち続けてるってことだ。あんたの神の御前で交わした約束だって問題なく履行できてる。違うか?」
不敵な笑みで玉座を見上げる鷹の目に、ジャコモは一瞬返す言葉を失った。その論説に何らの矛盾も見出せないためだった。
「き、詭弁を……!」
苦し紛れに返す声は小さかった。鷹の目は切れ長の目を細めて続けた。
「筋は通ってるはずだ。詭弁は、どちらかと言えばあんたの方じゃないか。金は払わないんじゃない。払えないんだろ。なあ、秘書官殿?」
フェデーレは思わず顔を伏せた。脇に抱えた帳面を確認するまでもなく、それが事実だと知っているためだった。
包囲が始まれば戦闘は毎日起きた。敵を追い返すたびにジャコモの与り知らぬところで戦勝手当てが発生し、金は国庫から出て行くばかりで返ってくることなどほとんどないのだから現在の窮状も当然の結果と言えた。なんとなれば、リティッツィは敵勢力の完全なる包囲下にあった。いかに天下随一の経済大国ルオマの都と言えども、その基盤となる貿易事業を遮断されては富みようもないのだった。
もっとも、金は国庫から傭兵隊へ所有者が変わるだけで、その絶対量が減るわけではないと言う点、まだましだった。
深刻なのは食糧や矢玉と言った消耗品の類である。篭城の間消費される物資は補充されることもなく、すでに底を尽きかけていた。日を追うごとに食が貧しくなり、また激しさを増す敵の攻勢に、必然衰えていく士気をなんとか維持しながら、実に六ヶ月もの間都を守り続けてきた鷹の目の手腕と神国臣民の努力は賞賛されるべきものだった。
しかしこの辺りが限界だろう。それが最前線を知る鷹の目の極めて冷静な結論だったが、この期に及んでもジャコモは、未だ神による救済を諦めてはいなかった。信仰のためなら永遠にだって戦い続ける覚悟を持っているだけに、物質の方が先に限界を迎えたのはなんとも皮肉な話だった。
信仰が彼らを救わない現実は、人が信仰なくしても生きていけると言う事実を逆説的に証明しているのだ。
つまりは真実だろうが偽りだろうが、神と言う存在そのものが疑わしいと言うことだ。口端を歪めた鷹の目は再び玉座を見上げて続けた。
「全く、金の勘定ってのは大事だって話だな。神の教えよりよっぽど有り難いしためになる。今は亡き財務卿の存在が偲ばれると言うものだ」
財務卿グリエルモ・カルロはすでにこの世の人ではなかった。このリティッツィで篭城戦が始まって三月ほど経つ頃、敵方への内通が発覚した咎で斬首の処分を受けていたのである。
当時、戦況はすでにして逼迫した状況にあった。情状酌量の余地もなく、法王の怒りは即日の執行を要求し、庇う者も誰一人としていなかった。
「貴様が」ジャコモはぎりと歯を軋らせて答えた。「貴様が手をかけておきながら」
「直接手を下したのは確かに俺の部下だが、命じたのはあんただろ。責任転嫁は神に戒められてないのかい」
鷹の目の皮肉に、ジャコモは殺意のこもった目を向けるだけだった。鷹の目はなおも口元を歪めたまま続けた。
「まあそう怒るなよ。あんたの判断は妥当だった。内通者にお咎め無しじゃ示しがつかんからな」
言って鷹の目は敵に通じたくなったグリエルモの気持ちも察していた。金の流れを理解していた財務卿には、他の誰よりも具体的な想像を伴って今日の窮状が見えていたことだろう。説得を試みたところで法王は折れない。固い信念でもって真実の神を信じていたからだ。世界の基準を、絶対的な神の存在に求めていたからだ。だとすれば限界を感じて逃避する先は、確かに敵方以外にあり得なかった。
