表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

現実へ帰還

~1日と12時間後~


「んん〜…。ここは……」


私は目が覚めると、第一に自分が今どこにいるのかを確認した。ここが夢なのか現実なのかが分からなかったからだ。それだけあの夢は記憶がはっきりとしていて、意識があり、現実味があった。


しばらくして自分は今、現実の病院にいるのだと分かった。だとしたら、一体誰がここまで運んでくれたのだろう?


華美は状況を整理し始めた。

目が覚めてから数分後、誰が病室に入って来た。


「華美!目が覚めたのね!良かった…!」


お母さんだ。そしてその後ろには…


「良かった。目が覚めたんだね。路地裏で倒れていたところを私が見つけてから、1日半ぐらい意識がない状態だったんだよ。体の方は大丈夫?」


鈴汝がいた。どうやら私のことを見つけてくれたのは鈴汝だったらしい。


「ありがとう。大丈夫だよ。…………………?!ちょっと待って、1日半?!嘘…そんなに?!」


(まさか!だって…えっ?!現実ではそんなに時間が経っていたの?私にとってはほんの4時間くらいにしか感じなかったけど…)


多くても6時間だと思っていた。予想、体感の斜め上にいった現実の時間に、驚きを隠せない華美であった。


「そんなにって言われても……。それだけ元気なら心配なさそうだね。」


鈴汝は苦笑いをして私に言った。


「そうね。………それより華美、どうしてあんな所にいたの?お母さんにも皆にも心配させて!もしものことがあったらどうするの?!」


お母さんは突然怒り出した。それだけ心配していたということである。

滅多に怒らないお母さんが怒った。それだけで私はびっくりして……


「!!ご、ごめんなさい…。」


泣きそうな顔になって謝った。無論、謝ったのはお母さんだけではなく、迷惑をかけてしまった鈴汝にも謝った。


「まぁまぁ、無事だったんですから。医者は軽い寝不足と熱中症、貧血だって言ってたよ。」


怒り出したお母さんを止めてくれたのは鈴汝だった。


「寝不足と熱中症と貧血?」


華美は疑問に思った。倒れていた理由はそれではないからだ。

確かに最近、生徒会や部活のことで忙しくて、あまり寝られなかったけれど、それでも倒れるほどではなかった。熱中症というのは何となく心当たりがあった。思えば全く水分をとっていなかったのだ。貧血もいつもの事だからあまり気にしなかった。しかし、倒れたのはこれらのせいではなく、あの耳鳴りのせいだ。だが、都合が良かったので華美は何も言わないでおいた。


「うん。体調管理、しっかりしてよ、華美。」


と鈴汝が言った。

しばらくお休みします

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