1番
初めて書きました。下手ですが生暖かい目で見て下さい。
幼い頃父親と観ていた番組がある。その番組の名前は忘れてしまったが大まかな内容は少年がロボットに乗り悪者を倒す
よくあるロボットアニメだった。
少し冷え込む4月の朝、男の子は目覚めた もう少しベッドの中にいたいと思う欲望を抑えてベッドから立ち上がる。
男の子の名前は元気 今日から高校二年生になる男の子だ。
元気は大きなあくびをしながらテレビを付けた テレビにはスーツを着た男性が淡々と情報を読み上げている姿が映る
[…次のニュースです、アメリカ重機会社Rーbotの社長が日本に来日することが決まりました]
テレビからの情報を軽く聞きながら学校にいく準備をしていく
準備を整え元気は家から出た。家の外に止めてある白いバイクにまたがりエンジンをかけた。元気の高校は少し遠くバイクで通っている 轟音と共に物凄い速さで元気は走りバイクを操る。 もちろん捕まらない速度で走って
学校に着き元気は駐車場にバイクを止めた。
「おーい元気」
後ろから声をかけられ元気は振り向く 金髪に髪を染めている元気のクラスメイト 佐藤が手を振っていた。
「やあ、佐藤。」
「おはようさん、しかし元気 相変わらずそのバイクスゲー音だよな」
元気は佐藤に言われ少し考えたが 「そうかなこんなもんだろ」と答えた
「いやいやマジでスゲー音だぜ、F1ぐらい音でてるから」
佐藤と談笑しながら元気は教室に入っていった。チャイムが鳴りHRが始まるが担任が話をしているのを全く聞かずに元気は窓の外を眺めていた。
何故こんなに退屈なんだろう… 元気は思っていた、元気について少し話そう。身長は167㎝髪の毛の色は黒で少しカールしている運動神経はそこそこで勉強はあまり得意ではない。元気の両親はいない二人とも既に故人になっている、元気は毎日退屈そうに過ごしている 退屈な今日が始まりまた終わる 元気はそう考えていた。
「おい、光ヶ丘聞いているのか?」
「はい、何でしょう?」
「もう授業始まっているぞ」
光ヶ丘元気は教師に言われ教科書を出した。教師は元気が教科書を出したのを確認して話始めた
「今日の授業を始める前に皆も知っているある産業について話そう、君たちが普段使っている機械は何だ?」
「スマホです。」一人の生徒が答えた
「そうだね、そのスマホ何で動いているかわかるかね?」
「〈イブ〉バッテリーです。」また別の生徒が答える
「そうだなその〈イブ〉は今から約十年前一人の研究者が見つけた様々なエネルギーの代わりになる夢のエネルギーだ、その研究者は半永久的に使えるエネルギーを見つけイブエネルギーと名付けた」
教師は続けて話す。
「このイブエネルギーのおかげで私たちの暮らしはさらに良くなった。電気代は全くかからず車にガソリンを入れないで良くなった、おかげで今の若い子は車にガソリンなんか入れていたのかと驚くぐらいに私達の生活、いや世界が変わった物なんだ」
そうだ今や私達の生活に一番必要不可欠と言われるエネルギーとなった
「その中でも機械産業はイブエネルギーのおかげで爆発的に力を付けた、そして機械産業で一番大きい会社がイブエネルギーを使い、発掘作業中また世界を変える物を見つけた、何だかわかるか? 光ヶ丘」
「ユウ合金です。」
「その通りだ、この新しい合金とエネルギーで驚くほどに変わった。ロケットの打ち上げも月に行って帰ってきてそのまま木星まで行けるようになったし電化製品はコンセントを繋げなくてもそのまま使えるようになったり、もはややりたい放題だ」
教師はもうお手上げと言う手振りをして生徒達から笑いをとった教師は笑いが止まってから話を続けた
「そう、そしてこの二つに目を付けた男がいる 今世界で最も有名なロボット産業のトップ、スイッチ氏だ 彼はこのイブエネルギーとユウ合金を使いロボットを作ったそれがアダムスだ。」
アダムスとはスイッチ氏が作った正式名、汎用性二足歩行型機動兵器。基本カラーは白で災害時や現場作業または重要人物の護衛など様々な使い方が出来る用設計された機械である。全長約3m 基本一人乗りの機体で日本では自衛隊や警察官なども使っている ちなみにアダムスは普通自動車の免許で移動だけできる。それ以外は別の免許が必要になる。
正しこちらは一般的にアダムスと呼ばれない、一般的にアダムスと呼ばれるのは人型二足歩行のロボットだ
「みんながイメージするアダムスは人型の方だと思うがザックリいうとイブエネルギーとユウ合金を使っている物は全てアダムスだということだ」
教師はそう付け加えた
