第三話 興味の赴くままに
巻物は何処へ…?
後の世は何処へ…?
ああ、あかん…あとお団子10串食べれるのに…うちの分とらんといt
父「もう起きろー石那!飯できとるぞ」
まだ…食べたい…
父「寝とったらお前の分の団子も食べるぞ」
石那「待って待って!?起きる起きる!やからお団子だけは勘弁してえやあああ!」
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石那「ほんまに朝からあの脅しは酷いわ…人の心とかないんか…?」
父「人の心あるから団子は石那の分残しとるやろ?」
それもそっか父よ、なんかごめんな
「それはそうとして父さんや、今日私予定あるから先に家出るな!」
父「行くんやったら礼儀しっかりしときや。粗相して店の面子潰したら引き回すで」
「やっぱ人の心ないやんか…それじゃあ」
いってきます
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石那「父ちゃんごめん…やっぱ好奇心には勝てれへんわ…」
銭湯行った時も、帰り道も、夢の中は
…途中までやったけど、どうしても巻物の事が引っ掛かってた
後の世はどんな所なんやろう…?
石那亭はまだ続いてる?家はどんな感じになるんやろ?ご飯はもっと美味しくなってる?
………………あかん、めっちゃ楽しみになってきた!
「よし!まずは近所の方から行ってみよ!」
ーーーーーない
やっぱり噂話やからか、詳しい事はみんな知らへんかった…確かに胡散臭いけども、みんなもっと興味持って欲しいなぁ
「よし、次は銭湯方面に行ってみよ!」
ーーーーーない
いや、正確には銭湯の主人に話聞いてみたら
(この類の噂話なら市場の方に流れてるぞ)
って言ってくれたから収穫はある!よし!
「もう陽も傾いてってる…次で最後にしよか」
ーーーーー
そこの綺麗なお姉さん!ちょっとええですか?
「あ!こんにちは〜
石那ちゃんやん!?元気してた?」
やっぱ人多いなぁ…やからお客さんにもよく会う
「お陰様でそりゃもう、天下統一しちゃうくらいですよ!
今ですね、その元気をお宝探しに使ってるんです!
「こんな形の巻物って見たことないですか?」
土工さんから聞いた巻物の特徴を、なるべく
拾って描いた巻物の絵を差し出す
「うーーん…?ごめん石那ちゃん、分からん
ごめんねぇ力になれんくて」
やっぱり知る人なんておらんか…
「いえいえ!こちらこそ変なこと言ってもうてすんません!
あんがとございました!」
彼女は話が終わると、長くて青色かがった綺麗な髪をたなびかせ、私の隣を横切った
ーーーーーーーーーー結果、ない
うわああああああああああん!!!
巻物ねえですよ、土工さああああああん!!!!!!!