第五話 青木純子
嘘やろ…?なんでなんで?
なんで倒れてる女の子を、周りの人は見殺しにしてるん…??
助ける…助けへんと!
石那が現代にタイムトリップする少し前、仕事に忙殺さている女がいた…
???「では、依頼業務等が終了しましたので原田様、確認をお願いいたします」
原田「ありがとうねぇ青木さん…本当に助かるよ」
青木「いえいえ、私としましても処理する事柄が少なかったので助かりました!
普段から家計を丁寧に管理されているのが分かります」
(事実本当に助かった…こういう類の仕事をお願いする人の九割方が、雑な帳簿つけてるから…)
原田「嬉しいねぇ!でも先生の仕事に比べたら屁でもないし、自信持って!それじゃ、またよろしく」
依頼人の背中を見届けた後、一人ぼそりと呟く
青木「これで仕事も一区切りついたし、人もいないのでええですよね…」
完全防音の自室に戻り、声を張る
はああああああああああああああああばばあばばあばば!!!!!
青木「仕事多いってマジで、わたし税理士やからって限度あるやろ簿記も帳簿もこの世から消えてくれええええ!?」
はぁ…はぁ
青木「ご飯作るのもダルいし、部屋片付けるとか無理無理カタツムリ…そんなことする暇あるなら可愛い女の子見てるほうが生産的やろもう…」
愚痴が止まらない…
青木「頭冷やそっかワレ…」
そういう日は温泉や、温泉に行こう。疲れ取ろう
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大阪府〇〇市 ふゆかいの湯前
石那がタイムトリップした同刻
彼女は頭を冷やすどころか、熱が入るような出来事に遭遇していた…
(嘘やろ、嘘やろ…!??
なんでこんな若い女の子が、ボロキレ1枚だけ羽織って行倒れてるん!?
それもそうやけど、周りで見てるだけの人はなんなん…?)
冷や汗が首筋を伝う…
(病院と警察署はここからやと遠すぎる…待ってられへん今、私にできることは…!)
思いついた時には、体はもう勝手に動いていた
青木「大丈夫ですか!?」