「何故アダムスの話をしたかと言うと今日ニュースで観た子もいると思うが先ほど話したユウ合金を発見した会社、つまりRーbot社の社長が日本に来る事になった。そこで日本にあるRーbot社に我が校は感謝の手紙を書くことになった」
教師はそう言い生徒達に作文用紙を渡した。生徒達は作文用紙を書いていると教師は口を開いた
「ちなみにイブエネルギーを見つけた研究者の名前は光ヶ丘博士だ、そこにいる光ヶ丘元気のお父さんだからな」
皆の視線が元気に集まる、皆の視線に元気は苦笑いをした
「今日は散々だった。」
学校から帰ってきて一人しかいない家で元気はそう呟く、学校で元気の父親の事を言われ同級生から質問攻めにあったのだ。元気はソファーに座りテレビを付けたテレビにロボットアニメが映り元気はすぐさまテレビを消した。そして溜息をついた。
ソファーで横になり元気は目を閉じた。
今から十三年前、元気が四歳の時だ、いつも帰りが遅い父親の代わりに元気は夕飯の用意をしていた。幼い元気は電子レンジにレトルト食品を入れ温めそれを皿の上に出す。母親は元気を生んだすぐに死んでしまっている。普段一人で食べる夕飯だが今日は違った珍しく父親が早く帰ってきたのだ、久しぶりに二人で食べるご飯が美味しく感じたのを元気は今でも覚えている。ご飯を食べる元気に父親は話しかけた。
「なあ、元気お父さんなロボットを作らないかと誘われているんだ。」
幼い元気は目を輝かせて答えた
「絶対に作った方がいいよ」
元気はロボットが大好きだった、大きくなったらロボットに乗り悪者を倒す そうなると思っていた
「お父さんはすごいんだね、ロボット作るなんていつかは僕にも作ってよ僕のロボットを」
「わかった、約束するよ」
父親は笑顔で答え元気と話した。幼い頃の元気は父親がロボットに関わる仕事をすると知り、嬉しく誇りに思った。元気は父親とロボットが大好きだった。
それから三年後、父親が死んだ。事故死と教えられた。
一人になった元気は親戚に預けられ、高校に進学と同時に一人暮らしを始めた 一人暮らしを始める時、叔父さんから見たこと無い白いバイクを貰った。
この白いバイクは元気の父親が、元気が大きくなったら渡して欲しいと叔父さんに預けた物だった。バイクを渡した次の日に元気の父は死んでしまった。叔母さんは元気の一人暮らしを反対していたが最後には「辛くなったら帰っておいで、家族なんだから」と元気に言った。元気は「ありがとう」と言い一人暮らしを始めた 父親の残してくれた遺産で元気は生きていける。幼い頃はよくわからなかった事も大きくなるにつれわかるようになった、そして考えるようになった。いつしか元気はあの時言った事を後悔するようになった。あの時もし自分がロボット開発に関わらないよう言っていれば、父親は死ななかったのでは? いつからか元気はそう考えるようになっていた。父親は事故死と言われているが、不審な点がいくつもある事を元気は調べ教えて貰ったのだ。
しかし間接的とはいえ自分が父親を殺してしまった 元気はそう思うようになった。
そうして元気はロボットが嫌いになった。
元気はベッドではなくソファーで目を覚ました。学校から帰ってきてそのまま寝落ちしたらしい、今は何時だろうか? 時計を見たら午前十時だった。
「遅刻だな。」
元気はぼそりと呟いた。
時を同じく学校では、全校生徒が校庭に集まっていた。全員が集まったのを教師達が確認して校長が話し始めた。
「皆さんに集まって貰ったのは他でもありません、なんとウチの生徒で〈バトル・ウォー〉に参加する生徒がいるからです。」
校長の言葉に生徒達がザワついた。
「マジかよ、スゲーな」
「一体誰なんだ?」
「二年のあの女の子だろ、あの可愛い子」
みんなが騒いでいる中、校長が話を続けた
「静粛に、それでは二年の大和撫子さん 壇上へ」
壇上に上がったのは整った顔のキレイな長い黒髪の女子生徒だった。
「それでは、大和さんおはなしを」
話はそこで終わり校庭で急に大きな揺れが起こった。生徒達は地震か?など言って何人かは立っていられずしゃがみ込む、誰かがそれを見つけて大声で叫んだ、校舎の裏側から大きな黒い影が飛んで来た。黒いアダムスだった、黒いアダムスは校庭に着地した、暴風が起き校庭にいる者皆その場に倒れ込んだ
「おかしい」