頭の回る男だった。だがその賢さが、彼にいらぬ野心を芽生えさせてしまった。順当に商家の番頭をやっていれば、まず不自由ない人生が送れただろうに。
無いものばかりを求めたがるのは人の性か。不意の感傷に鷹の目は小さく溜め息を吐いた。
「まあ、ともかく、給金が支払われないなら契約もこれまでだ。世話になったな法王様。今日分の金はあんたへの餞別ってことでまけといてやる。どうかお達者で」
袖無し外套の裾をつまみ、鷹の目は優雅に一礼して踵を返した。
「待て」ジャコモは制止した。止まる気のない後姿に再度声を荒げる。「待て、ジョバンニ!」
鷹の目は振り返らなかった。隊旗と同じ、白い十字の刺繍が施された彼の袖無し外套が、ジャコモをあざ笑うようにひらひらと翻っていた。
「余の命が、聞こえんのか!」
ジャコモは権杖をかざして怒鳴りつけた。そしてその直後、喉を締め付けられる息苦しさに呻いた。
「穏やかじゃないな、法王様」
今まさに去ろうとしていた鷹の目の声が眼前に、いや、眼下に聞こえた。ジャコモの首に食い込み顎を上向かせるのは鷹の目の手だった。
一瞬で間合いをつめた鷹の目は、片手で軽々ジャコモの首を締め上げると、諭すように続けた。
「あんたには稼がせてもらったし、益の無い殺しは俺の信条に反する。黙って送り出してはくれないか」
口端から泡を垂らして、ジャコモは細枝のような手足を必死にばたつかせた。宝冠が玉座の肘掛に当たり、からから音を立てて玉階を転がり落ちる。顔色は赤から青に変わり、鼻水と涙が口端の泡と混じって鷹の目の手に垂れる。
それでも鷹の目は手を緩めなかった。ジャコモが未だ手放さない権杖に、全身からかき集めた彼のマナが残り続けているためだった。詠唱すれば如何様にでも『魔法』を行使出来る。窒息しながらこの量のマナを散らさずに維持出来るジャコモは、鷹の目にとっても警戒を必要とする相手と言えた。
しかし、やがて権杖は力なくジャコモの手から滑り落ちた。
鷹の目は土色に転じようとしているジャコモから手を放し、激しく咳き込む老体に軽く一礼して玉階を降りた。今度こそ足を止めることなく、玉座の間を後にする。
フェデーレは、足元に転がる宝冠と玉座に手をついてくず折れるジャコモと、そして去っていく鷹の目を忙しなく見やり、結局は鷹の目を追いかけて玉座の間を出た。
上等な絨毯に爪を食い込ませて、ジャコモは平素祈りを奉げる時よりなお必死に空気を求めていた。
出て行く二人はおろか、転がる宝冠にも手放してしまった権杖にも、自身の体液で汚してしまった数珠や祭服にあしらわれている十字の飾りにも、一切注意を払うことなく、胸を押さえて咳き込む姿に、最早威厳は無かった。
「どうするつもりなんだ」早足で後を追いかけながら、フェデーレは尋ねた。
「ここでの仕事は済んだ。次を探すだけだ」
鷹の目は外套で手を拭うと変わらぬ歩調で廊下を歩いた。
「次って、城外の囲みを見たろ? あんな中をどうやって」
「ノラヴドに伝がある。東門を開ける条件ですでに話はつけてある」
こともなげに答える鷹の目に、フェデーレは思わず足を止めて怒鳴った。
「待てよ! それ、内通じゃねえか」
「さっきまで何を聞いてたんだお前は」口元を歪めた鷹の目は足を止め、肩越しに振り返って答えた。「契約ならつい今しがた解消されただろう。今の俺たちに東門守備の義務はない。勝手に開けて勝手に出て行く、それだけだ」
鷹の目は再び歩き出した。フェデーレは慌てて後を追った。
「ノラヴドに伝って」フェデーレはなお疑わしい表情で尋ねた。「東都を出る時、あんな派手に暴れといて」
