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キジンガ  作者: スグル
7/7

第七話「暗示」

………………


カジンは、公園のベンチに背をかけている。

その間に、彼は異様な緊迫感を感じている。

誰かから、睨まれているような感覚だ。

(なんだ…)

身の毛のよだつ感覚に、彼は恐怖した。

とりあえず、ベンチから立ち上がり背伸びをし、立ち去ることにした。

とりあえず、勝手に行動しはじめたマサイを探すことだ。


………………


一方、マサイは不思議な少女と町のビルの隙間で出会った。

その少女は、見据えた目でマサイを見つめる。

(なんで、こんな娘が、こんな場所に?)

そう、マサイは思う。

すると、その少女が口を開いた。

「あなたは、たぶん、逃げ切れない」

その言葉に、マサイは驚く。

逢ったばかりの娘に、現在の自分のことを示すような言い方をされたのだ。

「どういう意味だ!」

思わず、反論した。

だが、彼女はなにも言わない。

すると、彼女は立ち上がり、その場から去った。

マサイは、ただ呆然と立ちすくんだ。

まるで、これからの自分の末路を言われたようで。


だが、それでも彼らは逃げなければならない。

何故なら、もう人とは違う力と運命を持ってしまったのだから。


………………


カジンは、歩いた。

思えば、自分が少年院から脱獄してから、まだ一日も経っていない。

なのに、今では塀の外の空気を吸っている。

昨日まで、考えられなかった状況だ。

もう一生濡れ衣のまま、閉じ込められていたと思うと、不本意だが、マサイという男に感謝しなければならない。

そして、これからはどうなるのか…。

そのことも、いつも考えていた。

しかし、こうなってしまった以上は逃げ切るしかないと、自分に誓うことに、彼は決めた。


………………

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