元気のクラスメイトの佐藤が冷静にそう言った。そう黒いアダムスはおかしい点がある。まずは色だ人型のアダムスは一般人が持つことの出来ない高額な代物なのだそして所有するなら特定の色にする義務がある、例えば自衛隊のアダムスであれば緑色をしていて警察なら白と黒の色をしている、黒いアダムスの所属がわからない。誰も知らない色をしている、そしてもう一つおかしな点があるそれは大きさだった。人型のアダムスなら約4mのはずだが黒いアダムスはそれより大きい6mだった。教師や生徒は怯えているそれもそのはず、まずは理由もわからず巨大なアダムスが自分の目の前に現れたのだから そして黒いアダムスの右手には銃剣のような形をしたアダムス戦闘用攻撃兵器が握られていたから
正式名、汎用性二足歩行型機動兵器アダムス 様々な事に使えるように設計されたロボット そしてそれは戦争も想定されて作られた機体
黒いアダムスは動かず校庭を見渡し始めた。そうして一人の生徒を見つけてゆっくりと動き出した。 女子生徒 大和撫子だ
黒いアダムスは右手の武器を大和に向けた。その場にいた誰もがその後に何が起こるか理解した時だった。黒いアダムスが横から来た白い何かに突撃され吹き飛ばされたのだ
皆がその白い何かを見た それも初めて見る白いアダムスだった。それは人型なのだが誰も見たことの無い形をしていた
白いアダムスの両足の踵にホイールがついていて大きさが3mにも満たない大きさなのだ 人型のアダムスなら最低4m、最大5mの大きさなのだこれは政府が発表し、作っているRーbot社が公認している事実。それ以外は造れ無いと、しかし目の前に見ている光景は違った。
片方は二足歩行するのに限界と言われている大きさを超える機体、一方は構造上小型化不可能といわれる小さな機体
大きさも色もあべこべの二体が学校の校庭で見つめ合っている
まず動いたのは黒いアダムスだ、右手の銃剣を白いアダムスに向けビームを放った。白いアダムスは踵のタイヤを回転させて物凄い速さで走り、ビームを避ける。白いアダムスはビームを回避しつつ黒いアダムスとの距離を詰めた。白いアダムスは黒いアダムスの左側に行き黒いアダムスの脇腹に肘打ちを入れた。黒いアダムスはバランスを崩す、そこを逃さず白いアダムスは更に攻撃を重ねる。黒いアダムスも攻撃しようとするが速度が追いつかない銃剣を向けようとしても向ける前に白いアダムスが右手を弾き武器を使わせない、足をなぎ払い一度は体勢を整えた黒いアダムスも堪えきれずに転倒した。白いアダムスが馬乗りになり黒いアダムスの顔に何度もパンチを叩き込んだ。
アダムスの設計上、顔が破壊や損傷するとメインモニターの映像が全くと言っていいほど見えなくなってしまう。その事を恐れたのか黒いアダムスは背中から白い煙を噴射した。
辺り一面真っ白になり白いアダムスは攻撃を止める。白いアダムスは校庭にいる人の安全を確認した。煙を吸ってむせている人は何人かいたが人体に害は無い
その時を狙ってか馬乗りされていた黒いアダムスは白いアダムスを殴り飛ばし脱出した。そしてその場から黒いアダムスはいなくなった。煙が落ち着き視界が良くなった時には白いアダムスも消えていた、僅か十分程の出来事だったがその場にいた者は忘れることないだろう。
「おはようさん」
次の日の朝、佐藤に元気は声をかけた
「おはよう、元気昨日休んで残念だったな昨日はマジでスゲー事起きたんだぜ」
元気は佐藤から昨日起きた事を教えて貰った。まずは二体のありえないアダムスが校庭に来て戦ったこと幸いにその場にいた人に大きな怪我を負った人がいない事その後警察が来て一人一人事情聴取された事
「昨日のおかげで今日から一週間早帰りだってよ」
「それは嬉しいな」
二人は楽しそうに教室に入っていった、教室に入ると二体のアダムスの話で持ちきりだった。
「でもなんで黒いアダムスは大和さんを狙ったんだろうな」
「可愛いからじゃないのか?」
皆が話しているとクラスに大和が入ってきた、一瞬静まりすぐさま何人かの女子生徒が大和に話しかけていた。
「あれ、あの子クラスメイトだっけ?」
元気は佐藤に聞いたが「当たり前だろ馬鹿」と言われ少し落ち込んでいた。
学校が終わり元気は荷物をまとめ教室を出た。校門で女の子に話しかけられるまではいつも通りだった。
「今日はバイクじゃないの?」
元気は声をかけられ振り返ると話題の女子生徒、大和撫子がいた。
「たまには歩かないとね」
元気はいつも通り気怠そうに答えた
「ここだと話しにくいかもね」
大和にそう言われたが何かわからず元気は頭にハテナマークを浮かべていた、お互い無言で気まずくなったので元気は帰ろうとしたら大和が口を開いた。
「昨日の白いアダムスに乗っていたの、貴方でしょ?」
元気は大和の顔を見つめた
間違いなど発見したらご報告下さい
頑張って直します
呼んで頂きありがとうございました。