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化け猫おちる  作者: 帆多 丁
26年前
9/9

8. 化け猫おちる

 この世の地獄か石つぶて

 哀れな男に情けはなしや

 刀ぎらりと光れども

 真昼に月が降ってきて

 あいや妖しの化け猫さまが

 おいらを天にのぼらせた

 あーこりゃ、あーこりゃいい匂い



「恥ずかしいから匂いのくだり変えようよ。なんで入れたの? 絶対そんなはずないんだけど」

(そこは同感であるな。あの時は、何日も着の身着のままで過ごしておったのだし)

「右目殿もそう思うってよ?」

「いや、ユエさん、本当にいい匂いしたんですって。幻の紅沈香チャンフンドゥもかくや。そこは譲らない」

「もう」

「お腹のすき具合はどうです?」

「わたしの? 居候の?」

「ユエさんの」

「まだ平気。お腹すいたの?」

「はは、実は」

「いいよ。いったん止まって、お昼にしよう」

「あ、そうだユエさん」

「なに?」

「愛してますよ」




「また、急に、そういうこと言う……」

「どうです?」




「……もう」



<化け猫おちる 完>

ここまでお読みただきありがとうございます

よろしければ、ブックマークや評価などいただけると大変励みになります。

それでは、次話「化け猫をまつ」でお会いしましょう。

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