「問題ない。あれより前に出来た伝だからな。前の雇い主が、この反乱に際してノラヴドへ亡命する時、少し丁重に手を貸した。古風なルオマ貴族だ。冷たくあしらうような恩知らずな真似はしないだろう」
「前の、雇い主……?」
口の中で繰り返すのは違和感のためだった。前の雇い主。この言葉をこの男の口から聞くのは初めてではないはずだった。一体いつの時に。思いを巡らすフェデーレは、鷹の目と初めて対面した時のことを思い出した。
東都の前領主を取り逃がした件について、フェデーレの詰問にこの男はこう答えたのだ。「逃がした俺を責めるのではなく、逃げおおせた前の雇い主を褒めるべきだ」と。
つまり鷹の目が言う前の雇い主とは、東都の前領主セバスティアーノ・ディ・マラテスタ伯爵のことに相違ない。
「騙したな」フェデーレは知らず声を震わせていた。「逃げられたなんて嘘だったんだ。あんたは初めから逃げ道を作るつもりで、東都の領主をノラヴドに」
勝つ気なんて無かったんだ。勝てるつもりなんて無かったんだ。神の国なんて土台無理だと思っていながら、ジャコモの無謀な野望を手伝うを素振りでいながら、その実はただ金だけを掠め取って、崩壊するこの国からまんまと逃げおおせるつもりなんだ。こんな非道は見たことが無い。こんな悪人は南ルオマの片田舎、ペルーノ村にはいなかった。一体どれだけの人が、あんたに期待したと思ってる。あんたに神の国の未来を託したと思ってるんだ。皆の思いを、願いを裏切って、あんたは。
心の中で激しく罵倒しながら、フェデーレは昂ぶる胸の内を抑えられずにいた。震える唇は恐怖のためではない。鷹の目の悪行に対して怒りを覚えているわけでもない。
フェデーレの身を打ち震わせるのはどうしようもない憧れだった。己の無力を自覚している分、フェデーレには力に対する強い憧れがあった。傭兵憎しを唱えておきながら手に武器を取ってジャコモに追随したのも、利己のためにまるで他を省みない鷹の目の身勝手な振る舞いに無意識の内に惹かれていたのも、全て力に抱く強い憧憬のためだった。
自身を衝き動かす強烈な感情に、フェデーレはこの時初めて気づいた。父を殺し、姉を奪い、故郷のペルーノ村で破壊の限りを尽くした身勝手な傭兵たちの暴力に、そうか俺は、憧れていたのか。
フェデーレは不意に足を止めた。前を歩いていた鷹の目が、同じく不意に足を止めためだった。周囲を見渡して、いつの間にか宮殿内庭に戻っていることに気づいた。
内庭の中央には美しい毛並みの白馬がいた。鷹の目の姿を認めた白馬は待ちかねたと言うように鼻息を吐き、鬣をなびかせた。蹄で高い音を響かせて優雅に石畳を闊歩し、程なく鷹の目の眼前で立ち止まる。ふいと顔を横向ければ、轡の下に垂れた手綱がちょうど差し出される形となった。
「俺達はもう行くが」鷹の目は手綱を取った。そして思い出したように振り返って尋ねた。「お前はどうする、フェデーレ」
フェデーレはごくりと喉を鳴らした。どうする。鷹の目はフェデーレの名を呼んで尋ねた。ついて来いと命じるでもなく、達者でと告げるでもなく、他でもないフェデーレ自身に選択を委ねた。
どうするだって。フェデーレは最早考えなかった。考える前に口が動いていた。
「あんたに、ついて行ったら」
なれるだろうか。俺も、あんたみたいに。強くて、何かを成せる男に。なれるだろうか。
鷹の目は答えなかった。ただ微かに口元を歪めた後、鞍上に跨って馬首を返した。
フェでーレは夢中で、その後を追っていた。素っ気無く背を向けながら、決して足を速めようとはしないその後姿を、夢中になって追いかけた。




